旭1号の歴史は古く
******************************************
日之出
1887年(明治20年)頃北海道渡島地方、大野村西川初藏氏等により岩崎冷水稲の自然雑種より選出。又、亀治の別名ともある。
旭
1908年(明治41年)京都府乙訓郡向日町字物集の人、山本新次郎氏が日の出の中の変種を発見、選出した。
旭1号
1915年(大正4年)京都農試において旭(京都旭)を純系淘汰選抜1920年(大正9年)奨品決定。晩生系統。
******************************************
という経過をへて
一時は西日本一体を席巻した品種である。
おいしい米のルーツをたどると
西日本の「旭」 と 東日本の「亀の尾」 に行き当たる。
この傑作の2品種からの流れが今のほとんどの米に繋がっている。
「亀の尾」をルーツに旭の流れをも組み込んだ品種が
今のコシヒカリへと繋がっていく。
一方の旭は時代の流れに乗れないままで
取り残された格好なのだが
それが今に「旭1号」を残してくれた要因でもあるかもしれない。
旭1号はコシヒカリよりやや粘りは欠けるが上品なまろやかさがある。
何よりもスシ米には大粒の旭米とされていたものである。
私はこの上品なまろやかさに惹かれている。
よくも
この時代まで残っていてくれたものだ。
自然栽培で
この素晴らしい米を引き継ぐのは
何より嬉しい事なのだ。

0