2009/2/8

中春 こまわり君  アニメ・コミック
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加藤礼治朗氏から更なる推薦図書。山上たつひこの代表作「がきデカ」の正統的続編で、「マンガ表現の可能性を今更のように思い知らされた作品。素晴らしい!」との熱い評価に、福田、ワクワクして購入。当然のように、一気に読んでしまった。42歳の「中年サラリーマン」になった山田こまわり君が、ある時は昔ながらの超変態的スーパーマンとして、ある時はきわめてノーマルな社会人として活躍する、非常に完成度の高い作品。山上氏は一時、マンガ家としてではなく「小説家」として活動していた時期があり、マンガ家の活動を再開してからも、「きわめて小説的なニュアンスを持ったマンガ」という、他に類を見ない作風の作品を発表していたが、この「中春こまわり君」はまさにその範疇に属する。犬が普通にスシ屋だったりする「マンガ世界」の中を、丹念な心理描写と稀有な画力で描き出されるきわめてリアルなキャラクター達が、実に人間臭く交錯する。この驚嘆すべきユニークさだけでも十分読む価値があるが、ストーリーも非常に面白い。もちろん、かつての「がきデカ」を読んでいたほうがはるかに面白い部分は多いが、今回収録された中で物量的に最も長い「斬」という中編は、「がきデカ」を知らなくても全く問題ない「ヒューマン(ブラック)コメディ」の傑作。是非一度読んでみて欲しい。それにしても、あのこまわり君がちゃんと結婚して子供までいるとはなあ・・・時間は流れたねえ・・・

2009/1/23

青春少年マガジン  アニメ・コミック
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珍しく河崎監督と加藤礼次朗氏が「特撮・怪獣・ロボット」以外のジャンルの作品を声を合わせて大推薦したので、早速読んでみた。すげえオモシロス!!「1,2の三四郎」「What'sマイケル」などで幅広いファンを持つ小林まこと氏が、19歳のデビューから売れっ子マンガ家としての地位を確立するまでの怒涛の5年間を描いた自叙伝マンガ。「少年マガジン」の創刊50周年を記念して連載され、氏と同世代の小野新二氏(代表作「純のスマッシュ」)、大和田夏希氏(代表作「タフネス大地」)らとのドタバタ交友録を軸に、「マンガ家」の楽しさも素晴らしさも悲惨さも、そして恐ろしさをも見事に描ききった作品。「3日や4日寝ないのは当たり前、20時間くらい何も食わないのも当たり前、タバコは呼吸のように一日7箱、缶コーヒーは一日10本以上・・・」という、まさに生きながら自殺しているような状況でひたすらマンガを描き続ける「マンガ家」という人種の矜持には心から感動せざるを得ないし、なにより、福田もリアルタイムでその作品を読んでいた小野新二氏、大和田夏希氏がともに1990年代前半に亡くなられていたという事実には涙を禁じえなかった。お二人への敬意と、小林まこと氏の今後の更なるご活躍への期待を込めて、このマンガを勝手に「裕福バカデミア選定必読図書」とさせていただきます(^-^)/みんな、読むべし!!

2008/3/2

ただただ  アニメ・コミック
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圧倒的。
不朽の名作「漂流教室」が、百数十枚に及ぶ未発表原稿を加えて
全三巻の単行本にまとまった(福田、今のところ2巻と3巻しか買えてない!)
読んだことのない人は、このチャンスを逃しちゃあいけません。
是非是非是非是非、読んでください。

