2007/2/28

2/23 ビデオフォーラム  ゆうばりファンタ
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一本目。25分の短編「4日間」。不条理劇風。長回しなのに役者の演技がしんどく、ビンボーゆすりとまらず。めずらしく「同名」の監督が撮ってるんで、意味もなくちょっと期待したんだが。何がやりたくて撮ったんだろう、これ。

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二本目。43分の中編「トレポネマ」。監督の松梨さんが挨拶で確信犯的自画自賛をしていたので、これまたちょっと期待したが、残念な出来。
「小劇場」の若い役者達のドタバタ群像劇で、ちょっとミステリーあり、最後はあらら・・・な作品なのだが、シナリオも演出も空回り。最も辛かったのは女優陣が可愛くないこと。それだけで「映画」って十分シンドい、ということを図らずしも証明してしまった作品。

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三本目。88分の長編「ヒミコさん」。2004年に「ラッパー慕情」という世にも気の狂った映画を撮って、ごく一部の映画マニアおよび映画関係者から絶大な支持(なんせ、かの町山智浩氏は「映画秘宝」2004年ベスト10選出で「ラッパー慕情」をその年のBEST1に選出している!)を受けている藤原章監督の最新作。
「ラッパー慕情」以上に気の狂ったやりたい放題の作品に仕上がっており、今回の「ビデオフォーラム」で、上映が終わった時点で拍手が全くおこらなかった唯一の作品w。
とにかくこのキチガイな世界を88分間も続けるパワーは圧巻で、特別出演の井口昇監督や園子温監督の名演(ほんとに名演!)も素晴らしい。でも多分、見終わった時点でほぼ誰もが、あーやっと終わった!!、とほっと胸をなでおろす作品であることは保障する。

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四本目。10分の短編「好夏 zero」。基本的に、主演している百瀬絵理奈のPV。
映像はとてもきれいで、百瀬絵理奈もとても可愛らしい。それで全部。

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五本目。46分の中編「夜へ・・・」。30代の孤独なOLが、終電に乗り遅れた駅で偶然出会ったヤクザ男に恋をするという、ありそうで絶対なさそうな出会い系ムービー。女性の行動に関するリアリティには決定的に欠けるが、映像がとても美しく、切ないフィルムノワール的な雰囲気がうまく表現できてはいる。中田圭監督は今後、どんどんメジャーに出てくる可能性あり。

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六本目。99分の長編「ウール100%」。びっくりした。他の作品には悪いが、なぜこんな素晴らしい作品がここでこんな形で上映されるんだ?という程の傑作(今回の上映に至る経緯は最終日に監督に直接聞いたので、また後日)。

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町外れに住む、なんでも拾ってきて大事にしてしまうおばあさん姉妹「梅さん」「亀さん」をめぐるファンタジーで、福田のツボを完全に直撃。ここ数年内で見た全ての邦画の中でもBEST5に入る。去年、ユーロスペースのレイトショーでひそかに公開されたそうだが、お恥ずかしい話、福田は全く知らなかった。ここでまたもや福田、同じような事を書かねばならない。
こんな素晴らしい映画が殆ど誰にも知られずに公開されてしまっているにも関わらず、「日本映画は活況」とか言っている業界はほんとうにクソだ。
5月下旬にDVDが発売されるそうなので、みなさん、これは是非「買って」観てください。
それが、日本映画の未来のため、です。福田は、富永舞監督を応援します。

2007/2/28

ゆうばり応援映画祭 2/23  ゆうばりファンタ
今日(2/28)は風邪で一日寝ていた。仕事が出来る状態ではないので、
ゆるゆるとアップ作業でもしてみる。

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2/23は朝からなんと雨。2月の夕張で「雨」!ここまできたか地球温暖化・・・

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こうやって見れば、じつに雪国っぽい景色なんだがなあ。

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こういう旗が町のそこここに。逆に切ねーんだ、これが。

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去年、時間が合わずに入り損ねたラーメン屋へ。

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写真撮る前に、うっかり一口食ってしまった。
それだけで妙にマヌケに写ってしまうラーメン。映像ってコワいね。
味はよし!

