『週刊ポスト』最新の[2011.11.04]号に 「この中高一貫校がすごい」 と題して、例によって私立中学受験を推奨する特集が載っています。
特に 「中学受験段階」と「大学受験段階」の偏差値を比べて、6年間で生徒の偏差値を大きく伸ばしている学校を お買い得な学校と勧めています。
この見方も統計学的に言うと、ちょっこっと問題はあるんだけど。まっ、その辺は私としてはノー・コメントで良いや。
ただ一つ気になったのは。
この指標
大学受験時の偏差値 −(マイナス) 中学受験時の偏差値
を取ると。
いわゆるトップクラスの名門進学校(私立・国立の中高一貫校 筑波大附属駒場とか、灘とか、麻布とか、)が、ワースト校になってしまう。
生徒の平均偏差値で見ると、大学受験時に大きく下げてしまう。
これはどう見たものか? という記事内容も含まれています。
これを読んで私は思わず吹き出した(笑い出した)、といって失礼なら、、、、ちょっと その種の学校 に気の毒だね。
私に言わせれば、この結果は当たり前でしょう?
ただの regression・回帰効果 でしょ!?
認知し理学で 「野球の新人王の多くが2年目のジンクスに陥る問題」 とか 「Sports Illustrated 誌の表紙を飾った選手はその後、低迷するというジンクス問題」 などと同様です。
中学受験時に偏差値で言えば天井近くに張り付いた子どもたちを集めたんだから。偶然、その時に限って絶好調だった子も含まれるわけで。その後、落ちることはあっても上がることは有りえない。
この指標だけを取ってみればなにも、その種の学校の教育の質が悪くて生徒をダメにしている、とは「このデータだけでは」言えないはずです。
本当にその種の学校の教育効果を考えたいなら、もっと丁寧な分析が必要、だと思います。
なお、このテーマは私(まーく)のトラウマを直撃する内容なので。
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