2011/3/30  13:30

大地動乱の時代09  身辺世相
神戸大学名誉教授・石橋克彦氏「地震と共存する文明」

平成17年02月23日(水)【衆議院予算委員会公聴会】(8)最終回

F地震と共存する文明を
私たちの暮らし方の根本的な変革が必要ではないか。これは決して地震とか自然災害に対して受け身、消極的にやむを得ずやるのではなくて、これ以外のあらゆる問題に通じると思う。現在、日本でも世界でも21世紀の非常に大きな問題がある。エネルギー、食糧あるいは廃棄物、環境、そういった問題にすべて通じることである。私の前の話の「地方分権」にも通じることだと思う。そもそも日本列島に居る限り地震と共存する文化というものを確立しなければならない。つまり従来は自然と対決する文明で、それに対して最新技術でもってバックアップしようという考え方だった。けれども自然の摂理に逆らわない文明というものを、これからは我々は作っていかなければならないと思う。

要するに開発の論理、あるいは効率、集積、利便性の論理、それから東京一極集中、都市集中の論理、そういう物をやはり見直して保全とか小規模、多極分散、安全と落ち着き、地方の自立、国土の自然力と農村・漁村の回復、といったようなことをキーワードにして、根本的な変革が必要である、その地震災害を考えると、私は強く思う。

なお、原子力発電所に関しては、これはいろいろな他の問題もあるが、本当に危険であり「浜岡」だけではない。例えば若狭湾に13機の商業用原発があるが、ここも地震の危険性が高いところである。そういうことから全国の原子力発電所の≪原発震災≫のリスクというものをきちんと評価して、その危険度の高い物から順に段階的に縮小する、必然的に古い物から縮小されるということになると思う。そういうことを考えない限り、大変なことが起こって、世界が一斉に救援に来て、同情してくれるでしょう。けれども逆に世界中から厳しい非難を浴びるということにも成りかねない。こういうことを急いでやることは日本の責務だろうと思う。

国立神戸大学・名誉教授、石橋克彦氏の提言はこれが最終回、平成17年の衆議院予算委員会公聴会の発言だから、それなりに国権の最高機関の国会もそれを傾聴したことにある。だが6年を経過して、場所は違っても予言通りに≪原発震災≫は起こったことになる。今日の時点では福島原発は一向に終息しないばかりか、すでに放射能漏れを起こしている。石橋氏は03月13日に、なぜか「琉球新聞」に感想文を寄せている。「広域複合大震災」が東北沖に最初に来るとは思わなかった、と率直である。だが政府は地震を甘く見ていると手厳しい。原子力行政とそれを支える工学・地学の専門家の責任は重大と結論づける。地震列島の海岸線に54基の原子炉は稼働中の由。この投稿記事の見出しが全てを語っている。

≪人知は自然に及ばない≫

画像は時事通信

クリックすると元のサイズで表示します
3

2011/3/29  13:56

大地動乱の時代08  身辺世相
筆者の拙いブログに注目、同じく湘南に住むTさんからときどき拍手のコメントを頂く。前々回のブログに「原発」と「原爆」は兄弟分との鋭いコメントがあった。まさに「云い得て妙」である。筆者は、知ったかぶりで「地球温暖化」には、二酸化炭素を出さない「原子力発電」がいちばん発電に相応しいと、うかうか考えていた。だが「電気無ければただの箱」ではないが、電気系統の破壊で、こんなにも原子力発電がもろいものとは思わなかった。電気をつくる発電所がこれである。原子力燃料棒が完全冷却に10年、人畜無害になるのは30年という。「原発」だけではない。日本の経済・環境の多くが問題をはらんでいる。
今日は石橋名誉教授の「原発震災」の警告の最終回。「日本沈没」のシュミレーションの趣である。

神戸大学名誉教授・石橋克彦氏「東海地震」における原発災害の予測W

平成17年02月23日(水)【衆議院予算委員会公聴会】(7)

E─4
その首都圏を例えばその翌年、今度、東京直下地震が襲うと、その放射能のために修理、本格的な修理もできないでいた、壊れた、損傷した超高層ビルなんていうのが非常なダメージを受けて弱くなっていますから、これがもう轟音を建てて崩れるということが起こるかもしれない。更にその災害が増幅される。そもそも東京は放棄せざるを得なくなる。首都を喪失する訳になる。そこに至るまでの静岡県や神奈川県という国土ももう長年人が住めない、土地が喪失、国土が喪失される。そもそも水源が汚染されるから水が飲めない、人が暮らせないということになる。これは日本の衰亡に至るのではないか。