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文化スポーツセンターに着き、まずは休憩所でコーヒー。

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いろんな展示あり。去年のファンタの写真が懐かしい。

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地元のボランティアのみなさんが色々用意してくれてます。

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素敵、とは言わないけど、イイ感じ。

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もっと値段高く設定すればいいのに。

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おいしゅうございました。

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まずは「研修室」で行われるビデオフォーラム上映開始待ちの列に並ぶ。

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階段からロビー見下ろしの図。ここにもいろんな売店あり。

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学校の教室くらいの広さの「研修室」には、主催者側の予想以上に
お客さんがぎっしり。あわてて追加のパイプ椅子を用意してました。
この日ここでは、短編から長編まで、合計6本を上映。
全作品の上映前に、監督やスタッフの舞台挨拶(ただし「舞台」はない)あり。
ほぼ一本の上映ごとに観客を入れ替えるので、全部見ようとすると
会場を出てすぐに並び直さなければならず、トイレにもなかなかいけない、という
案外サバイバルな状況でしたw。

2007/2/27

ロッキー ザ・ファイナル  ゆうばりファンタ
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そうこうするうち、実行委員長の映画評論家、品田雄吉さんの簡単な挨拶があり、
その後、全身に金粉を塗りたくったシルベスター・スタローンが登場。
会場を縦横無尽に走りまくり、そのうち筋肉増強剤の効き目が切れてさわやかに退場。
なワケないか。「ロッキー3」の時に宣伝用に作った等身大のフィギアだそうで、
なかなか笑えた。

で、映画「ロッキー ザ・ファイナル」(原題は「ロッキー・バルモア」)。
無名の映画青年だったシルベスター・スタローンが脚本を書き自ら主演して誰も予想しなかったメガヒットを達成、なんとアカデミー作品賞までかっさらってしまった「ロッキー」。スポ根映画の体裁をとりながら、実はセンチメンタルな「純情系青春恋愛映画」として、あそこまで見事にラストで観客を泣かせた映画は稀有で、有名すぎるほど有名なあの「ロッキーのテーマ」とともに、映画史上、記憶されるべき作品と言っていい。しかし、2作目以降、1作目に横溢していたリアリズムを失い、どんどんアメリカのマッチョ主義の代名詞的作品になっていき、「ソビエト」の選手とリングの上で代理戦争する映画になり、その結果、実は「ロッキー」は「5」まで作られていた事を知っている人間は相当少ない、という程度の作品に「成り下がっていた」。そんなシリーズがとうとう「ザ・ファイナル」を迎える、とか言われてもねえ。正直そう思うでしょ。
だいたい、50歳すぎてボクシング出来るわけねーじゃん?スタローンってほんと、しょうもねえなあ。でもまあ、タダだし。東京じゃ絶対見ないし。そんな、殆ど斜め後ろ向きな気持ちwで見始めたのだが、これが、今回の「ゆうばりマジック」なのかどうか分からないが、思いのほかよかった
まず、作品全体のテイストが明らかに1作目に近い。いい意味で、地味。かつ、老いた元チャンピオン、ロッキーの存在感がちゃんと切ない。「ガンで亡くなった」(らしい)愛妻エイドリアンの命日、墓のそばにぽつんと座っている姿は、それだけで哀しい。お見事。ロッキーのセリフは確かに説教臭かったりもするのだが、明らかに「加齢」のもたらすいい効果、で、口うるさいマッチョオヤジ、ではなく、「無骨で善良なボクシングバカ」というイメージがちゃんと出た。トレーナーに「お前にはもうスピードはない!骨はガタガタ、関節もサビついていてスパーリングも出来ない!残っているのはパワーだけだ。墓の中の先祖まで吹き飛ばすようなパワーをつけろ!」と叱咤激励されて始まる凄まじいトレーニングシーンにも、「無骨者」の哀愁がある。年をとる、っていうのは大事な事なんだねえ、とか思いつつw、スタローンって実は相当いい役者なんだ、という事がわかる、拾いものの作品。「ロッキー」の1作目が好きな人間には十分楽しめ、かつ、感動も出来る佳作。ちなみに上映後、夕張のお客さんたちがとても熱心に拍手を送っていたのが印象的。

2007/2/27

ゆうばり応援映画祭 2/22  ゆうばりファンタ
忙しい忙しいと言いつつ、今年も夕張へ行くヤツ・・・
「ゆうばりファンタ」が中止になった今年だからこそ、
「映画キチガイ」としては、どんなに忙しくても行かねばなるまい!
なんて覚悟で行ったワケじゃもちろんなく。単に、またあの、
「他にすることなんにもないから朝から晩まで映画漬け」の快感に浸りに参りました。

