2008/11/5

雪の舞う日  雑感

  今日は初雪。雪虫が舞うように雪が降りました。気がつけば木々の葉は地に落ちて重なり、冬独特の空気があたりに漂っていました。自然は見事に季節を感じて変化しているのに、自分はあれも、これもと思いつくものの、なかなか思うように対処できず遅れを取っています。

 10月末に北海道帯広発刊の「スロウ」17号という季刊誌
http://www.n-slow.com/new/index.htmlで工房を紹介していただきましたが、取材は夏でした。既にその季節は懐かしさの一部になっています。豊作のプルーンは生食、オーブン焼き、ジャム、果実酒などに次々と変身し、訪れる方々に楽しんでいただいています。雪が降ったとたんに、それらはみんな記憶となってしまいました。

 先日、ふと心が動きだし、棺の中に持っていくラブフルートを作ろうという思いになりました。何故この時期にそんな思いが湧いてきたのかは、後になってなるほどと気付くのでしょう。その思いは、シルエットだけになった木々をみることで一層大切なプロセスなのだと感じます。少なくとも、季節の変化をいち早く感じ取り、自らの状況を変化させていく木々の適応力を身に帯びたいものだと思います。

 冬の厳しい寒さに耐えられるようにと自らの身を差し出し、私たちを温めてくれる木々の姿もまた、多くのことを伝えてくれます。自分の身、存在が誰かを温め支える生き方。それは、限られた人生の中でいつ実現できるのでしょう。

 葉を落とし、身を引き締めた木々は、それと同時に新しい季節に向けて着実に準備を始めています。失ったことを悲しんでいるのではなく、すかさず次のステップに向かっているのです。多くの言葉を費やしながら、実質的な成長の乏しい人間の現実に対して、何事も語らず淡々と自らの命の道を辿り続けてきた木々たち。さらには、多くの実を残し、鳥や獣たちを支える生きざまも見事です。

 木製の縦笛・ラブフルートを手にすることから、新しい視点を与えられることもまた嬉しく楽しい事です。木々が届けてくれるメッセージ、愛の笛もまたその伝達の役割を与えられているように思います。
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