2014/2/9  18:28

ゴーストライター  身辺世相
現代のベートーヴェン」とは、誰が命名したのか知らないが、佐村河内守なる人の作曲問題は衝撃的。だがNHKはじめメディアも“騙された”と怒る前に何故何故??の疑問符を説明すべき。問題はクラシック曲、出鱈目な曲なら誰でも解るし音楽界でも相手にされない。しかしこれが18年間、騙しおおせたのなら、この共犯者の大学教授の作曲技術は、率直に凄いと思う。

筆者の記憶にすぐヒットしたのが昭和の終わり頃の『一杯のかけそば』。ここでその経緯は詮索しないが、親子三人で一杯100円の掛けそばを食べ合ったという涙、涙の物語。これがブームになった。この話は、作者が詐欺罪で逮捕され、みな騙されたと知った。今回の「現代のベートーヴェン」も同じようなもの。涙の話を騙されて知っても後の祭り。クラシック関係者でも「これはおかしい」と気づいたのは最近のこと。問題は真の作曲者・新垣隆氏自ら「共犯者」と謝罪したこと。だが二人で18年間、世間を欺いた!のには疑問符がつく。とにかく日本人は「全聾」とか「広島被曝二世」などのストーリーに弱い。

ゴーストライターは出版界、音楽界、芸能界にはつきもの。彼の川端康成でさえ菊池寛の、自分の『文章読本』は伊藤整が著わしているらしいし、芸能人の出版物は殆どがゴーストライナーの手による。口述筆記もあるし、作家と芸人の関係もある。世の中には、嘘と欺瞞が溢れている、というより構造的な夫々の業界の問題があると指摘できる。つい先ごろの「食品偽装問題」は面白かった。みんな高級食肉!と信じて食べたのだから文句を言う筋合いはない。

佐村河内守氏の聴覚の有無ではなく、??と思いつつ「見て見ぬふり」だったのが妥当なところ。告白した新垣隆氏は生真面目で誠実、彼の音楽家としての道は閉ざすべきではない。この合作!のCDには今、高値が着いている。

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