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いい天気。

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今回の「応援映画祭」では映画チケットの「販売」がない分、ゲットする手続きがめんどくさかったので、いわゆる「ツアー」(上映される全映画の整理券が自動的についてくる)に参加。なので、札幌から夕張までは「団体専用列車」に乗車。団体移動はタルいが、電車移動そのものはなかなかよし。

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丘を越え♪

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川を渡り♪

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夕張近くの各駅では、ホームでの歓迎あり。
寒いのに、ありがとうございます。

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着いたら驚いた(丹波風)。ものすごい数の取材陣!
福田はいち早く、到着したツアー客の列から脱出、取材陣を背後から取材w。

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財政破綻して「ゆうばりファンタ」を開催できなくなった夕張市を少しでも盛り上げようと、東京の映画関係者(個人、法人を問わず)が完全に手弁当で企画し実現にこぎつけた今回の「応援映画祭」は、やっぱりそれなりのニュースソースとして注目されているらしい。確かに、夕張市側の予算は完全に「ゼロ」という状態で、このイベントが開催されている事は、ほぼ奇跡に近い。「ゆうばりファンタ」が17年間かけて培ってきたものの価値を改めて感じる。

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それにしても気温高し。地面、びしょびしょ。

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夕張市民手作りのドラえもん(だろ、これ・・)、溶けそう。

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でもまあ、やっぱり寒そうなアラン・ドロン。

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十分寒そうな町並み。

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「幸福の黄色いハンカチ」イメージの、ハンドメイド歓迎旗。

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さて映画。去年までメイン会場だった「市民文化会館」は
完全閉鎖になってしまったそうで、今回は「文化スポーツセンター」で
全ての映画が上映される。ホテルからはちょっと歩ける距離ではないので
シャトルバスで移動。

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今日は「ロッキー ザ・ファイナル」がオープニング作品として上映。
こういう機会ででもなければ、絶対劇場では見ない映画なので、実は案外楽しみw。
これは今回の「応援映画祭」用に用意されたスペシャルバージョンポスター。
案外泣ける。

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会場を入ると、ここでも歓迎。演奏するわけでもないのに、
ここまであちこちで歓迎されると、なんか本当に申し訳ない気がしてくるw。

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300人以上の市民ボランティアの方々が設営に参加したという、1000人近く
が楽々収容できる大会場。去年も書いたが、ここのスクリーンは本当に巨大(写真だと
いまいち分からないんだけど)。かつ音響もよく、映画を見る環境としては
本当に素晴らしい。

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ここにも物凄い数の報道陣。お疲れさま・・・なんだけど、
こんなにカメラがあると、やっぱりちょっと落ち着かない。
正直言って勘弁して欲しいんだが、この映画祭が話題になることは
いいことだし、複雑な心境。

2006/3/15

というわけで、勝手にランキング。  ゆうばりファンタ
1、肉弾

2、DANCE OF THE DEAD / INPRINT(ぼっけえ,きょうてえ)

3、プロデューサーズ

4、ナイスの森

5、エミリー・ローズ

6、三差路ムスタング少年の最期

7、血の涙 / イーオン・フラックス

8、LOVEDEATH

9、こぎつねヘレン

10、ナルニア国物語

11、DOOM

12、イド

13、ドラゴンブレード

14、陶器人形

15、陽気なギャングが世界をまわす


まあ、「子ぎつねヘレン」と「プロデューサーズ」と「イド」を同列で比べるのも妙なんだがw。一応、映画は映画ってことで無理やりランキングしてみたけど、深い意味はない。あくまで、今現在福田の中の序列はこうなってる、と。もちろん、「肉弾」は別格。

2006/3/15

DAY5_SAYONARAゆうばり!  ゆうばりファンタ
とうとう東京に帰る日が来た。午前10時のグランプリ作品上映を見るために市民会館へ。

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昨日までの穏やかな天気がウソみたいな強風。しかも、雨まで降りはじめる。