とにかく、何度読んでもぶったまげるのは、この作品の壮絶なテンションの高さ!!
今更のようだが敢て説明しておくと、なにせ、小学校が丸ごと、文明の死滅した暗黒の未来世界にタイムスリップしてしまう、という世にも恐ろしい設定がこの物語の「スタートポイント」なのだ。
要するに、例えば、ジェイソンとチャッキーとフレディが同時にあなたの家に入ってこようとしてます、さあどうしますか、という、それ以上事態が進展しなくたってもう十分コワいじゃねーか!!な最悪の状況が「ただの初期設定」にすぎないという事。
事態に対応できない先生たちは真っ先に自殺してしまうか、発狂して生徒達を殺そうとする。まさに救いゼロ。もうこれ以上の恐怖はないはず、という読者の予想をいとも簡単にブチ壊して、次から次へとノンストップで(このノンストップぶりもハンパじゃない!)こどもたちに襲い掛かる「更に恐ろしい」災厄の数々。「生命への敵意」しか存在しないかのような暗澹たる未来世界の中でバタバタ死んでいき、遂には殺し合いを始めるこどもたち。その描写は強烈で、いかなる容赦もない。血は飛び散り肉片が千切れ、首がころがり内臓は飛び散る。しかし、こうした「死」の表現の強烈さによって、我々読者は、最低最悪な「生き地獄」の中でなおも生き抜こうとする主人公達の姿に、ほんとうに胸をかきむしられるほどの感動を覚える。もちろん、「死」の描写の鮮烈さから「生」を照射するというこの方法論の選択には、非常な危険が付きまとう。作家としてのよほどの覚悟なくしては絶対に不可能だ。その覚悟を我が物とした楳図かずおは本当に偉大であり、かつ、したたかである。この比類なき作家的覚悟に支えられて、我々は、人間の思いだけが「世界」を変えうる、というテーマの深さと明晰さに涙する。わが子への妄執の果てに世界に最終的な救済をもたらす母の描写を見よ。絶対的混沌と絶対的対立の果てにある赦しによってもたらされる「和解の深さ」を見よ。
敢て致命的なネタバレだが、物語の最後の最後、こどもたちの思念の力によってたった一人現代に帰還した「幼児」ユウちゃんのシーケンスの素晴らしさ。
主人公「翔ちゃん」からのメッセージを翔の母親に手渡したユウちゃんは、三輪車を押して家路を急ぐ途中、「車に乗せてってあげようか?」という優しい大人の言葉を力強く拒む。
「ユウちゃん、自分で帰れるもん」
まだ「児童」ですらない幼い彼が図らずしも得てしまった恐るべき「過去の経験」は実は未来にあり、世界は彼の意思によってのみ、その未来を否定できる。彼にはそれがわかったのだ。彼は自分の意思においてのみ、「正しく」戦わなければならない。
何気ないコマ割りで描かれるこのシーケンスは、人間の思いによって致命的な「世界の傷」が修復される可能性を完璧に描ききっている。福田はこのくだり、何度読んでも泣いてしまいます。
絶対に読むべきマンガ、というのは非常に少ないが、「漂流教室」はまさに、その代表!!と確信します。

2007/8/10

いまさらですが  アニメ・コミック
・・・とまあ、そんな風に「70年代のパワー」を再認識して実家に戻った時、福田は大島弓子の「F式蘭丸」の単行本を読み直してみた。いやびっくり!これ、このまんま、いまTVドラマにしても全然イケるんではないか?ある意味、昔読んだ時より感動してしまった。なので、数年前買っただけでずっと読んでいなかった新装版の「いちご物語」を持って北海道ツアーに。

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白状するが、北海道ツアー中に3回読んで、3回泣いた。
いや、要するに、読めば必ず泣くんだがw。
ほんとーーーーに素晴らしい。この「悪人が皆無」な世界の見事な構築。
この作品を満たしているものが徹底的な「ファザーコンプレックス」である事は百も承知、
登場する全男性キャラは実は「日向温(ひゅうがおん)」というデビット・ボウイ風サブキャラに収斂されるという構造の「甘さ」も千も承知で、この作品の素晴らしさを再度アピールしておく。
こういうお話こそを「ファンタジー」という。魔法の杖なんぞ必要ないのだ。
福田、今、10億円あったらこれを映画化します。
あ、でも20億円あったら、「ザ・ワールド・イズ・マイン」。足りないか・・

2007/8/10

移動の友w  アニメ・コミック
今期のツアーは陸路の長時間移動が多かったので(特に福田は)、
ここのところあまりやっていなかったマンガの「全巻読み」が案外出来た。

