“邪悪なるものあらば 鋼の鎧を身につけ
地割れのごとく 邪悪を切り裂く戦士あり”
(クウガ・タイタンフォームを意味するリントの古代文字より)

四夜連続、「装着変身・仮面ライダークウガ」の関連記事。
赤・青・緑と順当に来て、最後にこれがなけりゃ嘘だろう――
というわけで、今日はもちろん紫のクウガ。
剛力と防御力に優れた“タイタンフォーム”の登場です。

身にまとった生体鎧の「重さ」を感じさせる芝居のつけ方と、
メ・ギイガ・ギの火炎弾をものともしない堅牢な頼もしさが印象的で
クウガ四フォームの中でも重要な位置を占めていたタイタンフォーム。
瞬発力、超感覚、防御力……基本のマイティフォームに加えて
これだけ揃えば、グロンギ怪人、もはや恐るるに足らず!
……といきたいところなのですが、どんどん強力になるグロンギ怪人の威力や
メインスポンサーからの強力な要請(笑)もありまして、この後もクウガは
“金のビリビリ”ライジングフォーム、“黒の金の力”アメイジングマイティ、
そして“凄まじき黒い戦士”アルティメットフォームなどへの強化変身を
余儀なくされていくわけです。
が、それら(主に)玩具サイドからの要請によるパワーアップ要素を
「際限なき力のインフレーション」として真っ向からドラマの中に取り込み、
“暴力の中で自分自身を見失うかもしれない恐怖と、それを克服するための
内なる戦い”という、番組のメインテーマにも通じるエッセンスとして
見事に昇華してみせたのは、この当時の「クウガ」スタッフ陣が有していた
只ならぬやる気と前向きさの賜物。
むしろ、そういった「ドラマの中での必然性」が加わることによって
クウガのフォームチェンジはより一層その魅力も、商品価値も増すことになり
こうして未だに魅了されている、ワタクシのような市井のファンをも
続出させることになった、というわけです(笑)。

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