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雪ダルマもボコボコ。期間中に降らなくて良かったなー。

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市民会館は7分の入り。まあ、昨日の今日だし、まだ討ち死にしてる関係者も多いんだろうw。
幸せ一杯キム・デスン監督の舞台挨拶のあと始まったグランプリ作品「血の涙」(英語で出たタイトルは「血の雨」)は、1800年代の韓国の離島を舞台にした複雑なミステリー。冒頭1分で、美術も撮影も、なんでこれが今更コンペに出てくるんだ??というほどハイレベルなのが分かる。役者、演出、全ての格が違う。個人的に、舞台設定そのものにあんまり魅力を感じなかった事を除けば、このクラスの映画はついぞ日本では作られてないほどの堂々たる大作、と評価せざるを得ない。シナリオもいっそ文芸映画なみに重厚きわまりなく、そのワリに人間がばらばらにされる「牛裂きの刑」を克明に描写するなど、エグさも十分。要するに、ユルくないエンタテイメントなのである。素晴らしい。ただ日本で「売る」にはちょっとムズかしい内容なので、「ゆうばりファンタでグランプリ」、という冠が欲しかったのかもしれない。でもこれ、劇場公開はあるのかなあ・・・多分、ないような気がする。ものすごく良くできているのに、総体的に、なんか「地味」な印象を与えちゃう作品。題材が重すぎなのかも。

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というわけで、4日間お世話になったホテルシューパロ前からバスに乗る。

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さよならゆうばり駅。

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面白い映画やるようだったらまた来るよー!!

2006/3/15

DAY4_vol.3  ゆうばりファンタ
「プロデューサーズ」上映の後は、いよいよ閉会式。
まずはコンペ部門の結果発表。
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タイの「シチズンドッグ」が批評家賞。これを見逃したのはちょっと悔しかった。

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韓国の「三差路ムスタング少年の最後」が審査員賞ゲト。やりましたなー!

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そして、ヤングコンペティション部門のグランプリは、これまた韓国の「血の涙」。
グランプリを取ってくれたので、「予定通り」明日の10時からの上映で見られることに。

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審査発表の後、夕張市長の閉会宣言。そして、関係者ほぼ全員がステージに上がって、サインボールを客席に投げ込むという、なんかどこかで見たようなイベントw。

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福田にはこんなボールが飛んできた。
最初、なんじゃこりゃ、と思ったのだが、よく見たら、すげえ!
これって、岡本喜八監督の奥様のみね子さんが投げたボールじゃん!

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というわけなので、閉会式後の「さよならパーティ」でみね子さんに
更なるサインの追加をお願いする。

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こんなありがたいお言葉を書いていただきました。ちょっと涙。

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仲良し系2ショットも忘れずに。みね子さん、ありがとうございました。
是非是非、「肉弾」のDVD化を実現してください。

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そして最後はやっぱりこの人。福田、酔ったイキオイで「ダンズ・オブ・ザ・デッド」
をホメまくり(別に、シラフでもホメてたと思うが)。
「今度はもっと長いの作ってください」と言ったら、「必ず!」と応えてくれました。
その言葉信じて待ってるんで、よろしく!

2006/3/13

DAY4_vol.2  ゆうばりファンタ
というわけで、楽しい映画漬の日々はあっという間に過ぎ去り、いよいよクロージング上映。
オープニングと同じく、「ゆうばりスポーツ文化センター」での上映だ。
久々(でもないがw)に来てみると、改めてすげえデカいスクリーンだと思う。
実はこのサイズのスクリーンって、東京にはないんじゃなかろうか。
昔は「テアトル東京」っていう、超巨大スクリーンが売りの映画館があったんだけどなー。実はこの会場のスクリーン、「テアトル東京」並みかも。

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・・・という程の大スクリーンでのクロージング上映は、今年79歳になるのに相変わらず超元気なじじいwメル・ブルックス大先生のプロデュースによるミュージカル「プロデューサーズ」。
この作品は、メル・ブルックスが1968年に制作した映画「プロデューサーズ」のリメイクで、映画のあと舞台化されてブロードウェイで大ヒットしたミュージカルでもある。
ブロードウェイで金を儲ける一番いい方法は「資金を集めるだけ集めて、すぐに打ち切りになるミュージカルをプロデュースすることだ」という「真実」に気づいてしまったかつての売れっ子プロデューサーが、会計士と二人で、「最悪のシナリオ」「最悪の演出」「最悪の演技」の「最低ミュージカル」を作り上げるべく奔走する・・・というコメディだが、もう、面白いのなんの。ミュージカルとしての出来を云々する以前に、とにかくギャグのネタがヤバくて面白い。なんせ、「最悪のシナリオ」を探していた二人の選ぶのが、ナチスオタ青年の書いた「ヒトラーの春」というシナリオ。で、ほんとに、若き日のアドルフ・ヒトラーを主役にしたミュージカルを上演することになるのだが、いわゆる「米英文化圏」において、ヒトラーやナチスがミュージカルで主演する、というネタは、実は物凄い猛毒、っていうか、すっげえヤバい。超エグいネタフリなのである。それを平然と爆笑に変えていくあざとさは、ほんとにメル・ブルックスならでは。久々にマジで笑った。涙出たっす。
それにくわえて、出演者たちの歌のうまさ、踊りの達者さ。キャスティングもよくて、中でもユマ・サーマンの「萌え萌えスェーデン娘」、激カワユス。やっと「KILL BILL」の呪いから自由になった感じ。
やっぱ、「ミュージカル」はアメリカ人に任せといたほうがいい。同じ土壌で勝負しようとしても、やっぱり、絶対に敵わない。まあ、「力自慢系」のロケンロールに関しても全く同じ事が言えるんだけどw。

