進化する土
土は人間が手を入れて手助けすることによって進化する。
ふつうは環境に合わせてそこの状況に合うように変わっていく。
水が多い場所では水に合う土に、乾燥した場所では乾燥に合う土になる。
それはその環境に合う生物が繁殖し循環することによる。
そして土と生物は噛み合って助け合う。
これを突き詰めていくと生産したい作物と土が助け合える専用の土が出来上がる。
そこまでいくには時間を要するが、そこまで行けばもはや究極のもの。
米を作りたいなら、米に合う土にすればいい。
水稲では水を使うから、水がある環境。
すでにやっていることだが、それだけでは足りない。
ずっとその環境を維持できるようにする。
季節で変化する気候で、米の時期には米が出来る土でなければならない。
そうするためには、米を作る専用の土。
余計なものを作ったりすれば土が迷う。
専用の土に仕上げるには、同じものを作り続けること。
同じ時期には同じものを連作する。
そういう環境ではそれ専用の環境に合う土になってくる。
そこにはそれ専用のその環境を知っている種を使う。
これで自然の循環に合うものが出来上がってくる。
畑では畑の環境に合うもの
田では水が入ることによってその環境になりやすいが
畑では簡単にはいかないから人間の手で手助けすることによって
専用の土に向かってもらう。
今の私の畑はこの途中であり、まだまだ迷っている状況だと思う。
専用の土に向かうための準備をやっているような感じ。
慣行で使っていたのだから
そこに入った余計なものを吐き出すことから始まり
自然の流れで出来上がる団粒構造を作りだせる土になってもらうこと。
土に手をかけた歴史を振り返り、どうやって早く自然の循環を受けられる土にするかだ。
余計なものを除くことをやらないままだと
いつかその時期が来た時に自然が排除する方向に向く。
そして根物から始め、土の状況に合わせて作物を作るようにする。
最後にたどりつくのが葉物
そこの見極めはとても難しく感じる。
この土はどの状況?などと考えてしまうが
私はそこはアバウトである。
感じるままにやっていくことにしているが、意外と間違わないような気がする。
間違えば作物が出来ないだけなので、すぐにわかる。
これを完成させるには自然の流れを知らなくては出来ない。
知らないままでは対応方法がわからないからである。
土を進化させるって物凄い膨大な資料を頭にいれていても対応は難しい。
自然を相手にするって、なんて大変なのだろう・・・・
実際にどうする?
私はまず自然を勉強することから始めた。
それは未だにやっている。
その中から少しずつわかることを試しながらつなげていく作業を繰り返している。
点でしかわからなかった事がだんだん線になっていくのを感じる。
点から点線になり線になり、目標に向かえるようになる。
ある時点から線になるのが早くなってくる。
大事なのは自然の循環を受け入れてくれる土を作ること。
一番の早道はもともとそのような環境にある土を使うこと。
畑の環境であったところでは、早く自然の循環を受け入れてくれるような土になる。
それに歴史を考えれば対処の方法も簡単になる。
そうでないところは、まずはその環境に合わせることから始まる。
水が多いところで乾燥したところの出身の作物を作ろうというのは無理がある。
今現在生産されている作物のルーツはほんのひと握り
そこから考えてどういう場所で生産するかを考える。
自然栽培に向かって今までに知りえた情報と実際
それを並べるのは容易ではない。
ちょっとづつ書いていこうとは思うのだが、まとめるのもなかなか難しい。
参考程度に考えて、自分で追いかけていただきたい。

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