大体「東海地震」が起こった途端に世界のその国際市場、日本の国債が暴落するとか、世界経済は混乱し、大変なことになると思う。この≪原発震災≫が起これば、これはもう本当に物理的にも社会的にも日本の衰亡に至りかねない。こういうことがすべて同時に起こると、本当に大変なことで、これにどう対処したらいいか。これはもう「地震防災対策」ということでは凌ぎきれない。

中央防災会議が平成15年の05月に「東海地震対策大綱」というものをたてて、例えば事前に自衛隊がどこへどこの部隊を投入するというような計画をきちんとたてておいて、それに従って、発生した場合の対応をするということを決めるということをした。けれども、この「浜岡原発震災」が起こればそういうものは吹き飛んでしまう。結局、私は現在の日本の国土、社会の情勢などが非常に地震に弱くなっていて、例えば地方の小さな山村とか地方都市も、地震に襲われた時、本来はそこが自立して、完結して、震災後の対応をしなければいけないが、そういうことができないような状況になっていると思う。

画像はロイター

クリックすると元のサイズで表示します
1

2011/3/28  13:57

大地動乱の時代07  身辺世相
今日の指摘は、もし「東海地震」が起きたとして想像できる庶民の実際の現場を語っている。これが地震学者の杞憂ならこれに越したことはない。日本人の特有の心理として想像するだに恐ろしいことは考えたくない。だから起きないという心理は、単なる精神論、「言霊信仰」のように思う。今日の時点では「福島原発」は最悪の方向に向かっているのではないか。東京電力の出しているデータは朝令暮改、いつ終息するのか東電も政府の見通しもない。何の手立ても無く30キロ以内の福島の人間にはただ「逃げろ」と言うだけである。

神戸大学名誉教授・石橋克彦氏「東海地震」における原発災害の予測V

平成17年02月23日(水)【衆議院予算委員会公聴会】(6)

E─3
「東海地震」が起きれば、新幹線が脱線転覆して閉じ籠められる、或いはもう無数の家屋が倒壊してその中にまだ生きているけども閉じ籠められている。そういう人たちを、普段であれば、まさに神戸の時のように、ちょっと時間が遅れてしまったが、それこそ自衛隊やボランティアが駆けつけて救出するということができる。だが非常に強い放射能があって、それが襲ってくるのであれば恐らくそれは非常にやりにくい、出来る出来ないは、どうなるか分からない。決死隊が行くのか何か分からない。更には通常の震災による生き埋めの人、救出できる人が見殺しになるのではないか。そうすると死者が数万人にも十万人にも及ぶ。ということが東海地方で起こりかねない。

更に東京に目を移すと、そのやや長周期の振動で超高層ビルや何かが被害を受けて、大勢の人がブルーテントで地面に避難している。そこへその放射能雲がやってくる。かなり気象条件によっては東京でも放射能レベルが高いものがやってくる。 そういう場合、本来人々は密閉された建物の中に避難すべきだが、怖くて避難できないし、避難しても水が無いから暮らせない。ということでこれは大変なことになる。だいたい東京あたり、もっと遠くまで長期避難しなければならない。急性死亡はしないが、そこに留まっていると、対外被爆、体内被爆というものを受けて、長年のうちには癌で死ぬ恐れがある。また子孫に遺伝的な影響を与える。ということで避難しなければいけない膨大な首都圏の人間がどうやって避難するのか。誰が死の灰を防ぐのか、防げるか。

画像は時事通信

クリックすると元のサイズで表示します
1

2011/3/27  10:02

大地動乱の時代06  身辺世相
筆者は、小学校低学年の級友だからと云って石橋名誉教授のような頭脳明晰には及ぶべくもない。大津波の震災でオロオロとした感情だけで適切な意見も持てない。インターネット・ホームページでここ数日かなりの原子力発電所の実態を知ることができた。これはこれで精査して自分の考えをいずれ披歴したい。許せないのは国の原子力行政の在り方である。ここにも原子力関連のたくさんの特殊法人があって経済産業省・文部科学省の高級官僚が天下って高額報酬を得ていることにある。むろん今回の被災の対応は、具体的数字は、原発を造った現場関係者へ丸投げである。たまたま戦前の昭和史を研究?していると、命令を出すだけの無傷の大本営エリート軍人と戦闘最前線の名も無い兵士の苦悩に行き着く。

