全力を尽くして指導しても、ほぼ間違えなく成績の伸びない生徒は存在する。考えてみれば、その答えは実に簡単だ。
それは、「絶対に合格したい」と本人自身が考えていない場合であり、そしてまた保護者も考えていない場合だ。それに次いで合格できない可能性の高い生徒もいる。それは「絶対合格したい」と言いながら(あるいは思いながら)、それにみあうだけの行動をとらない生徒だ。このような生徒は、合格できない。
そんな生徒が、合格できない理由は決して能力の問題ではない。一言で言えば「親」である。親が幼少期からそのようなタイプに育てたということである。それが幸か不幸かはまた別の問題であるが、試験に弱く、そしてまた勝負事には弱いタイプである。仮に保護者の方でうちの子もそうかもと思われるならば、今後、人生の軌道をある程度親が敷き続けなければならないだろう。なぜなら、そんな子どもは、親には反抗するが他人には意見すらできない場合が多いからだ。
このことは、早くも時期Wカップサッカー日本代表に監督として名前の上がったオシムさんが選手の親に言われた言葉「あなたは(お子さんを)最後まで走る子に育てましたか。」にも重なることである。

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