2006/4/8

古い平屋の裏の工房  雑感

 さりげなく、格別な気負いもなく、こつこつと作り続けているラブフルート...それはどうということもない普通の住宅の片隅での作業です。林の中のおしゃれな木造の工房とささやかな家が似合うのでしょうが,残念ながらそういう風情はありません。

 古い平屋の住宅の居間に少しラブフルートを並べて、ちょっとした鳴り物のカリンバ、ジャンベ、ハープ、ウドゥ、ハンドドラム、インディアンドラムなどがあるだけ。建物の素朴な概観を見て、ここでラブフルートが誕生しているとは思えないかもしれません。入り口に小さなラブフルート工房という看板はあるのですが..。

 工房もおしゃれなログではなく、味気ない錆止め用のシルバーに赤の工事現場
にあるような狭いスーパーハウスで木屑だらけになりながら大切な樹木を切ったり、削ったり、穴をあけたりしながらすごしています。工房の脇にプルーンの木があって、毎年忠実に実を付けて季節を知らせてくれます。工房の窓と住宅の窓の両方から見えるバードテーブルがあって自然の生き物たちとの密かな出会いを楽しんでいます。もっとも、小鳥たちを狙う猫たちもうろちょろしているのですが..作業の疲れを癒すお風呂はいまどき珍しい石炭ストーブ。つぎつぎと熱いお湯が沸きあがってくる感覚はなかなか心地よいものです。
いずれ石炭ストーブも使わなくなるときがくるだろうな〜と思い、惜しみつつ使っています。

 ここまで書いてみると、どうやら道すがら見かける独居老人のふるーい住まいで、年金暮らしのじいさんが趣味で先住民の笛を作ってる..ちょっと変わった家というイメージが浮かんできます。実際そう思っている方もおられるようです。中には後継者のことまで心配される方も..

 そんな家の中に、インディアン関連の絵本や書籍や写真集なんかが少しあって、ぱらぱらとめくる方もおられますし、借りていって読みたいという方もおられます。ちょっとしたネイティブのお友達紹介の場になっているかもしれません。ラブフルート吹いて、お話して、お茶やお茶菓子を楽しんで帰られる方々。レッスンという名前はついていますが、あれこれ指図して伝統的な曲を吹きこなしましょうというハードな場ではありません。笛を吹くことと自分の心がつながることを感じとって、それぞれの人生の旅仕度をする空間です。山小屋のオヤジみたいな感覚かもしれません。ただ、実際の山は身体的な制約が多いので、比較的交通の便のよい小さな家ということでいいかなと..田舎の懐かしくてあったかい親戚を訪ねるような感覚で足を運ばれる方がときおりやってきます。

 昨年人気だった近所のグランドキャニオン(残響の心地よいただの小さなトンネル)に足を運ばれる方がおられるかな.と思いつつ、小さな工房で少したまったラブフルートの嫁入りしたくを続けています。
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