2006/12/31

今年も残りわずか  試行,指向,志向、思考

今年は転機の年だった。学生時代から数えて30年(!)ちかくも過ごした大学を去り新天地に移った。もちろん、教授職になったと云うことも大きい。予想もしなかった色々な事態に適応していかなければならない。

来年は研究に教育に本格的に実力を問われる年になるだろう。 これまでの信念
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を変えることなく、与えられた環境で全力を尽くすしかないと思う。
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2006/12/30


今朝のニュースによれば、来年早々福岡大学病院では全敷地禁煙になるとか。また4月には福岡歯科大学も後を追い全学禁煙になる。
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日頃、マナーのない喫煙者に不愉快な思いをしている私としては多いに喜びたいところだが、どうもすっきりしない。

煙草が健康に害があることは明らかだが、それをもって金科玉条のごとく振り回されるとやや抵抗がある。 同じようなことは食品添加物や遺伝子組み換え食品に対する問答無用の意見を聞くときにも感じる。  
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確かにある種の食品添加物に問題があることは今や明らかだし、これは止めなければならない。 しかし一方でこれまで如何に食品添加物が我々の食生活を豊かにしたか、安全を高めたか、産業を興したかも考えていいと思う。 

冷凍・冷蔵といった保存技術がまだ十分でなかった頃。食品添加物は食中毒を防止し、食べ物を長持ちさせ、僻地に生ものを届けられるようになったり、逆に僻地の産業を興したりしたわけだ。

例えばある種の添加物はその発癌性の可能性(←可能性である)の為使用中止になったが、疫学的にはその添加物がボツリヌスで死ぬ人の数を劇的に減少させたことはよく知られている事実である。 また組み替えDNA食品については危険性も否定的である。

「危険性がない」と言っているのではない、おそらく何がしかの危険性はあるだろう。それが当然というもの。要はバランス。

なお、病院が全敷地禁煙になると厚生省のオボエがいいらしい。 つまり病院の評価が上がるという余り世間には知られていない側面も付け加えておきたい。
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2006/12/30

マスプロ教育と人口爆発  試行,指向,志向、思考

<日本とパキスタン、パレスチナを比較する>
忙しい、忙しいと云いながら陰でコソコソ『ジハード』を読んでいる。その中に、パレスチナについてこんなことが書いてあった。

『人口問題に関して言うと、占領地帯は世界でも記録的な出生率・出産率で… 教育は一般化し1984-85年には地域内、あるいは外国で勉学する大学生が3万人いた… 学生の多くは貧しい階層の出身であった。マスプロ教育をうけた最初の世代に属するこれら高等教育機関の卒業生の大部分が失業状態にあつたり、あるいはイスラエルで日雇い労働をおこなっていた』p210

実は同じくイスラーム過激派の温床となったパキスタン難民地区も高い出生率と、多くの失業状態のマドラサ(イスラーム法学校)卒業生を抱えていて状況は似ている。 
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貧しい難民地区に多くのマドラサが出来たのは、革命イランに警戒感を強めたサウジアラビアがとイスラーム世界での覇権を維持する為、大量のオイルダラーを流し込んだ結果である。

そんな記述を読みながら先日ベトナム戦時代に学生時代を過ごした人の書き込みを読んだ。日本も70年代は最初にマスプロ教育を受けた団塊の世代が大学時代を過ごした時期だろう。この時期日本では学生運動が激しかった。しかし、80年代のパレスチナやその後の時代のパキススタンと異なり、日本は高度成長期で若者は社会に対して批判的ではあったが希望を持っていた。 それが決定的な違いだろう。日本で学生運動以上の社会的混乱は起こらなかった原因はそこにある。

状況はかなり異なるか、同様なことは莫大なオイルダラーにより国民の目から社会矛盾を覆い隠したサウジアラビアにも言える。 ただし当時一部の若者、ウサマ・ビンラディンのような者は過激派となってアフガニスタンのジハードに赴いた。
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2006/12/29


『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の中でマックス・ウエーバーは、

『プロテスタンティズムにおいては、禁欲的な勤労そのものが信仰であり。そのことが近代資本主義を育てる原動力になった』  と述べ、

<営利の追求を敵視するピューリタニズムの経済倫理そのものが実は近代資本主義の生誕に大きく貢献した> との逆説的論考で広く知られています。 

さて現代、その経済倫理は経済人の間で生きているのでしょうか? 偽装や粉飾のニュースを取り上げるまでもなく、最近の「勝ち組になろう!」の大合唱を聞くと時々疑わしく思うことがあります。

利潤の追求と富みの蓄積が精神性向上の為の<手段>ではなく<目的>そのものになったとき、果たして人は実存的満足感を得ることが出来るのか? また、それは現代資本主義の成長を支えることになるのか? ここは一つよく経済人は古典に照らして考えてもらいたい。
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2006/12/28

『ジハード』3  お勧めの1冊

イスラム主義が70年代に広がった原因として著者はイスラム世界における社会的大変動を指摘する。

『イスラム主義はイスラムの語彙を使用しながら、それを変形し、人口爆発や地方の過疎化(その結果として都市のスラムに移り住んだ大勢の若者)、石油価格の高騰などによって大混乱した現実社会を正面からあつかって論じていた』p84

あるいは、

『人口爆発が起こり、農村から人口が流出し、都市(つまり書き言葉文化の世界)の周縁部(すなわちスラム)へ人口が急激に集中する… 』p174

この社会的変動は『イスラム世界が誕生して以来、類例のないものだった』p91とまで著者は言い切る。

ここで言う変動とは 『人口爆発後の親子の世代間の断絶。即ち、独立に伴い社会的配当をえた親世代と、都市周辺のスラムへの移住により庶民階級としては書き言葉を操る最初の世代でありながら、親が受けたような社会的配当の可能性のない子の世代の文化的相違』 を指す。しかし、それが具体的にどんな形をとって表現されるかは、状況によって変わると述べ、第3章以降に国別に議論されているが、この各論はとても説得力がある。

