どうもkurogenkokuです。
昨日のクローズアップ現代、早くもたくさんの方からご連絡をいただきました。本当にありがとうございます。
いまから三年前、最初の相談を受けた時、すでに破綻という選択肢は避けられない状況にありました。ですから破綻を前提に何をしなければならないのか、割り切って考えることにしました。
最も大切だったのは取引先に迷惑をかけないよう一日でも早く再生させること。織物業界は分業で成り立っています。同社は整理加工という地域(近隣の他県も含みますが)にとってなくてはならない重要な役割を担っています。このまま無くなってしまったらその影響は計り知れません。
ふたつ目は関東では最後の一社となってしまった「ちぢみ」という伝統産業の火を消してはならないこと。
スピード再生が要求される中で公的支援を頼っている時間はありません。独力でいくしかない。上記のふたつの目的を達成するために「ダメ元」で奔走した日を懐かしく思い出します。
番組でも紹介されましたように、破綻から一か月で再生させた背景にはいろいろな要因があります。
・勇気ある従業員がいたおかげでEBOという手法が可能になった。
・取引先の理解が得られ、出資に応じていただいた。
・信用保証という選択肢がない中、民間金融機関と政府系金融機関が協調してリスクを負ってくれた。
・既存金融機関が担保権をはずすことに理解を示してくれた(競売という選択肢もあっただろうに)
・そして何よりこの再生案件について、一緒に汗をかいてくださった(株)オプティアス(
http://optius.jp/)の萩原さんと吉井さんの存在。
実現性の高い支援とは、このような関係各位の理解があってはじめて成り立つことなんです。kurogenkokuの力だけで解決できる問題ではありません。
破綻にあたっては連帯保証をされていた方々に対して多大なご迷惑をおかけしました。
いま自分にできることは、再生後の企業を元気にして、少しでも迷惑をおかけした方々にお返しできるものをつくることです。
同社については単なる再生ではなく、革新レベルまで引き上げるつもりです。
平成25年度には国の「中小企業地域資源活用プログラム」にも認定されました。
再生してからちょうど3年を迎えた放映当日の昨日、平成26年7月28日に経営革新計画の承認申請を行いました。
まだまだ成長途上にあり、自信をもって「成功」と口にできる状況にはありませんが、支援にかかわった以上は経営者や社員と同様、全力でぶつかるつもりです。何より金融機関には「kurogenkokuの信用」という目に見えない担保を取られていますので(笑)
最後に今回企画してくださったNHKのTさまに御礼いたします。現場の生の情報を全国に発信したいとの想いで走り回ってくださいました。またどこかで一緒に仕事させていただければいいなぁと思っています。

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