浪江駅前の新聞販売所で見かけた新聞です。
上のほうは地震の発生を報ずるもので3月12日付け。
下のほうは原子炉建屋の爆発を報ずるもので3月13日付け。
いずれも、配達されなかったようで、新聞販売所内に束になって置かれていました。
浪江町中心部は、福島第一原発から10キロ圏内に入っています。
そのときの10キロ圏内に対する避難指示等は以下のようでした。
3月11日21時23分に屋内退避指示。
3月12日5時44分に避難指示。
ということは、3月12日付けの新聞は、地震発生後、屋内退避指示が発令されている中、新聞販売所まで配送されてきたものであり、3月13日付けの新聞は、避難指示が発令され、かなり経ってから、新聞販売所まで配送されてきたものです。
地元の新聞配達員さんは、屋内退避指示であったり、さらには避難指示の真っ最中。
新聞配達どころではありません。
一方、印刷所から新聞販売所まで配送するドライバーは、地元民とはかぎりません。
それゆえ、情け容赦なく、新聞販売所までの配送を指示されたのではないでしょうか。
結果、残念ながら、各住戸までは配達されませんでした。
しかし、大地震と大津波と原発事故の大混乱の中、ここまで配送するのは並大抵の苦労ではなかったはずです。
配送ドライバーさん、表彰状ものでしょう。
それこそ、石巻日日新聞社が発行した壁新聞に劣らぬことだと思います。

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