下水桝の枠の補強にコンクリートを打とうと準備している時の話です。例によって土の選り分けをしていました。ゴミを取り除きながら順次、砂利、粗砂、細粒砂と暇に任せてやっていました。近所のプロの左官さんが通りかかって、「石は入っていた方が強度が増しますよ」助言を貰った。
粒の大きさは均一でない方が隙間が少なくなるし、セメントよりも石の方が強度がある。それは分かっていたし、セメントと砂と砂利は1対3対1程度がいいことも見よう見真似で大体分かっているつもりだった。どうせ最後は一緒にして混ぜるのだから、土の状態をみて後砂利をどれくらい足せばいいかという問題だけで、細かく分類して量を計って混ぜ合わす必要などなかった。ついつい選り分けに夢中になって拘り過ぎていたのを本物の左官さんから見るとちょっと滑稽だったのかもしれない。
今まで微細粒の土埃のようなものは廃棄することに決めていかにその量を減らすか一生懸命細かい目の篩(ふるい)まで使って埃を舞い散らして選り分けていた。近所迷惑な話しだ。湿らすと目詰まりして篩を通らなくなる。
雨水浸潤桝のメンテナンスや側溝掃除で出てきた土1/4立米

1/4立米もあると細かく選り分けていては何日掛るかもわからない。天気予報だと木曜辺りからまた天気が悪くなるらしい。月曜日にコンクリーを打てば丁度よい頃合になる。フネに土が満杯だったので駐車場の三和土(たたき)の上で生コンを練ったがなかなか緊張感のある作業だった。フネの中なら少々空練りの窪みから水が流れ出ても慌てることはない。
フネを空ける必要から細かい選別はしないで今日中にゴミと大き目の石だけ取り除くことにした。補修をしたコンクリートの継ぎ目からど根性ぺんぺん草が生えてきたのでは洒落にならない。ゴミはきちんと取り除いておきたい。
目の大きいふるいだと土が湿っていてもスイスイ降りる。細かい粉末(土埃)もコンクリートに練りこんでしまえば廃棄場に持ち込まなくても済む。どうしてこんなことに気づかなかったのだろう。細かく選別することに夢中になりすぎて結局最後は一緒に混ぜ合わす現実を見ていなかった。作業はあっという間に終わった。明日は生コンを練って三和土の窪地を補修するだけだ。

para1002n(ぱら仙人)

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