神戸大学名誉教授・石橋克彦氏「東海地震」における原発災害の予測U

平成17年02月23日(水)【衆議院予算委員会公聴会】(5)

E─2
万ゝが一東海地震によって、浜岡原発が大事故を起こし、大量の核分裂生成物、その炉心に溜まっている核分裂生成物が外部に放出されると、これは例えば浜岡の3号基が110万キロワットの発電能力を持っているが、原子炉を1年間運転すると、広島型原爆の700発から1000発分のいわゆる死の灰が溜まる。そういう物の何%か何10%か、事故によってずいぶん違うが、そういう物が放出されると、要するにチェルノブイリの原発事故のようなことが起こる。近くに住んでいる住民は急性放射能障害によってすぐ死ぬ。それからやや離れたところでも、パーセンテージが減っていくだけでそういうことが起こる。

更に放射能雲、死の灰の雲が、御前崎の場合は南西の風が吹いていることが多く、その場合には、清水、静岡、沼津、三島、そういうところを通って箱根の山を越えて神奈川県、首都圏にも流れてくる。これは気象条件による。風の早さにもよるが、12時間くらいすると首都圏にもやってくる。それで雨が降ったりすると、放射能がその雨粒に付いて降ってくる。

≪原発震災≫というのは、決して地震による原発の事故と言う単純な意味ではない。仮に東海地震によって新幹線が脱線転覆するとか、建物が大量に倒れる、燃える、そういうことで1万人の方が亡くなるとする、地震ではない時に、平常時に仮に万一、「浜岡」で大事故が起こった時に近隣住民が1000人死ぬとする、放射能で。それが同時に起こったら、死者は11000人かというと、決してそうではない。放射能から避難しようと思っても、地震の被害で、津波や液状化で道路、橋はずたずた、建物はたくさん倒れて道路はふさいでいる、したがって逃げようにも逃げられない。浜岡に原発事故が起きたら現実に対処しようと思っても、対処はできない。

画像は時事通信

クリックすると元のサイズで表示します
2

2011/3/26  8:44

大地動乱の時代05  身辺世相
原発震災≫は石橋克彦名誉教授の真骨頂だと思う。今日から4回に分けて報告する。もう「福島原発」が放射能漏れを起こしているので間違いなく傾聴に値する。

神戸大学名誉教授・石橋克彦氏「東海地震」における原発災害の予測T

平成17年02月23日(水)【衆議院予算委員会公聴会】(4)

E─1 最悪の災害としての原発震災
≪原発震災≫ということは、これは私が1997年に作った言葉。しかし東海地震の場合は、その予想震源域という、地下で地震波を放出すると考えられている領域の真上に中部電力の「浜岡原子力発電所」があり、今年(平成17年)になって05号基が動き始めた。すでに大分時間、年を経た3,4基まではもう動いている。日本の場合には、53基の原子炉が(筆者注・平成23年69基)あるが、地震には絶対安全だということになっている。中部電力も浜岡の原発は東海地震には絶対耐えられると、言っているが地震学的に見ると、いろいろ疑問点はある。想定の地震、あるいは地震の揺れがまだ不十分なのではないか。

アメリカでは地震現象というのは、原子力発電所にとって一番恐ろしい外的要因であるというふうに考えられている。と言うのは、普通、原発の事故というのは単一要因故障といって、どこか一つが壊れる、その場合は多重防護システム、あるいはバックアップシステム、安全装置が働いて、大丈夫なように作られている。しかし地震の場合は複数の要因の故障といって、いろいろなところが振動で遣られるので、それらが複合して多重防護システムが働かなくなるとか、安全装置が働かなくなることがあり、最悪の場合にはいわゆるシビアアクシデント(炉心溶融)、過酷事故、核暴走とか云うことに繋がりかねない。

浜岡原子力発電所も600ガルという強い地震の揺れに耐えるから絶対大丈夫だと中部電力が言っていたが、今年(平成17年)の01月28日には、社長が記者会見され、念のために1000ガルという揺れまで耐えるように耐震補強工事をするということになった。だからと云ってどこまで丈夫にしたら大丈夫なのかということははっきりしている訳ではない。

画像は時事通信

クリックすると元のサイズで表示します
1

2011/3/25  9:12

大地動乱の時代04  身辺世相
今日の項目では、津波では大型の石油コンビナートの火災を警告している。マンションが津波に強くても直下型地震ではどうか、具体的にマンションでの生活を厳しく指摘している。

