金メダルを獲得した荒川静香選手
4位で入賞した村主章枝選手
初めてのオリンピック出場で15位の安藤美姫選手
荒川選手が金メダルを獲得し、日本中が喜びに沸いたニュースを伝えた斉藤一也さん
レポート番外編です。今日はニュースマーケット11からの初めてのレポートになります。斉藤さんも伝えていましたが、トリノオリンピック女子フィギュアフリースタイルで荒川静香選手が金メダルを獲得しました。日本列島中は喜び一色でした。ノーミスだったから驚きです。アジア選手では初めてのことだそうです。125.32点の最高点。
総合得点を191.34点として、ショートプログラムで先行していた米国のサーシャ・コーエン選手(21)、ロシアのイリーナ・スルツカヤ選手(27)を逆転し、見事に金メダルを獲得しました。日本人としては92年アルベールビル大会銀の伊藤みどりさんを越える快挙で、アジア勢としても初の金メダル。
今大会、メダルゼロの危機に陥っていた日本勢を救いました。SP4位の村主章枝選手(25)は惜しくも4位、SP8位の安藤美姫選手(18)は4回転ジャンプの失敗など、15位に終わった。
荒川選手がラストのポーズを決めた瞬間、会場全体を轟かすようなスタンディングオベーションが、パラベラ競技場を包み込みました。8年前、16歳で出場した長野五輪の会場よりも、あらゆる意味で大きな拍手でした。
ライバルのSP1位、コーエンがジャンプのコンビネーションを失敗、転倒するのを目前にした直後の登場。だが、『氷の微笑』とも評される荒川選手の冷静さが、いかんなく発揮され、動じることはなかったようです。
曲は、04年の世界選手権で優勝したときにも使用した、プッチーニのオペラ「トゥーランドット」。開会式で、世界3大テノールの1人、パバロッティ氏が熱唱していたことを聞き、直前になって変更した曲です。荒川選手が、頂点に上り詰める予兆は、この時点ですでにあったともいえます。
一人娘として、数々の習い事をしてきた中で、荒川選手本人が「大好き」と最後まで貫いたのが、フィギュア。中盤、自身の象徴でもあるイナバウアーを決めると、会場から感嘆のため息。
後半は、「誰も寝てはならぬ」に乗せて、安定したジャンプと、華麗なステップ、スピンの組み合わせで観衆を大いに魅了。テレビ中継したユーロスポーツの実況は、「ジャンプも音楽の選択もパーフェクト!」と最大の賛辞を贈りました。
荒川選手は、2年ぶりに自己ベストを更新。最終演技者のスルツカヤ選手も、転倒があるなどしてスコアが伸びず、荒川選手の金が決まりました。長野五輪に出場後、ソルトレークのチャンスを逃しましたが、04年に世界選手権を制覇。世界の頂点を極めたことで、プロへの転向を予定していたが、トリノ五輪を期待する周囲の声にあらがいきれませんでした。
荒川選手は「今大会はメダルを取れると思っていなくて、精いっぱい楽しめればいいと思っていました」と荒川は振り返り、「オリンピックの雰囲気を味わえればいいと思っていたので、逆に冷静に臨めたのかもしれません」と付け加えました。
ただ、金メダルが確定すると、「いまだに(金メダルが)信じられません。明日か明後日になって少しずつ実感がわくかもしれません」。今大会以降、プロ転向が確実視されているが、来月の世界選手権には、「エントリーしているので出るつもりでいます」ということです。
『クール・ビューティー』ともいわれるが、高得点の瞬間、手をたたいて喜んでいました。金の瞬間も涙こそなかったが、周囲に笑顔を振りまき、メダルゼロの大ピンチに立たされた日本の救世主となりました。やっぱり日本中が今日、金メダルがとれたことでの喜びの1日となりました。本当に荒川選手金メダル獲得おめでとうございます。

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