改めて「ワンピース」「GANTZ」を読み直して泣くwあたりからはじめて、「クレイモア」みたいな新作も全巻読んでみた。人間を食う妖魔と「半人半妖」の美女戦士たちが凄まじい死闘を繰り広げる、実は案外変態なマンガ。エロい表現は全くないが(少年誌連載だしね)その分、美女戦士達の手足がぽんぽん切り落とされるわ胴体串刺しになるわ、で、それでも「妖力」でどんどん再生しちゃうという設定が、もう文句なくヘンタイ、と俺は思う。そういう部分も含め、とりあえずめちゃくちゃ面白い。話の骨子は要するに「BLOOD」の変形ではあるものの、「BLOOD」みたいにTPOのリアリズムがまるで必要とされない設定だから、その分世界観が突き抜けていて楽しい。
あとはすでに超話題作の「もやしもん」。全巻読んでみたが、やはり一巻目の面白さがただ事ではない。ファンタジーとリアリズムの接点をこんなやり方で見出した作者の発想にはただただ感心するのみ。天才の業。というわけで、今、
「醸す(かもす)」は福田の最大マイブームw。
それから、これもすでに有名すぎる「デトロイト・メタル・シティ」。スェーディッシュポップが大好き、カヒミ・カリイLOVE、な純朴かつヒヨワで気のいい主人公が、なぜかデスメタルバンドのボーカリストとして大人気者になってしまうという、全編ドリフのコントみたいな音楽マンガ。本気でくだらないが本気で笑える。どんなに人気が出てもヤバすぎて絶対TVアニメには出来ない歌詞にも爆笑。
あと、たまたま読んでみた「プラネテス」全六巻。なるほどなー、日本のSFマンガっていまやここまで成熟してるんだ、という見事な作品。拍手。

とまあ、新作マンガを読む日々が続いていた時、広島駅の「ブックオフ」みたいな古本屋で偶然見つけたのがこれ↓

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「喜劇新思想体系」の完全復刻新装版!!数年前に、「出た」というウワサだけは聞いていたが、現物を見るのは初めて。値段を見ると、なんとなんと定価のほぼ半額。思わず「ウソ!!」と叫んでしまった。すかさずゲト!!

この「喜劇新思想体系」は、スーパーヒット作「がきデカ」を描く前の山上たつひこの代表作。金も才能もない、ルックスも悪い、でも性欲だけは誰にも負けない主人公w「逆向春助」、ホモの三味線の師匠、全然売れない小説家、めちゃくちゃ色っぽい未亡人の志麻さんなどなど、これでもかというほどキャラの立った面々が繰り広げるスラップスティックあり、人情話系あり、の大傑作ギャグマンガだ。
とにかく徹底的に笑えてエロくて下品で強烈であることによって、福田の世代男子の圧倒的「同時代的共感」を獲得した作品である。高校生から大学の間に何度読んだか分からない。友達に貸したりしているうちにどこかに行ってしまって、それ以降、復刻されることもなく、個人的には完全に「マボロシ」の作品になっていた。まさかそれがこんな風にひょいっと目の前に現れるとは!個人的に、あの部分は今ヤバすぎて復刻できないんじゃ?と思うエピソード(猟奇殺人鬼の両親wが経営する「隅田川外科医院」の超ヘンタイ息子がノラネコを切り刻んでその内臓の中を転げまわりながらオナニーする!これが一般マンガ誌に普通に載っていた70年代は、やっぱりすげえ健全!!)も普通に入っており、福田はほっとしつつ、広島〜名古屋間で全部読破。今読んでも十分普通に笑えるテンポ感、ギャグのセンスには改めて感動した。でもなにより感動したのは、下巻の新装版に向けて書き下ろされた「あとがき」。
山上氏はこんなふうにあとがきを締めくくっていたのだ。
「大島弓子の「いちご物語」風に言えば、逆向春助はぼくの青春の一番奥深くにしまった物語である。」
この一言が、この作品の混沌の全てを引き受ける。まさかこの作品を再び読み作者の「切なさ」に共感する時が来るとはなあ・・・・時間は流れた。しかし、この作品の中に渦巻くパワーは永遠だ。

2006/8/16

8月14日発売のマンガ雑誌「パチンコフィーバー」に登場します。

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原案の高橋秀明さんは、前にも紹介しましたが、いつも華子を応援してくださっていて、
ニューシングル「いままでよりずっと」の表4(ジャケット裏面)の写真も撮ってくださっています。
今回はご自身の連載作品中に華子をとりあげてくださいました。

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↑こんな風に、はっきり言って実物より数段「美しい」華子がww、
106P目に登場します。是非、ご覧くださいませ。


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