2017/3/28  22:11

エッセイの昭和07  昭和史
昭和45年、発行の「日本人とユダヤ人」は300万部を超えるベストラー。翌年、角川文庫を購入、一気に読んだが、後半の聖書の世界になると理解不能だった記憶がある。「日本人は安全と水はタダだと思っている」とは、発見で以後「日本人と〇〇」というそれに肖る日本人論がよく発行された。それよりも前に日本と欧州の国民性の相違を著わしたのが後述の鯖田豊之氏だった。

戦争と人間の風土』(鯖田豊之・新潮選書 四六判・ソフトカバー、9ポイント42字×17行×288頁)は、昭和42年発行。著者は前年41年に『肉食の思想』(中公新書 9ポイント×42字×16行×282頁)が発行されていて注目を浴びていた。日本人とヨーロッパ人の食生活の違いから日本とヨーロッパ文明の相違を著わした。この書が翌年の「戦争論」に繋がった。

鯖田豊之氏の著作は、いわゆる日本人論の魁である。前記2冊には、自分の書き込みもあり、繰り返し読んだ筈だが40年以上も前の20代の後半、あまり覚えていない。だが大いに触発された指摘は「日本人の同一性」だった。すなわち日本人は日本語を話し、日本民族であって伝統的な日本文化の中で暮らしている、ということで“眼から鱗”だった気がする。

この書は重版され、平成時代にも復刻されたらしいから個人的な感想の解説は虚しいが、欧米と日本の戦争観を捕虜の実態から照射したのが特徴。大陸狩猟民族は、戦争は食料争奪の戦いであったことが、専門の西洋中世史から説き起こされている。日本人は捕虜になったら“死ね”が戦陣訓だった。捕虜が想定外ならその処し方の教育はされていない。日本という国は、物理的な戦争も精神論が凌駕した。戦闘・戦術はあっても戦略・政略は無かった。今でも戦争はただただ「」であると捉えているから防衛・守備さえ忌避される。

昭和42年は、1967年、明治100年だった。これを象徴するのか。この年、秋に戦後5度も内閣を担当した吉田茂が89歳で亡くなった。春に衆議院選挙が行われ、初めて国政選挙を体験。以来、選挙という選挙は皆勤だ。

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