2006/3/13

(やっと)DAY4_vol.1  ゆうばりファンタ
前日でピークを迎えたファンタ。今日はゆるゆると肩の凝らなそうな映画ばっかり見る予定。

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なんて、甘い事を考えたんでバチが当たった。ひどい映画を見てしまった。なんじゃこりゃ!?入場料と一時間半かえせ!!実は、マジで途中で出ようかと思った(福田がそこまで思ったのは今まで2回くらいしかない)んだが、上映後、主演のひとり大沢たかお氏の舞台挨拶があるので市民会館は今回のファンタ最高の入り。通路まで人で埋まりきる超満員で、全く動きが取れなかったのであります。げげーん。
そして、脱出しそこねた福田を、より一層の異常事態が襲う。なんと、この映画、ウケてるのである!げげーーん!!
なんで!?なんでこんなさむーいギャグで笑うの!?どこが面白いの???
英語の歌をバックに白いスーツ着て銀行強盗するとオシャレなんですかー!?すみません、福田には理解不能です。とにかく、それがオシャレだと信じてる(としか思えない)この映画の作り手さんたちの感覚がハズかしくてたまりません。まあ、要は俺がズレてるってことなんだろうけどw。というわけなんで、とりあえずこれ、今回のゆうばりファンタで見た最低映画。おかげで「陶器人形」浮上ww!かつ、早くも今年のワースト1候補。全編に横溢する「シャレようとしてる感」がここまでイナカくさい映画というのも珍しい。松竹って、去年の「SHINOBI」といい、エンターテインメント映画ってモノを、なんかものすごーーーくカン違いしてると思う。こんな映画金かけて撮ってると、日本映画は本気で滅びるぞ。

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気を取り直して今度は動物モノだ!なんせ、北海道が舞台。一応、見るしかないだろう、「子ぎつねヘレン」。東京にいたらまず絶対見ないだろうし。
・・みたいに、案外ナメて見はじめたのだが、これが「三重苦の子ギツネ」の話だと知った時点で相当持っていかれた。なるほど、それで「ヘレン」!そうだったのかー、などど感心しながら見ていると、主人公の男の子がいいし、なにより子ギツネがめちゃカワユスで、不覚にもちょっとウルっときたりした。でも冷静になってみると、、子ギツネがパニックおこして暴れるシーンとか、ぱたっと倒れるシーンとか、一体どうやって撮ったんだろう、やっぱ、クスリ??・・・などなど、イヤな事ばっかり想像してしまうのである。一体、子ぎつね何匹死んだんだろう、とかねw。まあ、死んではいない、とは思うんですがww。今度TSUTAYAで「子ぎつねヘレンの出来るまで」を借りて見てみるか。
なんにせよ、「陽気なギャングが地球を回す」などよりははるかにいい映画。松竹はこういう映画撮っててください。よろしく。

2006/3/10

DAY3_vol.4  ゆうばりファンタ
「エミリーローズ」終了後、マジダッシュでシューパロに。
三日目ともなると雪道走りにも少し余裕。

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いよいよ、福田にとってのメインイベント、トビー・フーパーの新作「ダンズ・オブ・ザ・デッド」の上映。アメリカのケーブルTVの企画「マスターズ・オブ・ホラー」の中の一作で、尺は約1時間強と短いが、とにかくぴっかぴかの新作である事に変わりはない。いやおうなく高まる期待の中、フーパー監督の舞台挨拶。会場の熱気もがんがんにヒートアップ。

