2011/9/2

終・始・駅  雑感

 新十津川の小さくてかわいらしい駅舎の前で、素敵な仲間たちが企画したイベントがありました。なぜ、この時期に終着駅まで来るようにと声をかけられたのか、その謎を解く楽しみもあって、出かけてきました。

 屋外でのコンサートということで、多分主催される方たちは準備が大変だろうなと思いつつ出かけました。その駅は、予想を越えて小さく、素朴な建物でした。その駅の前のスペースに幾つかのテントを張り、電源を用意し、椅子を並べ、お弁当を用意し、お客様を待つ。スタッフの皆さんの思いがいっぱい溢れた会場でした。

 お天気は快晴!もう秋が始まってるのに、こんなに暑くていいのかな〜というくらい、良いお天気でした。雨が降らなかっただけでも、良かったと思うのですが、暑過ぎると、これまた大変。風が吹けば、それはそれで厄介。何とも都合のよい言い分ですが、ちょっと人生の旅路に似ているなと思います。

 実際のところ、ラブフルートは木製で気温と音程の関係はなかなか難しく、高温のため、やや曖昧な音程が気になりましたが、ぎりぎりセーフでした。ラブフルートは、野原や山や荒れ地で響きわたるイメージが強いのですが、とてもデリケートな笛なので、野外は素敵だけど、雨風があると、ちょっとつらくなります。

 炎天下にテントはあるとはいえ、2時間近くも、よく聴いていてくださったと思います。初めて音色に触れる方がほとんどでしたから、ちょっと物珍しくもあったのだと思いますが、しっかり音色の美しさに心を傾けておられる方もいらっしゃいました。もう、それで十分、出向いて良かったと思います。

 映画のセットじゃないかと思えるほど、素敵な花たちが小さな駅を囲んでいました。それだけで、十分心が嬉しくなり、楽しくなる空間でした。演奏の中に、皆さんと一緒にドラムを叩いて歌う時間を持ったのですが、その時間が一番素敵でした。じっと聴いていた皆さんに、ちょっと立ち上がってドラムを叩き、歌い踊ってみようと声をかけたのですが、この時間はとても微妙なのです。

 あまりに広すぎる会場では、なかなか皆さんの動きが生まれて来ません。調度良い感じの人数があるのです。声掛けしている私自身は、どちらかというとみんなの様子を眺めて、叩くのは遠慮しますというタイプで、乗りが悪い方なのですが、声をかける側に居るので何とかなっています。

 この時の皆さんは、予想以上にエネルギーがありました。ドラムや歌は、参加しているうちに、何となく楽しくなったり元気が出てきたり、ちょっと自分を感じ、みんなを感じる瞬間が生まれます。思い返せば、あの3.11以後は、随分とドラムと声のリードをする機会が増えています。ああ、あの時も、この時も、あっちでも、こっちでも......。

 フルートは持っている人が限られてしまいますが、歌声はまあ誰でも何とかなるものです。これといった曲を歌うわけではないので、おんちだって気にならない。心を開き、思いを合わせ、身体を動かしてみる。ドラムだけ叩くよりも、声を出した方が面白い。ついでに身体を揺らしてみると、これといったこともないのに元気が出たり勇気が出たり、喜びが湧いてくる。いのちってそういうものなんだろうと思います。

 人生の終着駅ってなんだろう。そんな感覚がずっと残る新十津川でした。この駅には、札幌からやってきた電車が到着して、人が降りたり、乗ったりして、ややしばらく止まったままでいます。それから、やがて出発します。

 なんだ、終着駅じゃなくて、始発駅じゃないかっ!到着と出発がここにある。さて、どこからこの状況を捕らえようか....。心がサイコロのように振り出されて、どんなメッセージが現れるのか、楽しみながら次の旅路に備えたいところです。

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