舷側通路の上部から吊り下げられているのは、角材と竹竿です。
軍艦というと金属とペンキ。
メカニカルな雰囲気の中、こんな自然素材を見つけるとちょっぴりほっとしてしまいます。
なぜに軍艦の中にこんなものがあるのかというと、角材のほうは船の応急処置に使うため。
この角材でドアや壁を突っ張ってみたり、重いものを動かしたり堅いものをこじ開けたりなどのテコ棒として使うため。
さらには、この角材を抱えて開かなくなったドアに突撃なんてこともありそうです。
竹竿のほうといえば、フックでも付けて海に落ちたものを拾うためかな?
もちろん落ちたものの中には人間も含まれているわけで、あんまりお世話になりたくない代物です。
それから、海に投げ入れて浮き代わりに使うなんてこともありそうだね。
これ、軍艦だからこんなところに備え付けられているけど、普通の客船だとどうだろう?
どこかに似たようなものが備え付けられているかもしれないけど、さすがに乗客の目に触れないようなところなんだろうね。
ちなみに、この角材は杉の4寸角。
杉というのは桧なんかに比べると、強度は落ちるけど軽くて柔かい材料です。
竹竿のほうはどうだろう?
真竹(まだけ)っぽくはあったけど、ちょっと不明でした。

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