会津鶴ヶ城の石垣です。
お城を目の当りにすると、まず石垣に感心する人が多いと思うんだ。
『こんな重たい石を、機械も使わずにどうやって積んだんだろう?』
『うまいこと石と石を組み合わせてあるもんだ。』
今回も、このような会話が飛び交っていました。
ちなみに、今回同行したメンバーの中には、現役の石屋さんもいました。
その石屋さん曰く、
『こんなこと、機械を使わずにやるなんて、絶対無理。』
『人力なんかでやったら、怪我人続出。亡くなる人だって出るぞ。』
ま、昔も事故は多かったと思うけどね。
なにせお城なんてのは、悠長に作っていられるものじゃない。
それこそ、多少の犠牲は当たり前のこととして、突貫工事を要求される建造物だからね。
ここで、石垣についての疑問に対する、私なりの回答です。
重たい石を持ち上げるには、櫓(やぐら)を組んで、滑車を使ったと思う。
これなら、吊っている綱がもつかぎり、かなり重たい石でも持ち上げられたはずです。
横に移動するには、重たい石の下に、丸太を並べて転がしたはずです。
つまりは、滑車とコロというやつ。
小学校の理科の世界でした。
それから、きっちりした石と石の組み合わせについては、そうそう都合のよい石があるわけじゃないから、それなりに石を加工して組み合わせているはず。
石というのは、ノコギリで切るようなわけにはいかないけど、そこそこ加工が利く材料だからね。
最後に、なぜ、ここまできっちりと石を積むのかということ。
これは、見栄えの問題もあると思うけど、それよりも、きっちりと石を積むと、手がかり足がかりが少なくなって、簡単には登れなくなるから。
城攻めのことを考えてのことだと思うよ。

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