2007/5/25

富永まい監督 ロングインタビュー 04  インタビュー
F:さて、富永監督は、大学で映像作品を作り始められたわけですが、それはもっぱら授業で?

T:はい。いわゆる「自主映画」というものは一本も作ってません。

F:それは逆に、ものすごく意外ですね。なぜでしょうか。

T:なんと言いますか・・・いわゆる「インディーズ」の映像作家の集うコミュニティ、というのは明らかにありまして、その空気感、というのがあまり好きになれなかったというのがあります。その作家さんたちは、単に「メジャー嫌い」というか・・・
卒業後、私は普通に就職したわけですが、そうすると、「あいつはメジャーにタマシイを売った」みたいな事を言う人もいました。

F:うーん、いるだろうなあ・・・それはなんとなく分かる。
では話を戻しまして、学生時代に最初に作ったのは?

T:一番最初は…、「くろこげ」という11分の16ミリ作品ですね。シナリオの授業で「恋愛物」というお題で書かされたホンでした。

F:アニメーションですか?

T:いいえ、実写です。学生時代はアニメーションには手をだしませんでした。

F:その作品を、当時見たときはどう思いました?で、今見るとどうですか?

T:当時は、「あれ?映像っておもしろいかも!」という印象ですね。今改めて見てみると、「あれ?意外といまどきかも!?」という感じです。(福田註:この「くろこげ」はInternational Women Films Festival of Creteil(仏/1994)入選・香港国際映画祭/1994上映・ヘルシンキ国際映画祭/1994招待上映・PFFぴあフィルムフェスティバル(1993) グランプリノミネート。はじめて撮った映画でこれだから、天才ってやつはおそろしいw)

F:ピラミッドフィルムに入社されてからアニメーションを作り始めて、実に華々しく、いろいろな映画祭で受賞されていますよね。http://blog.pyramidfilm.co.jp/maitominaga/profilefilmography/
どのような勉強をなさったんですか。

T:個人的には、ロシアのユーリ・ノルシュテイン監督http://www.comicbox.co.jp/norshtein/のワークショップに参加したことが物凄く勉強になりました。ほんとうに現場で役に立つ、技術的、実践的な事をどんどん教えてくれるワークショップで、監督の作品をコンテで再現しながらの授業もあり、本当に得るものが多かったです。
特に、「映像は時間芸術であり、音楽を作るように映像をつくるべきだ」というのがユーリ・ノルシュテイン監督の持論で、それには本当に影響を受けています。

F:なるほど。「ウール100%」も、音楽がほんとうに素晴らしいです。単に「だらだら音が鳴ってる」っていうだけの映像音楽が多い中で、見事に映像と音楽が融合してますよね。こういう作品は、実は非常に珍しい。それだけでも、もっともっとたくさんの人に見てほしいなあ・・・・
例えば、この間、高視聴率で話題になった「華麗なる一族」の音楽の使い方がいかにヒドかったかは、「ウール100%」を見ればはっきり分かる、と思うんですが。
・・・ゆうばりのときにもこの話題になりましたが、音楽はサックスの矢口博康さん、何曲かある挿入歌は、福原まりさんが書かれてますよね。

T:おふたりとも、こちらが何も説明しなくても完璧に意図を汲み取ってくれるんですよ。
ほんとうに素晴らしいかたたちです。

F:いやあ、矢口さんと福原さんでしょ、それ、ほんとに100人力のメンツですよ(笑)。ある意味、怖いものなしですね。

↓つづく

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