2006/1/10

舟の舳先にラブフルートを..  ラブフルート

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 タイタニック号に先端に立って風を切る二人。その象徴的な姿を記憶しておられる人は多いでしょう。今年は、こういう感じがいいな..という話です。

 今年は、スタートからゆっくり、静かに、たっぷりラブフルートを吹く時間を取ることが出来ました。とはいえ、雪もたっぷりでしたし、屋根の雪に襲われたりもしましたから、順風漫歩のスタートとは言えませんでした..刺激的な忘れがたい一年の思い出にはなりましたが..

 ラブフルートを吹きながら、いや〜難しいものだな...と感じることも多くありました。見えない息、それは自分から生まれてくる息なのに..頭が働き始めると、とりとめもなく、難しさがやってきて、しばらく沈黙が続きます。

 自分の意識と動かそうとする指と呼吸。これがバラバラになって、どれかを修正しようとすると、たちまちバランスが崩れてしまいます。

 どれかを無視して吹き続ければ、それなりに続くけれど、最後には取り残されていた無視されていた部分が浮かび上がってくる..

 こうなると、何をどうやってみても、行き詰まり始めるのです。どうしよう、こうしようという動きが始まると、十分に整っていない自分の悪あがきが始まるだけなのです。

 スタートが自分だと、妙な意気込みや力み、無気力や、成り行き任せが次々とやってきて邪魔をするのです。

 そこで、いつものラウンドレッスンの原点に立って、自分に語りかけてみるのです。それは頭や知識として知っていても無意味なのです。それは、何よりもレッスンを受ける人にではなく自分自身に向けられるレッスンなのですから..

 というわけで、こうしたプロセスを何度か辿りながらスタートを切ったわけです。そんな中で、とても嬉しい感覚に気付きました。それが、冒頭の舟の舳先のイメージだったのです。

 当たり前と言えばそれまでなのですが..自分がラブフルートを吹いている、その瞬間。自分の息が音色になって響いている瞬間。それは、自分の人生の最先端の瞬間なのだと..気付いたのです。

 単に、笛を吹いている時間と言うのではなく、人生の舟の舳先に立って笛を吹いているのだ..その思い、その音色が人生を先導している瞬間。それが、ラブフルートを吹く人生のかけがえのない意味の一つであり、喜びと、力の源泉になっていくのだと...感じたのです

 こうなりますと、深い森、高い山々、流れる川、広がる海、人々の間をスーッと吹き抜けていく風のように笛を吹き、人生を切り開いていくイメージがたちまち浮かび上がってくるのを止めることが出来ませんでした。

 舟の舳先に、一人で立つか、二人で立つか、はたまた何人で立つかは別として人生の先陣を切るラブフルートの静かな音色の力強さが、新たな旅路を支える知恵になるのだろうと思い描きつつのスタートとなりました。

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2006/1/10

冬 の 烏   ラブフルート

 2005年2月5日(土)徒然笛日記より転載

真冬の只中にいると
様々に変化する雪景色の美しさに魅了される瞬間があります
反面、猛烈な吹雪や降り積もる雪の多さに根負けしそうになる時もあります

冷たい雪に触れていると
朝目覚めて玄関先が吹き溜まりの雪に塞がれていたり
スキーで小学校に通っていた事などを思い出します

晴れ渡った冬独特の青い空の下で
雪原に陣地を作り
二手に分かれてなかなか本格的な(つもり)雪合戦をしたり

裏山に登って一気に滑り降りたスキーのことも思い出します
当然リフトなんてありませんから
のぼり30分、くだり1分弱
母親の編んでくれた手作り手袋がガチガチに凍っていました

こんなことを書き始めると
真っ赤に燃えてる薪ストーブやその上でお餅を焼いたり
近くの農家で小ビンに牛乳を買って来て
鍋で暖めてもらって飲んだことなど
つぎつぎと思い出します

諸々のお話は、それを味わい深く語れる老境まで残すことにして

冬の烏のことを書いてみます

最近工房の周辺に烏が多くなったなという話です

どうやら必死に食べ物を探し回っているうちに
このあたりも巡回コースに入れておこうと考えたらしいのです

コースに選ばれたのには、それなりの訳があります

近くの住人の中に烏好みの食べ物を透明なゴミ袋に入れて
出す人が現れたのです

それは冬の貴重な食料ですから
烏たちが見逃すわけはありません

その結果周辺は汚れてしまうのですが
こういう光景を見るたびに
何かお互いが心地よく生きられる知恵はないものかと
考えさせられます

それにしても真冬の鳥たちは
いったいどうやって長く厳しい季節を生き延びているのでしょう
それを思うと、冬の鳥たちを見るたびに
お前たちは偉いな〜よくぞ生き延びてるな〜

元気に生き延びて
春には新緑の中で思い思いの歌を歌おう
そんなことを思いながら雪掻きに汗を流しています

冬の烏たちを見ているうちに
謎に包まれながらも生き延びているという点では
彼らに負けず劣らぬ人たちがいることを思い起こしてしまいます

「どうやって生活してるんだろうね〜」
と言われている人たちがいるものです

私もいつしかそういう人たちの仲間入りでしたが...
烏たちとは別行動ですが、やはり食料を求めて移動しています..

内情は様々でしょうが、それぞれに生き延びるための
食料を見つけ出し、冬を乗り越えて、
それぞれの春を迎えることが出来ればと思います

烏の鳴きまねで吹き始め
真冬に生き延びる様々な動植物や人々の事を思いながら
ひととき笛の時間を過ごしました

ふと窓の外を見ると
夕方雪掻きしたばかりのところに
またしっかり20センチと少し雪が積もってました...
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