2009/7/20

「マネー資本主義」& 角を矯めて、牛を殺す   勝手連=里親リンク

里親募集@北九州
詳細は以下のサイトで↓
http://ameblo.jp/aisys/theme-10014207509.html

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 昨夜は連休なのでてっきりONEは開いているだろうと思い込み、行ったもののお休み(涙) 仕方なく帰宅。残念。

「マネー資本主義」
途中の車の中でNHKの「マネー資本主義」についての夜の特番を聞く。 この番組の中で金融工学理論を聞きながら、ど素人ながらこの欠陥を自分なりに考える。

(1) 倒産する確率を数理経済学者は高度な計算式に入れたというが、番組を聞く限りその確率は「独立の事象」として計算式に入れられたようだ。しかし、独立の事象でない場合があるだろう、その点についてはどう処理されたのか?

例えば、細胞の癌化は数回の突然変異によるが、その確率をそれぞれ独立の事象として考えると理論的に人間の寿命の間に癌は発生しない。しかし実際に癌は生じる。これについては以下のように考えられている。
初期の突然変異がその後の突然変異率を上昇させる遺伝子に起こった場合、癌化は容易に起こる。つまり、独立と考えた事象が連動する場合、リスク確率は劇的に上昇する。 

例として4個の癌遺伝子に突然変異が起こり初めて癌になる場合を想定すると、
  独立=10^-5 x 10^-5 x 10^-5 x 10^-5= 10^-20
  連動=10^-5 x 10^-3 x 10^-3 x 10^-3= 10^-14
つまり確率は一挙に100万倍上がる

(2) 倒産確率を過去の資料から抽出したと番組では云われていたようだが、「愚者は経験学び、賢者は歴史に学ぶ」という。 大規模な変化が起こる歴史的瞬間には経験則は役に立たない。番組では十分な確率に関する資料を欠いていたということを原因とされていたようだが、確率はあくまで限定的な条件化での確率、状況次第で幾らでも変る。

<大学改革>
昼、スーパーで数年ぶりに知人と会う。以前Q大の法学部の助手をしていたが、今はQ大の研究生をしながらあちこちの大学の講師をして生計を立てているとか。 

理系以上に文系は就職がない。 お互い定員削減の流れでQ大から追い出された口、幸いにも私は何とか就職先があったが、一歩間違えば同じ運命を辿っていたかもしれず、お互い厳しい現実に対し頑張ろうということで別れる。

前回blogへの書き込みで、自民党の細田氏は小泉改革の成果として(国立)大学改革を挙げたが、それについて反論があることを『落下傘学長奮闘記』の著者、黒木氏の言葉を借りて紹介したい。

法人化してから4年間で、国立大学全体で634億円が減額され、これは岐阜大学規模の大学が2つ消えたに相当する。p105

また大学と企業を同じように考える今のやり方への批判として著者は以下のように述べる。

『製造業であれば、人件費をかけずにどれだけ多く品物を作るかが、経営にとって重要な戦略だろう。しかし、大学は、人件費を少なくすれば教育と研究の質が低下する恐れがある』p109

著者は法人化のメリットとして予算の学長裁量による戦略的使用と、定員制の廃止を挙げているが、p104 知人のケースのように大部分のケースでは運営費削減(年間1%減)は従来通りの定員削減で切り抜けた大学が多い。 日本の大学教育がこのような人たち=派遣博士によって支えられている現実を細田氏は多分ご存知ないと思われる。これでは優秀な若者は大学に残ろうとはしない。

教育に投資をしない国の未来はないことは南米の某国の例で見てきた通り。

また著者は評価制度の導入についても、
『現在の大学評価は… 評価を受ける側にとっても、評価する側にとっても、負担が多過ぎるのは確かである… おそらく、優秀だが真面目過ぎる若い官僚が原案を作り、現場の負担など考えたこともない上司が了承したのであろう』p84 と述べさらに、

『このまま、第二中期目標期間中も同じような評価をしていたら、双方とも「評価疲れ」となり、大学の本来の目的である教育と研究にも重大な影響が出てくるであろう』p90 と述べている。 

さらに、日本の国立大学の授業料は世界一高いことも具体的に数字で示す。

『図4-4に見るように、ドイツ、フランスの30倍、英国の2.4倍、米国の州立大学の1.3倍』p113 

著者はさらに、研究がどれだけお金のかかることなのかを統計数字で示す。
『(これまでの資料から)1つの研究論文を書くためには、数百万から1000万円以上のお金がかかる』p120 これは個人的経験からも同意出来る。

世の中には「お金をかけずによい研究をすべきだ」という人が少なからずいる。それはある意味ごもっともなことだが現実=数字をご存知か?という疑いも湧いてくる。 

具体的数字のない議論は、「思い込みエコ」「気分だけエコ」と同様、「口先大学
改革」になりかねない。

11万人以上の非公務員化(ただしうわべだけ)と年1%の経費削減は確かに財務的に小泉改革の成功例かもしれない、しかしその裏で国立大学が疲弊し、優秀な若者が大学に残らない現象を引き起こしたとするなら、果たして成功例と云えるか?

『角を矯めて、牛を殺す』  
 
今朝も過激で元気がよい?

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