『朝日新聞』は新年度から、毎週火曜日の科学面を刷新するつもりらしい。
先日[2009.04.07]には、数学者(帝京大:小島寛之.准教授)によるベイズ確率論の解説が載っていたぞ。
「小島寛之の数学カフェ」 “心の確率 IT社会で復権”
例えば、サイコロを600回投げたら、そのうち100回、「1」の目が出たから、「1」が出る確率は1/6だ(試行回数を増やしていけば、1/6に収束する)といった考え方(→ 頻度確率)でなく、、、、。
(だって、「明日、雨が降る確率」なんて、何度も試行して確かめるわけにいかないし...)
そもそも最初から何かの事象について、その人の主観として、
「これくらいの確率に違いない!」
と事前確率を見積もっておいて。で、新たに情報が追加されれば、それに従って事後確率を改訂していく。
ベイズの定理というものがあるわけで。
例えば、
wikipediaのそのページにある ベイズの定理の数式に当てはめれば。
例:あなたはまず、冬場の東京の午前中にいます。当たり前に、冬の関東は空が晴れ渡ることが多いです。
P(B) :冬場の東京で、明日、雨が降ると思う確率 0.1 くらいかな?
P(A) :冬場の東京で、今日・午後、空が曇る確率 0.3 くらいとしておこう。
でも、
P(A|B) :明日、雨が降るとしたら、今日午後、曇る確率は、0.6くらいと見積もられる。
さあ、午後になったら、実際に雲が出てきました。
今日の午後、曇った、という情報を付け加えて、明日の天気予報を改訂すると、、
P(B|A) = 0.6×0.1/0.3 = 0.2
ほらあ!最初の見積もりの倍にも跳ね上がったぞ!
という風にやっていくもの、だったよね。
(と、自分で計算して確かめてみた、まーく)
新聞では、ビジネスや電子メールが迷惑メールかどうかを判定するのを例に、解説されていた。
しっかし、科学面とは言え一般紙に、
ベイズ改訂
とか
主観確率
とか、(あっ、実際そういう用語は出てこなかったけど)
の考え方が解説されていくとは、、。
世の中、進歩してるもんだなあ、と感慨する私でした。
(うーんと、これは一応、科学カテゴリーにしておこうか。。)