神戸大学名誉教授・石橋克彦氏「東海地震」の科学的メカニズム

平成17年02月23日(水)【衆議院予算委員会公聴会】(3)

D長周期振動の被害
巨大地震が起こると、地下の地震の波を出す領域が非常に大きいために、ゆったり大きく揺れる長周期の地震波というものを放出する。これは物理的に必ず放出する。それが少し離れた所へ伝わると、例えば東京湾の地質構造、伊勢湾の地下構造、大阪湾の地下構造、その影響で、揺れが増幅され、更にその受け皿の関東平野、濃尾平野、大阪平野などがゆっくりと、非常に激しく大きく揺れる。これを長周期の強震動、強い振動と言う。これは超高層ビル、大規模なオイルタンク、それから長い大きな橋に大きな影響を与える。超高層ビルは、最近の都市再生政策によってどんどん建てられているが、最近の超高層ビルは制震装置で揺れを抑えると言われるが、まだ実際の長周期強震動に洗礼されたことがない。だから万全かどうかは分からない。ましてバブル期にコストを切りつめて建てられた超高層マンションはかなり危険性が高い。

最近はシミュレーションも行われているが、上の方の階は非常に大きく揺れ、ピアノとか家具とか大きなテレビとかがスーッと滑って、思いがけなく住んでいる人を押しつぶすという人的被害も起こる。更には致命的な、構造的な被害も生ずる。設備がやられるのでエレベーターが動かない、水が出ない、トイレが使えない、ということで上に人が住んで居られない。したがって超高層マンションが林立して、非常に都市空間が有効に活用されていると思っていても、その地震の場合には結局住民は全部下へ降りてきてブルーテントを張って、地べたで避難しなければならないということが起こり得る。更にはその構造物自体が損傷するかもしれない。

石油コンビナートのオイルタンクもその長周期の揺れによって、オイル火災を起こす。これは平成15年の09月26日の「十勝沖地震」の時に苫小牧でオイルタンクの火災が発生して俄然問題になった。これはずっと前から分かっていることである。これが超高層ビル震災とかオイルタンク震災とか言ってもいいような、長周期震災である。オイルタンク、コンビナートの火災は津波によって、火の付いた油を乗せて海水が津波によって市街地に遡上、市街地延焼化作用を誘発するということも起こるかもしれない。

画像は時事通信

クリックすると元のサイズで表示します
0

2011/3/24  15:09

大地動乱の時代03  身辺世相
神戸大学名誉教授・石橋克彦氏「東海地震」の概容2

平成17年02月23日(水)【衆議院予算委員会公聴会】(2)

Bいつ起きるか分からない大地震
東海地震に備えて1978年に「大規模地震対策特別措置法」ができているものの、すぐ起こってもおかしくないと思われている東海地震が少し先送りされて、大地が頑張って、今はすぐには起こらない感じに思える。1854年に「東南海地震」と一緒に、「安政東海地震」という非常な巨大地震があった。そういうものがいずれ起こるかもしれない。その場合には引き続いて「南海地震」が起こるかもしれない。1854年の場合には、12月の23日に「東海地震」があり、翌日24日、わずか30時間を隔てて「南海巨大地震」が起こった。1707年には今度は両者が同時に起こった。そういうことも今世紀半ばにあるかもしれない。

一方、首都圏に目を移すと、首都圏直下の大地震は、マグニチュード07クラスの大地震と思われているが、これは幾つか地下の候補地があり、これもいつ起こってもおかしくないと考えられている。中央防災会議が昨年(平成16年)12月に被害想定を発表した。しかし過去の例では、「安政江戸地震」という直下型が起こって、江戸に大変な被害をもたらしている。つまり東海、南海地震が起こって、すぐその年か翌年か、2、3年後か分からないが、首都圏直下で大地震が起こる、そういうことも十分にあり得る。更に先立つ数十年間、内陸でも地震がいくつか起こる。すでに「神戸地震」、昨年の「新潟県中越地震」(平成16年)は、こういうものの仲間であっただろうと考えられている。

