『ウルトラゼロファイト』の主人公ヒーローにして、『ウルトラマン列伝』において
毎回のナビゲーター役を務める若き戦士、ウルトラマンゼロ。
そのゼロが先週放送分において、ベリアルの怨念である闇の波動に体を支配され
“ゼロ・ダークネス”となってしまったからさァ大変、果たして今週放送分では
誰が番組をナビゲートしてくれることになるのか!?

そんな懸念を吹き飛ばしてくれるのは、いつだって強く、頼れるこのヒーロー。
M78星雲・光の国の栄光ある宇宙警備隊長にしてウルトラ兄弟の長男・ゾフィーが
ゼロに代わっての番組ナビゲートおよび予告編のナレーション担当を華麗に務め
番組フォーマットの瓦解を見事に食い止めてくれました。
5分間のミニコーナーとは言え、『ウルトラゼロファイト』の扱いも決して疎かにせず
『列伝』全体とシンクロさせた今回の代役措置は、それだけで心憎い限りですが
加えて「歴戦の頼れる戦士」たるゾフィーのキャラクター性を、一定以上の説得力で
視聴者層に納得させてしまう、ベテラン声優・田中秀幸氏の誠実な語り口の魅力は
僅かな時間ながらも「流石だなあ」と感心させられることしきりです。
“いつもぼくらを見守って ピンチのときに駆けつける”
彼のテーマソングたる、「ウルトラマンゾフィー」の歌詞中におけるこのフレーズが
決して偽りではないのだ、と証明してくれた今回の『ウルトラマン列伝』。
……え? 「ぜんぜん駆けつけても、救ってもいないじゃないか」って?
いえいえ、ゾフィーはちゃんと救ってくれましたとも。
ゼロ個人のピンチにとどまらない、『列伝』という番組全体の大ピンチを(笑・でも本気で)!!

4