チーターやオオカミのような動物に比べて、ヒトは速く走ることができません。だからこそ、知恵を働かせて狩猟をするように進化してきたんだよね、と当たり前に思ってきたまーく。ところがどうも違うらしい。
肉食・草食の各種野生動物で見ても、42km(マラソンコース)を2時間あまりで走れる種は滅多にいない。しかも、霊長類は一般に走るのは苦手。ヒトだけがアキレス腱と土踏まずを持ち、体重当たりの脚の長さも長く、長距離を走りやすくできている。しかもこれらの特長は、猿人では不充分で原人段階にしてようやく明瞭に。さらに現代人では汗をかき、体毛が少なく、運動時は口で呼吸する、と走るのはさらに得意に。長距離走行能力こそがヒトを特長づけている。と、科学誌"Nature"[2004.Nov.]にあるらしい(朝日新聞[04.12.04]夕)。
20世紀でも狩猟民族はシカやカンガルーを2日間にわたって追い回し、疲れを待って狩る例も。うーん、ヒトのマラソン能力が有利な狩猟から進化・文明を生んだとも言えるのか。するってえとエアロビクス・エクササイズなんてのはとっても人間的に進化した活動なんだね、とこじつけてみた、まーくでした。
(一方、握力・腕力は、現代人よりはるかに小柄で体重の軽いチンパンジーや化石人類の方が強い、とも聞いたことあります。)