カイオウがブログで怒りをあらわにしていたが、オレもブログで少々怒りをぶつけさせてもらおうと思う。
先日、被災した海の方へ行ってボランティアで後片づけをしてきた。少しでも役に立てればと思って行ったのだが、泥上げや木材などの撤去をやっていたところ、来月の統一地方選挙に出馬予定の候補者2名がやってきた。一人は作業服を着てきて、10分ほど手伝っていなくなった。もう一人はあれをあそこに、これをここにと指示するだけで、自分では何もせず、こちらも程なくしていなくなった。どちらも、いかにも選挙のための顔見せ的な関わり方で、非常にゲンナリさせられた。災害を自分の票集めの道具に使わないで頂きたい。
さらに、地元では先週末からガソリンがそこそこ並ばず買えるようにまで状況が改善されてきたが、それで安心したのか、ひやかしの一般車がひっきりなしにやってきて、これまたゲンナリさせられた。そこここに流された家の端材やら何やらが落ちており、それらを回収して一ヶ所に集めるためには、道路を何度も横断しなければならない。その道路にもガラスの破片など散乱しており、それらも丹念に拾わなければならない。いろいろ作業するのに、車が非常にジャマなのである。用事がある、自分もボランティアに来たというならわかる。しかし、列をなしてやってくる車は、どれも物見遊山的に被災地を見に来ただけの連中ばかり。ガソリンが全国的にまだ行き渡っていないのに、貴重なガソリンを浪費して冷やかしで来る連中の神経を本当に疑う。抱えていた木材で思わず車のドアガラスをブチ割り、降りて手伝え!と怒鳴りたくなってしまった。
また、どこのマスコミも報道しない事であるが、人間必ずしも皆善人ではない。残念ながら避難所にいる被災者も、地震から3週間経ってモンスター化してしまった人がたくさんいる。詳しくは書けないのだが、避難所のスタッフ、ボランティアが理不尽な要求をされたり、時には暴力の危機に面する事もある。複数の避難所を回ってみて、大なり小なりどこでもこういう事が発生していた。こういう人たちがいるおかげで、ボランティアに携わったりいろいろ支援してくれる人たちの熱が冷めてしまい、本当に支援を必要としている困っている人たちが救われなくなる事が心配である。実際、自分もボランティア参加したり義援金を出す事を考えたりしていたが、身勝手な人たちにあまりにも多く接しすぎたため、そういう気持ちがかなり薄らいできている。海沿いにあったタイヤショップの新品タイヤが津波で大量に流されて道路に散乱し、警報解除後に店の人が回収しに行ったらみんな盗られて半分も回収できなかったとか、流されて動けなくなっている車の給油口が開けられてガソリンが全部抜かれていたとかの、火事場泥棒の話も聞いた。これは全て市内での出来事。こういう事は絶対に起こらない土地だと思っていたのだが、心ない人がいて非常に残念である。

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