C都市型災害、山地災害、大津波
その震災、災害は東海地震が起こると、もしその1854年と同じ様な駿河湾の奥から熊野灘地下の広大な断層面が破壊するという強大な大地震が起こると、まず神戸大震災と中越震災があちこちで随所で同時多発するということが起こる。つまり、沼津、三島あたりから尾鷲ぐらいまでの各都市で都市型の震災が起こる。同時に、山地でも山地災害が起こる。内陸、甲府盆地とか諏訪湖の周辺とか、場合によったら北陸とか、そういうところも非常に激しく揺れて、そういう所でも激しい災害が生ずると考えられる。さらにこの場合には大津波が生ずる。房総半島から、尾鷲のあたりまでは大津波です。特に相模湾から尾鷲のあたりまでは非常な大津波で、海岸の地形や何かによってはインド洋の大津波(スマトラ沖地震)に匹敵するようなことが起こる場所もあるかもしれない。これらは、広域複合大震災と言ってもいいものだと思う。

画像は時事通信

クリックすると元のサイズで表示します
3

2011/3/23  21:42

大地動乱の時代02  身辺世相
『大地動乱の時代』の著者、神戸大学名誉教授「石橋克彦」氏の6年前、平成17年・衆議院予算委員会公聴会の証言を要約してみる。7項目あり、6番目の≪原発震災≫が最も焦眉の急である、と云うより予言通り、場所は違うが「福島原発」は被災し放射能漏れを起こしている。筆者が常々言う通り、平和も戦争もリアリズム、自然災害も同じで感情論、精神論、運命論ではない。数字・物理・科学である。リアリストの科学者の提言を無視すれば、こうなると典型的な例が「東北大震災」の原発事故であろう。

神戸大学名誉教授・石橋克彦氏「東海地震」の概容1

平成17年02月23日(水)【衆議院予算委員会公聴会】(1)

@地震の活動期に入った日本
日本列島の大地震は活動期と静穏期がある。敗戦後の目覚ましい復興、高度経済成長、更に人類史上稀にみる技術革新の波に乗って、都市が発展。これはたまたま巡り合わせた日本列島の地震活動の静穏期に合致していた。大地震に洗礼されることなく、現代日本の国家社会というのはできあがっている。ところが現在、日本列島はほぼ全域で大地震の活動期に入りつつあることは殆どの地震学者に共通する。非常に複雑、高度に文明化された国土と社会が、言ってみれば人類史上初めて大地震に直撃される。それも決して一つではない。何回か大地震に襲われるということである。これ大げさでなく人類がまだ見たこともないような、体験したこともないような震災が生ずる可能性が非常にある。

A起こりうる原発震災
「地震」という言葉と「震災」という言葉が普通、ごっちゃに使われている。普段「地震」と言っているのは地下の現象。地下で岩石が破壊する、これが地震で自然現象、これは我々が日本列島に住む遙か前から、地震はそうやって起こっている。「震災」というのは社会現象。地震の激しい揺れに見舞われた所に我々の社会、あるいは文明がある時に生ずる、その社会の災害が社会現象。将来具体的にどういう震災が起こるかは、言ってみれば、広域複合大震災とでもいうべきもの、長周期震災、あるいは超高層ビル震災とかオイルタンク震災とでも言うべきもの、それからもう一つ、≪原発震災≫とでも言うべきものが、将来起こりうる。近未来の日本列島の地震情勢を簡単に言うと、駿河湾から御前崎沖、遠州灘辺りの非常に広い範囲の地下で、すぐ起こってもおかしくないと思われているのが「東海巨大地震」。その西、熊野灘では東南海地震、紀伊水道、四国沖では南海地震という巨大地震がもうそろそろ射程距離に入ってきた。今世紀の半ばごろまでにはほぼ確実に起こるであろう、と考えられている。

クリックすると元のサイズで表示します
1

2011/3/22  19:07

大地動乱の時代01  身辺世相
『大地動乱の時代』岩波新書の著者、石橋克彦氏は、この書の発行の平成06年・1994年からいわゆる「東海地震」を予測、究極的には、日本が想像だにしない「動乱の時代」が来ると、はるか20年弱以上前から警告を発している。特に静岡県・御前崎の中部電力「浜岡原子力発電所」には終始、名指しで警告を発し、中部電力経営者と揉めてもいるらしい。

浜岡原発は、予想される「東海地震」の発生源の真上にあり発電所そのものが30年以上も経過して老朽化しているという。今は神戸大学名誉教授の「石橋克彦」氏は、地震の震災よりも、文明国家の≪原発震災≫を早くから予見していたことになる。東海地震は、ほとんど今後50年の間に100%の確率で起こるという。最悪の場合、放射能が拡散すれば東海から首都圏に及び、10万人が被曝して死ぬことになると云う。

