西太后、袁世凱と聞くと何を想像しますか?
彼らは鬼女、奸賊と歴史上では言われています。
僕がこの約二ヶ月で読んだ
「中原の虹」(著 浅田次郎)は清王朝末期から袁世凱が建国した中華帝国までを日本の関東軍が満州で爆殺した張作霖を中心にリアルに描いた、浅田次郎の傑作です

話はフィクションではありますが、なぜ西太后が鬼女に成らなければいけなかったのか。袁世凱が奸賊とならなければいけなかったのか。
人の気持ちがとてもきめ細やかに、時に論理的に描かれていてフィクションではないのかも。。。。。
とおもわせるくらい。心に響く作品でした。
また連綿と受け継がれる歴史の重み。そして人間という生き物の強さ。弱さ。儚さ。意思というものの大切さを学べる。そんな本でした。
この本を読むと、日本史で
日清戦争で日本が勝った=清はダメな国
という観念で頭が凝り固まっていましたが、そんな価値観がヒックリかえるほど、中国とは素晴らしく誇り高き民族の集まった国なんだ。と思いました。
そんな清清しい読破した気分の直後。チベット問題で荒れる中国国内のニュースを見たら、さっきの僕が抱いた感想は何だったんだ。と思わされるほど残念で仕方なかったです

なぜそう思うか。
本の中で王となる人間の思想を
「わが勲は民の平安」
と文字で著しています。彼らはその為に自分が殺されても構わないと思っています。
それは
自分達の持てる力を全て使ってでも、周りの困った人たちと共に成長できるように一緒の国にして共に繁栄しよう!!!!
という思想です。
つまり
中華とは
大地の真「中」で咲く「華」なんです。

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