2009/9/11

虻の一刺し  雑感

 8月末の網走でのライブの途中で滝上にある森の学校に立ち寄りました。全くの思いつきでしたが、もしおられるのなら立ち寄るかも知れませんと一報したのでした。未知の場所に出向くというのは、なんとも新鮮な感じがするものです。

 この先のどこに学校はあるのだろうと少し不安になりそうな、ひたすら深い森が続くその先にそれらしき場所がありました。あたかも先住民族の土地に踏み込むような不思議な感覚でした。以前から、知人が訪ねた話を伺ったり、奥様がラブフルートを注文してくださったり、一昨年の吹き初めに来てくださったりしていました。

 いつかは訪れることになるだろうという予感はしていましたが、網走の途中の思いがけない訪問になりました。そこは、森の中で人が生きているという素朴な空間でした。それ以外はありません。こういうところにずっといたら、自分はどうなっていくのだろう...。空想するだけでも十分不思議な感覚になるのですが、実際そういう空間があって、本人が望むならどうぞ..という世界です。

 ここでフルートを吹かせてもらい、ジャンベを叩く方やじっと聴いている方を交えて、ほんの少しの時間を過ごしました。初めてラブフルートを吹いた方は、独特のスタンスで楽しげに音を楽しんでおられました。この時、まったく数十年ぶりでアブに刺されました。激痛が走り、その痛みは数日たっても残り、既に2週間が過ぎたのに未だに鈍痛と腫れの跡が残っています。

 彼らは強靭な生命力を持っていて、私の体はたちまちそのひと刺しに振り回されてしまいました。とっさに毒消しの草を見つけるなどという知恵もなく、ひたすら痛みをこらえながら目的地に向かいました。フルート演奏を中断すれば回避できたのですが....。ステージライブのスタンスで、演奏継続を選択してしまいました...。

 こういうハプニングが起こると、そこから色んなメッセージが聞こえてきます。川で身を洗い、焚火のまわりに集まり、思いつくままに歌ったり語ったり、焚火のための木を切り倒したり、屋根はシート一枚。数日のキャンプで日常に戻るという軽い接点ではなく、そこにとどまること。そこでは、きっと未知の自分との出会いがあるのでしょう。そんなことが自分の人生に待ち受けているのだろうか?

 戻ってきて身の周りを見ると、おびただしい物たちに囲まれて生活している自分に気づきます。自分というたった一人の世界に、よくもこんなにものがあるな〜と驚きます。死に場所を求めて、密かに姿を消す動物の話を聞いたことがありますが、荷物が多いと整理に忙しくてゆっくり死んでられない..のかも知れません。
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