このことを平成17年02月、小泉政権の衆議院予算委員会公聴会で詳しく証言した。その一部始終は印刷して読み込み、精査中である。単なる被災だけではなく、政府が統治できないような、食糧不足、地域寸断、ライフライン喪失、新幹線脱線、首都喪失、国債暴落、放射能汚染、放射能の子孫遺伝にまで言及している。

筆者は小学校は平塚市、中学入学から東京生活だった。義父の個人破産で家を売る羽目になったからである。小学校1〜5年は市内の小学校だった。一人の友人と比較的仲良くしていて、お互いの家に訪問しあってどこの県に、何という「市」があるかなどと、お互い粗末なノートに書き出して、ただそれだけで満足していた。「地理」という言葉すら知らない頃だった。放課後は帰路がほぼ同じで、小学校2年生の二人はどちらが「立ちションベン」の放水が長いか、競いあったものである。友人の名は「青木克彦」いわゆる福耳で小学校低学年でもいつもトップの成績だった。4年生以降は、クラス替えで爾来、音信不通。

後年、両親に離婚などの問題があったのか、石橋克彦という名を知った。東京大学理学部地球物理学科卒業、博士課程を経て東大助手に就任、助教授、教授のコースであったと思うが、多分リアリストで、大学の序列など無視したのかも知れない。以後は神戸大学で「地震学」に没頭したのだろう。「東海地震」と「原発震災」の権威のような存在。石橋氏は国立神戸大学名誉教授で地球科学者、筆者は年金生活者で「湘南の暇人」、コンタクトなど取れるような間柄ではない。

クリックすると元のサイズで表示します
5

2011/3/19  22:22

東北大震災02  身辺世相
筆者は常々「天の邪鬼」を標榜しているから、これから述べることが一切杞憂に終わればこれに越したことはない。

だが想像を逞しくすると、今回の福島の原子力発電所の事故は、どうも湘南から遠く離れた東北地方の地震の後遺症だけではない気がする。傍証としてだが、マスコミは報道しないが、ニュージーランド・豪州・スイス・イギリス・アメリカの地震救援隊が続々と引き上げているらしい。特にアメリカでは、筆者の想像では遥かに事態を詳しくキャッチしているのではないか。アメリカは直ちに原子炉冷却に関する技術的支援を申し入れてきたのに、それを日本政府、菅直人総理は断ったという報道もある。事実はアメリカが「原子炉廃炉」を申し出たらしい。それだけでも重大な出来事である。アメリカ当局はもう「放射能漏れ」を現実視しているのではないか…。

インターネットで調べると原子炉の廃炉は1基で、5000億円、完全処理まで30年掛かるという。つまり6基なら3兆円の予算である。実質政府をコントロールしているのは財務省である。内閣を構成する大臣の3人が財務大臣経験者で且つ現大臣はまだ若い。財務官僚が自分たちの予算裁量権、国の財産を大幅に左右することを歓迎しないのは、こんな時でも当然である。

内閣官房、東京電力、経産省の説明は、素人には何を言っているか、よく解らない。東京電力の副社長の会見など特に酷かった。専門用語を早口で言うだけで自分たちでも本当はよく解らないのではないのか。これを世間では「責任逃れ」と云うと思う。その当事者でも本当は複雑な原子炉の構成は、そのノウハウは、原子炉を製作した専門家でなければ解らないらしい。原子炉に水を懸命に放射しているのはあくまで現場の作業員・自衛隊員・消防隊員である。どうも昭和史を読みすぎかも知れないが、最前線の兵隊と責任逃れの大本営軍人を想起させる。最悪の場合は「臨界事故」という使用済み原子燃料棒の溶解である。インターネットで調べると「被曝」と「被爆」を混同しているブログもあってあまり信用できない。臨界事故でないか、そうかは一市民では全く解らない。

菅政権は、総辞職寸前で天佑とも言える「東北関東大震災」で延命できた。延命できなかったのは津波でさらわれた東北県民である。菅総理が考えたことではないと思うが、自民党の谷垣禎一総裁に「副総理・大震災復興担当大臣」を打診したらしい。断られるのを承知のパフォーマンスにも思える。総理大臣談話で「この国難を乗り切ろう」、東京電力に「東電のバカモノ」などと言っている暇があったら、道路寸断で取り残されている山間の集落もまだ多数ある。どぶ板選挙で東北を知り尽くす小沢一郎に、何故アドバイスを求めないのか。

クリックすると元のサイズで表示します
4


teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