2010/1/9

マッハ!弐  
「おらが村の仏像の首が盗まれただ!取り返しに行くだ!」が「マッハ!!!!!!!」、「おらの可愛い象が盗まれただ!取り戻しに行くだ!」が「トム・ヤム・クン」のストーリーの全てだったが、今回のはどうも「時代劇」らしい・・・という程度の予備知識で行ってきました、「マッハ!弐」の初日。ここ数年、トニー・ジャーが自ら監督をしたものの思うように行かず撮影はどんどん遅れ、そのせいで予算が足りなくなって、挙句、ジャーが失踪して大騒ぎ・・・などなどトラブルまみれだった本作、実はそんなに期待せずに見に行ったのだが・・・

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始まって10分、とにかくプロダクションの規模が大きく、質が高いことにビックリ。ものすごい大作じゃん!!15世紀のタイの山岳地方の村をきちんとセットで作りこみ、完璧に汚し、ほぼ原始人にしか見えない(失礼!)村人達の衣装、メイクも素晴らしい出来、撮影も素晴らしく、この冒頭部分だけでも、現在の邦画では残念ながら全く太刀打ち不可能な完成度。この制作チームには「マッハ」「トム・ヤム・クン」という大ヒット作があるんだから、あの明快路線でちょっと毛色を変えただけの現代アクションを作れば、製作も集客もはるかに楽チンなはずなのに、敢えて大上段に振りかぶって歴史モノを撮った、という心意気、本当に素晴らしい。トータル的には、トニー・ジャーが演出をした部分と、ジャーの師匠パンナー・リットグライが演出をした部分の質の差があまりにも大きく、映画としての全体像がいささかぼやけてしまってはいるのだが、それでもこの映画の持つ根本的な力強さは変わらず。アクション自体の超圧倒的な質の高さも含め、本当に「安易でない映画」であり、TV番組の映画移植ばっかりやっている日本映画界のPたちは、こういう真に真面目な映画を見て襟を正すべき。
と、まあ、なんだか堅苦しい事を書いたが、もちろんこれはあくまでも娯楽映画。
トニー・ジャーのアクションは相変わらず圧巻で、特に、クライマックス10分程のノンストップアクションの凄まじさにはただたただ呆然。ここだけでも入場料払う価値十分にあり。戦えば戦うだけジャーが傷つき血まみれになっていく戦闘のリアルさには、確かに「マッハ」「トム・ヤム・クン」のシンプルな爽快感はない。しかし、彼が自ら監督をしてまで描きたかった「戦うことそのもの」は、他に類を見ないほどのレベルで見事に表現されている。ただ、このシーケンス、明らかにバンナー・リットグライの演出。全編、師匠に監督を任せておけば、この映画、大傑作になったと思うんだけどなーw。とにかく、次回作にも期待!

それにしても、この映画が単館上映って・・・・間違ってる。


☆☆☆★★★


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