有酸素運動をするときに、その人にとって最適な心拍数(1分間当たり)というのをどうやって求めたらよいでしょうか?
目標心拍数、英語では
Target Heart Rate というのか、メモメモ。
まーくが以前から知っていたのは、以下の算出法。
まず、220からその人の年齢を引きます。これが、その人にとっての
最大心拍数。
運動中に心拍数をここまで上げるのは危険、という基準です。
そしてその最大心拍数に、0.6〜0.7をかけます。一応0.6としておこうか。
これで、有酸素運動として相応しい心拍数が求められます。
結局、年齢を Y と置けば、
(220−Y)×0.6 = 132−0.6Y
くらいが、安全に有酸素運動を続けられる心拍数、ということになります。
エアロビクス・エクササイズでは、心拍数がこの程度を維持するように動き続けます。逆にこれより低くなると効果が下がるため、休憩中でも足を動かして、この程度の数字になるようにします。
また Y=20 なら目標心拍数は、120/1分間 になるので。
実際には、イントラの指示で運動中に、10秒間だけ、自分の脈拍を測ったりしました。
それが大体、20前後になっていれば、6倍して約120ということで、イントラも安心してレッスンを続けられたのでしょう。
ところが...。今回、
月刊『フィットネスジャーナル』[2008.12] に載っていた
「有酸素運動は何を選ぶのがいい?」
“脂肪燃焼に効果的な適性心拍数の出し方”
によると。
まーくが覚えていたこの算出法は、
ゼロトゥーピーク法(Zero to Peak Method)というやり方。
それに対して、新たに
カルボーネン法(Karvonen Method)というのがあるらしい。
これは年齢(Y)だけではなく、その人の安静時心拍数(Z)も使う。
そりゃそうだ、なんでもかんでも同じ年齢なら同一扱いという方が不合理。
「個人差」が顕著なんだから。
厳密には、その人が朝起きた、じゃないな、目が覚めたけどまだ起きていない、布団・ベッドに横たわった状態での心拍数を測って Z と置きます。
(その説明で、『フィットネスジャーナル』には、
>基礎体温を測るのと同じ要領で
と書かれていました。...やっぱり読者の9割が女性の雑誌だけあるな。)
220 から Y を引いたものを最大心拍数(ここまで上げると危険!)とするのは同様。
ここで、
最大心拍数と、Zとを5分5分に内分する点を、目標心拍数にします。
数式で言えば、
{(220−Y)−Z}×0.5+Z = 110+0.5(Z−Y)
(注:いくつか調べてみると、ここで0.5ではなく、Zero to Peak法と同様、0.6を当てはめる考えもあるようです。)
というわけで、無難に今日の記事を終わらせるつもりだったんだけど、実際に数字を当てはめると、おかしな事になるな!
もし、20歳(Y=20)なら、Z=40でないと、両方法で得られる数字が一致しないぞ!
スポーツマン心臓でもない限り、安静時心拍数 40 っていうのは、非現実な話。
そういえば、『フィットネスジャーナル』本誌には、
年齢 : Y = 43 歳
安静時心拍数 : Z = 65 beat / min.
の人が数値例として載っていた。これだと、
ゼロtoピーク法(0.7をかける演算をすれば)123、
カルボーネン法なら 121
と、ほぼ等しい数字になる。
でもね、最初に読んだときどうにも不自然だったんだ。だって、『フィットネスジャーナル』の読者層からすれば、
年齢 43歳 って、いささか高すぎる設定・数値例 だろう!
そうか、そんな不自然な数値例を持ち出さないことには、両Methodで得られる数字が大きく乖離してしまう。そんな、大人の事情があったようです。
ちなみに俺が始めてスタジオ・エアロビクスのレッスンでZero to Peak法を使ったときは、Y=21 だった気が...。
ああ、ここ参照ね。
F[2005.02.25]