“……ちょ、待て待て、おかしいよ!
なんで君ら、五人とも赤やねん!?”

……などというハマちゃんの突っ込みなどはとっくの昔にブッちぎって(笑)
早くも絶好調なエンジン始動っぷりを見せてくれている期待の新戦隊ヒーロー
『
海賊戦隊ゴーカイジャー』。

「歴代レッド戦士のスピリットが集合した究極戦士」たるアカレッドの登場を
マーベラスたちがレンジャーキーを所有する理由と、「宇宙最大のお宝」を求めて
地球までやって来た理由、そして彼らが海賊「戦隊」たる理由として上手く絡め、
「地球を守る義務も、その気もない」はずのゴーカイジャーが、地球にとどまって
ザンギャックと戦う理由付けを、各キャラクターとの明快な打ち出しとも相まって
改めて視聴者の前に提示し……かつ、そのあたりの事は前半Aパートの段階で
テンポよくサクサクと消化して、残るBパートはゴーカイジャーらがそのパワーを
遺憾なく見せ付ける展開に徹して見せたあたりは、実に「戦隊シリーズ」らしい
手際のよさと旺盛なサービス精神の賜物でありましょう。

その後半Bパート最大の目玉、地球上にて初披露されるゴーカイオーの戦い。
パイロット版に当たる1,2話の設定編ということで、潤沢な予算にも恵まれ
特撮セットに加えて屋外のオープン撮影をもフル活用し、パワフルに展開される
ゴーカイオーの巨大戦は、いきなり二体一のハンディキャップ・マッチなところや
精密なミニチュア群の絶妙な配置も相まって大納得&大興奮。
昨年、惜しまれつつ物故された故・大澤哲三氏の残した功績と遺産は
こうして今もしっかり日本特撮界に受け継がれているのだなァ……と思うと、
市井の一ファンとしては実に胸の熱くなる思いです(しみじみ)。

そして、何より素晴らしいのはロボ戦の演出ばかりにとどまらず……
歴代戦隊の姿と技を己がものとできる“ゴーカイチェンジ”の能力を持ちながら
決してその魅力だけに頼ることなく、新ヒーローたるゴーカイジャーのアクションが
「無造作に撃ち、斬り倒す」「必要とあらば敵兵を躊躇なく自分の盾にする」などの
海賊らしい豪放さを前面に押し出すことによって、過去34戦隊のどれとも異なる
“ゴーカイジャーならではのカッコよさ”と独自性を、しっかり前面に押し出して
アピールすることに成功している点ではないでしょうか。
ゴーカイジャーだけでも魅力的なのに、そのうえ歴代戦士まで続々登場――
嗚呼、これは面白くならないワケがありません!
てなわけで『ゴーカイジャー』、がぜん視聴のテンションが高まって参りました。

2