2008/5/1 22:56
前記事のコメント欄で御紹介を頂いた映画を、近所に最近出来たシネコンまで、今日は一人で見に行きましたので、まとまらないながらも感想など…
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【作品名】大いなる陰謀(原題:LIONS for LAMBS)
【監督】ロバート・レッドフォード
【配給】20世紀フォックス映画(2007…日本では現在公開中)
【ジャンル】映画(社会派)
【一言】
一言で言えば、色々と考えさせられる問題を扱った映画で、面白いという表現は適切では無いかもしれないけど、良い映画だと思いました。
この映画は、現在のアメリカ社会の幾つかの断面と、その孕んでいる問題点を写実的に描写すると同時に、観客に【自らの選択と責任】を考えて欲しいといったメッセージを送る事に、テーマがあると私には思われました。
だから、ドラマ自体がメインとは言えないのでは?と考え、上記のジャンル分けが難しく、何と表現したもんか悩んだ末に「社会派」などという中途半端な何だかわからない表現になってしまいました。(苦笑…私の語彙の乏しさが…)
やる気を失ったヘタレ・ボンボン大学生といった登場人物も出て来るのですが、これが何処かの誰か(って自分か?)を見ている様で「情けなく」はありましたが、お綺麗な信念とやらの為に自分自身は安全な場所から人殺しを正義などと言いくるめ、戦死を尊い犠牲などと美化できる厚顔無恥の共和党議員(という設定の登場人物)に比べりゃ、人間としては多少はマシか…と思いました。(だから良いというのとは違うけど)
戦地で散った2人についても、教育ローンの負債に縛られた未来か、それとも現代社会で最も生々しい現実と向き合う立場の志願兵になるか(引き換えに教育ローンはチャラになる)かという「選択」をしたわけです。
今のアメリカの貧困層やマイノリティーにとっては、教育を受ける「自由」の実現の為ですら、そういった「選択肢」を迫られるというのは、決して【フェア】な社会とは思われないけれども、それでも「選択」をした以上は兵士として殺し殺される結果を引受けざるを得ない。
何も選択しない事だって、結局は「何も行動しない」という選択をしている事だし、口先だけで不平を言う者としての謗りは引受けねばならない。
民主主義という制度は、そういう各構成員の「選択と責任」の積み重ねによって成り立っており、大衆自身に政治の責任を問う事が可能なのが、民主主義の最大の長所だというのは、別のSF小説からの援用なのですが(笑)、やはり自分の属する社会の問題を「自分の問題」として引き取る処から変革というのは始まっていくのだなぁ〜…とワケが解らなくなりつつも一人で納得したりと、まとまらないながら色々と考えてしまいました。(苦笑)
う〜ん結局。アメリカの戦争を支えているのは、アメリカ国内外のアンフェアな社会構造だって事で…
ところで、この「大いなる陰謀」って邦題はなんだかな〜
原題”LIONS for LAMBS”の方が良いんではなかろうか?
【補足】
公式サイト(↓)
http://movies.foxjapan.com/ooinaru/

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投稿者: 勉強不足のJCP党員(伊賀篤)
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