2006/11/1

『資本主義と奴隷制』3  お勧めの1冊

<まとめ>
著者はこの中で、カリブ海地域で特異な発展をみた奴隷制が経済的仕組みのなかで生み出され発展しただけでなく、その終焉もそれを生み出した経済の仕組みそのものによって決定されたと結論付けている。それはこのような記述に代表される。

『重商主義に刺激されたこのような産業発展は、後には重商主義を追い越し、それを破壊することとなった』p164

『18世紀の商業資本主義は、奴隷制と独占によってヨーロッパに巨万の富をもたらした、しかしそれは同時に、それは19世紀の産業資本主義を呼び起こす役割も果たしたことになり、逆に商業資本主義と奴隷制およびその諸産物を破壊することに繋がっていった』p302

この著者の考えには強い反論(人道主義的側面を軽視するとか)もあるに違いないが、1つの考えとして頭に入れておいて損はないと思う。 最後に彼の以下の言葉は記録する価値がある。

『歴史家は歴史を作りもしなければ導きもしない… しかし、もし彼らが歴史から何かを学ぶことが出来なければ、彼らがしていることはただの教養か趣味でしかなくなり、今日のような困難な時代には何の役にも立たない代物となってしまうだろう』p305
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