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最新作「ダンス・オプ・ザ・デッド」のストーリーは極シンプルにして優れて寓話的。
監督が、上映前に、「これはHORROR MOVIEというより、むしろ、MOVIE ABOUT HORRORなんだ」と言っていたが、まさにそういう作品。ありとあらゆるテロが日常化した近未来のアメリカ。テロに使用された細菌兵器の影響で蘇った死者がそのへんをウロついている、悪夢のような日常。そんな中、母親の庇護のもとで安全に暮らしていた思春期の少女が、世界に満ち溢れる「悪徳」に魅せられて行くさまを、最低限の状況設定とセリフ、強烈な音楽と映像で見せる。素晴らしい。とてもじゃないけど60才すぎのクリエーターが作ったとは思えないパワーとシャープさが全編に横溢。この「枯れてなさ加減」はハンパじゃない。フーパー作品の中でも出色の傑作と言っていいだろう。クラブのMC役のロバート・イングランド(もちろん、あの、「フレディ」)が物凄い存在感。上映終了後は大拍手が巻き起こった。

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さて、イベントはまだ終わらない。同じく「マスターズ・オブ・ホラー」の中の一作、三池崇史監督作品「インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ」の上映に先駆けて、三池監督も登場。まさに「マスターズ」な2ショット。三池監督がはじめて「悪魔のいけにえ」を観た時の話で盛り上がる。観る予定だった映画が満員で観られず、しかたなく「悪魔のいけにえ」を”観てしまった”そうだ。福田が、最初全然見る気もなく「悪魔のいけにえ」を観た時に似ていて笑えた。
ちなみに福田は、文芸座にアンディ・ウォホールの「悪魔のはらわた」(タイトル、似てるっちゃ似てる)を見に行ったのだが、時間が合わず、しかたなく二本立てのもう一本「悪魔のいけにえ」から観はじめたのだった。その当時は「悪魔のはらわた」のほうがはるかにメジャーだった(なんせ、ウォホール作品だし)のだが、今となってはこの映画、単なるカルト映画と化してしまい、完全な無名映画だった「悪魔のいけにえ」は、今なお、奇跡的マスターピース、ホラー映画の金字塔として君臨している。映画のオモロイところである。

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「ぼっけえ、きょうてえ」の主演、工藤夕貴も参戦。相当な天然系トークで観客のド肝を抜く。オモロイわ、この人。

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岩井志麻子の傑作ホラー小説「ぼっけえ、きょうてえ」を読んだことのある人は、
基本的に「女郎のひとり語り」でしかないあの小説をどうやって映画化するんだ?と思うはず。
でも、そこはうまーく脚色してあり、なんの不自然さもなかった。むしろ問題は、小説の中では「語られるだけ」のいろんな描写を、そのまんま、完璧に映像化してしまっていることでw、実際、完成版を観たアメリカのプロデューサーたちは、すでに「この作品は絶対放送不可」と結論づけたとのこと。要するに、アメリカの「マスターズ・オブ・ホラー」の中の一作としては、完全にオクラ入りすることが決まっているのであるw。
ではせめて日本国内での劇場公開を、と、映倫に審査に出したら、「うちとしてはこの映画は審査できません」と、審査拒否されたそうだ。理由は、「審査したら、どんどん切らざるを得ず、その結果、多分、30分程度の作品になってしまうだろうから」。
なにがそんなにマズいのか、というと、まあ、ネタばれしても、ひょっとしたら誰も見れないかもしれないんであえて書いてしまうがw、堕胎した胎児をぽんぽん川に投げ捨てたりする描写とか、胎児がご飯と一緒に炊き込まれてる描写とかだろうな、やっぱ。これは多分、世界中の映画作家が誰もやったことのないヤバい映像表現だと思う。三池監督のまさに面目躍如。福田は、基本、「それがフィクションであるかぎり、許されない映像表現などというものはない」という思想の持ち主なので、この映画を支持するし、観る側の感覚に挑みかかる先鋭的傑作、と評価する。でも、確かにこれじゃアメリカでは放送も上映もできないだろう、という事実には納得するw。上映後、ほとんどの観客が席を立ちながら、「いやー、こりゃあムリだわ」「うん、ムリムリ」とささやきあっていたのがめっちゃオモロかった。日本では「ビデ倫」がどう評価するか、で、オリジナルバージョンに近いものがDVD発売できる可能性は残っているので、三池監督、がんばって欲しい。
ちなみに、帰りのエレベーターで一緒になった六平さんは、「いやー、俺、苦手な感じ。ダメだな、こういう映画は」と半分以上怒ってましたww。


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