「日本百名山」のひとつに数えられる秀峰・“蝦夷富士”こと羊蹄山のふもとより
滾々と沸き出でる天然水は、その透明度、清涼な冷たさで全国でも群を抜く名水で
長い年月をかけ自然にろ過された、アイヌ語で“カムイワッカ(神の水)”と呼ばれる
この清く美しく美味しい水を求めて、多くの人々がここを訪れてきます。

そして、名水あるところ必ず旨い食べ物屋もある――
と言うわけで今日もお邪魔してきました、真狩村の「シェーンベルク」。
本場・ドイツ仕込みのご店主の腕前が光る、本格派ドイツソーセージの名店です。

今回頂いたのは、やはりこのお店ならではの自家製ソーセージ。
腸詰めされていないソーセージ、豚の挽肉だけが腸詰めにされたソーセージ、
そして肉と野菜が腸詰めされたソーセージの三種類が供されるという趣向で
個々の味わいの違いを食べ比べられる嬉しい一皿です。

最初に食べてまず驚かされるのが、その歯ごたえの滑らかさ。
プチュッと腸皮を噛み切ったあとに訪れる、心地よい舌触りと滋味は
柔和な艶めかしささえも感じさせ、ソーセージに対して今まで抱いていた
一種雑駁なイメージを心地よく覆してくれます――
そう、歯を押し返すどころか、むしろ歯を自分から引きずりこんでいくかのような
そんな錯覚さえ覚えてしまうほどの柔和な食べ応え、と言う感じでしょうか。

メインを張る腸詰めの出来の良さがあればこそ、改めて脇を固める
ニセコ産野菜の素性のよさ(とくにトマトの味の濃さ!)も楽しめるというもの。
ああ、本当に美味しい店なのに――
ご店主の体調不良につき、10月いっぱいで閉店となるのは本当に残念。
必ずや、もう一度またお邪魔したいと思います。
●レストラン シェーンベルク
北海道虻田郡ニセコ町字近藤741-174
(営業時間) 夏 09:00 〜 16:00
冬 11:00 〜 15:00 (ソーセージがなくなり次第閉店)
(定休日) 木曜日
(TEL) 0136-44-3756

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