これらの視点はあのEトッドの言葉。
『世界史を進展させる真の要因は識字率と受胎調整である』 とまさしく一致する!
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2006/12/28

「我々は重力に支配されている」は運命論か  試行,指向,志向、思考

それにしても、最初にトッドの歴史書に出会った時の驚きは忘れられない。彼の本の中には1枚の歴史的建造物の写真も、美術品の写真も無かった。あるのはヨーロッパを数百の地域に分けた夥しい数の地図と、表だけ。
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しかし本当に衝撃が走ったのは、彼の『それぞれの家族構造によって民族の歴史が説明出来る』という考えに出会った時。この彼の考えは一種の運命論のようで最初は非常に抵抗があったのだが… 以下の文章は1つの回答でもあるだろう。

「我々が重力に支配されている」ということを認めたとしても、それは運命論ではない、むしろそれを認めることにより我々は空中遊泳が出来るというような幻想を抱かずに済むし、何よりも重力の存在を認めることはそれを制御する術を知ることとなり、飛行機で空を飛べる術を身につけることにもなる」『世界像革命』より。
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2006/12/27

お正月海外へ旅行される方へ  

新型インフルエンザについて WHOからの最新情報(22/Dec/2006)が出てます。

鳥などの感染が確認された地域
http://gamapserver.who.int/mapLibrary/
<当該ニュース(現在最上段)をクリックしたら地図に飛びます>

人への感染が確認された地域
http://gamapserver.who.int/mapLibrary/app/searchResults.aspx
<検索してください>

当該地区に旅行予定の方は一度、外務省の「海外安全ホームページ」へ
http://www.pubanzen.mofa.go.jp/
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2006/12/27

最も知的レベルの低い政権  試行,指向,志向、思考

今週の「ビジネス展望」の時間はこの1年の国際状況を記者が総括するというもの。今朝はアメリカの外交政策と、イラン、北朝鮮の核開発。相次ぐ中南米諸国の反米左派政権の樹立の話だった。

傲慢な言い方かもしれないが、このところ私は今のブッシュ政権は歴代のアメリカの政権の中でも最も知的レベルの低い政権だと考えるようになった。 これまで世界最強の国の政権だからそれなりのブレインもいるはずだと考えていたがとんでもない間違いだと考えている。
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おそらく今のブッシュ政権の中枢部には中東イスラーム世界に対する基本的基礎知識すらもたない宗教原理主義的グループが権力を握っていると考えている。これは実はアメリカの政権の伝統でもあるのだが、
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特にこの政権はその傾向が強い。 その愚かさが北朝鮮の暴走を許し、中南米の離反を呼んだと考えている。
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2006/12/26

『ジハード』2  お勧めの1冊

著者は彼が唯一イスラーム革命が成功したと評価する。 イランを取り上げ以下のように述べる。

シーア派の高位宗教指導者であるホメイニが現代イスラーム主義知識人の思想を取り入れ、法学者としてそれを承認したという事実がきわめて重要であった。p53それにより幅広く大衆を動員出来た。

その中でも特に、著者はアリー・シャリーアティー(1933-77)をあげる。p56 実はこの人物、パリに留学していてサルトルからゲバラ、フランツ・ファノンと交渉があった人物である。事実かれはファノンの著書、『地に呪われたるものたち』の翻訳すらしている!p55 

彼、ホメイニがシャリーアティーの思想を「再利用」し、これを伝統的なイスラーム思想体系と結合させたことが大衆を動員出来たことに繋がった。 すなわち革命が成功した原因ということになるのか? そしてそれを可能にさせたのがシーア派に特徴的なイジュティハードということだろう?
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ホメイニとゲバラ、そしてファノン。 サルサが縁でファノンを知ったが、サルサからイスラーム革命まで、世界は本当にどこでどう繋がっているものやら予想もつかない!!

ここで1つの事実を確認しておくことは重要だろう。我々はしばしばイスラーム世界と言えばすぐ中東を思い浮かべるが、世界のイスラム人口の重心はむしろインド亜大陸や東南アジアであること。アラブ人は10億人いるイスラム教徒のわずか1/5しか占めてないことを。p47
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2006/12/25

スターバックス  

最近雨後のタケノコのようにできたスターバックス、カルフォルニア時代に初めて行って以来、もう15年程になるが、今では日本でも普通の光景になった。

コヒー自体は少し私には強すぎる感じがあるが、何となくあの空間がいい。このところ無料無線LANに惹かれてシアトルズコーヒーを贔屓にしているが、パソコンなしの時はもちろんスターバックス。ちなみにスタバとは私は言わない。

一昨日いつもより遅い9:30PM開演のサルソンの時間待ちでサンチョ近くの初めての店に入ったら、時々サルソンで見かける顔に出会った。向こうもすぐ気がついて話しかけてくれた。最近サルソンに行けないのは土曜の勤務が12時半までだからとのこと。そんなに遅くまでやっているとは知らなかった。 

昨日クラスの後でまた行ったらクリスマス・イブで凄い込み合いよう。それでも少し話しする機会があり、最近サルサはご無沙汰とのことで、聞くとアスタもワンウェイもご存知ないよう。それで勤務が引けてからでも行けるように携帯のアドレスを渡した。 機会があれば一緒に行ってみたい相手(笑)
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