2020/3/4  21:38

新書乱読07D  読書
二・二六事件 青年将校と犠牲者
当時の陸軍内部の対立から昭和時代前期に様々な事件が起きた。今の時代に過去の日本の軍部を批判するのは容易いが、自分達だけが武器を使って、暴力を以てして実際、世の中を変えることが出来ると思ったのか甚だ疑問。陸軍幼年学校、士官学校を優秀な成績で勝ち上がってきたエリートは、軍事+戦争のことを純粋培養されてきた秀才。卒業すれば直ちに“尉官”。その後一定の軍務を経験して、能力を認められると陸軍大学入学のチャンスが与えられる。二・二六事件の首謀者の青年将校は20代後半の陸軍大学へ進む筈の優秀で正義感旺盛な若手軍人官僚だった。昭和前半の軍人、連動する右翼などが起こした事件が多いが青年将校が短期間に世相を揺るがした事件に影響されたのは間違いない。二・二六事件は起こるべくして起きたテロ及び政治事件の極地だった。

◇昭和06年 三月事件 陸軍中堅幹部のクーデター未遂事件
◇昭和07年 五・一五事件 犬養毅首相が射殺される。
◇昭和07年 血盟団事件 民政党・井上準之助が射殺される。
◇昭和07年 血盟団事件 三井財閥の総裁・団琢磨が射殺される。
◇昭和08年 ゴーストップ事件 陸軍と警察の大規模な抗争に発展。
◇昭和09年 陸軍士官学校事件 陸軍(皇道派)のクーデター未遂事件
◇昭和10年 相沢三郎事件 白昼、統制派・永田鉄山軍務局長を刺殺。

二・二六事件で「君側の奸」(青年将校が勝手に決めつけた天皇を取り巻く悪い重臣達)と言われ襲撃された犠牲者4人、重傷1人、難を逃れた1人を関わった青年将校を記述。

◇総理大臣・岡田啓介
間違われて縁戚の松尾伝蔵陸軍中佐が即死。栗原安秀陸軍歩兵中尉が中心で首相官邸を攻撃した。警察官4名も惨殺された。本人は女中部屋に隠れていて無事だった。発見されたのだが栗原は見逃したと後年、岡田は告白。
◇大蔵大臣・高橋是清
近衛歩兵第三連隊の中橋基明陸軍歩兵中尉に襲撃され赤坂の私邸で即死。
◇内大臣・斎藤実
坂井直中尉、高橋太郎少尉、麦屋清済少尉、安田優少尉が率いる襲撃部隊が当時の四谷区仲町の私邸を襲う。銃弾を40発も撃たれ即死。
◇陸軍教育総監・渡辺錠太郎
青年将校の黒幕の真崎甚三郎と対立していた。齋藤実を襲撃した安田・高橋少尉が襲撃、渡辺は、次女和子を物陰に隠したあと機関銃掃射され即死。
◇侍従長・鈴木貫太郎
安藤輝三大尉が指揮、侍従長公邸で狙撃される。夫人たかの懇願でトドメを刺されず済む。たかはすぐ様、昭和天皇へ電話をし医師派遣を頼む。それが天皇への事件の第一報になった。鈴木は一命を取りとめる。
◇前侍従長・牧野伸顕
牧野は大久保利通の二男。戦後の総理大臣・吉田茂は娘婿。牧野は当日、湯河原の旅館に居た。警護の巡査の機転で脱出成功。自らは殉職。襲撃した河野寿大尉も負傷、入院中に自決。

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