2011/7/31

『不安定化する中国』 2  お勧めの1冊

『不安定化する中国』
先に絶対数においても比率においても中国は最も貧困率を低くした国ということだったが、さらに内容までみていくと色々問題がある事が判る。

まず,数字に関して国際基準は1日1.25~2.5$以下の層が貧困ラインだが、中国では637元と設定している。P32 しかし物価水準から世界銀行は農村で864元、都市で1,211元となるという。 p30

先の国際水準では1.25ドルは888元になる(2003年)ので農村については変化ないが、都市部での貧困ラインはさらに上がる。 著者は実際の貧困感が高いのに統計上貧困が存在しないという状況は貧困層の不満を高めると言う。

もう1つの問題は戸籍に関わることで農村戸籍の農民工はインフォーマルな雇用関係に置かれていて賃金はもとより保険や医療その他で劣悪な労働環境にあると言う。

非常に面白い指標がここで紹介されている。それが人間開発指数(HDI)でこれを下に中国とネパールの比較が興味深い。 これは就学率や識字率、平均寿命を用いた満足度指標で一人当たりのGDPの比較では判らないことが明らかになる。

図表1−16は1人当たりのGDPの増加がこの指標との関係を示すものだが、これから明らかなことは中国では1人当たりのGDPの伸び程には満足度指標が上昇していないということ。つまり金が儲けたが人々の暮らしは良くなっていないということだろう。

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このことと先の『中国ネット革命』で述べられたことは関連がある。
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*教育や医療にかかる費用がGDPに占める割合比較で中国は3.8%に対しアメリカは21.5%、日本は23.3%と非常に高いこと。
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2011/7/30

途中成績公表の効果  教育

<今朝のニュースから>
放射能に汚染された灰を受け取り拒否? 福島に返すのか?!
皆で支えるのではなかったのか? 
これから、放射能汚染とうまく暮らし続けていく覚悟が必要。 

保安院が自らやらせに関与したとの報道、ありそうなこと。
もう限界ではないか? 別の組織にしないと…

<雑草の除去>
昨日、年契約で庭の管理を頼んでいる造園業者さんから消毒完了のメモ。 管理と言っても生け垣の剪定と施肥、消毒のみの契約。 雑草の除去、立ち木の管理は自分でしないといけない。

これが自己流雑草の除去法、目立つとこだけ毎日出勤前に数本から数十本引き抜く。でもこれが結構効果的。 継続は力なり♪

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ただし、立木の管理は大変。
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<途中成績公表の効果>
今年から通年授業科目でも夏休み前に行われた中間試験の結果を公表することになったみたいだ。多分学生部長レベルでの判断なのだろうが、効果が早速出てきている。

これまで学年末にしか合否がでないのでそれまで学生に危機感がでず、結局年度末に不合格ということで留年が決まったりしていた。

この状態が 「まずい」ということで以前から問題にしていたのだが、途中経過の成績公表は差し障りがあるのか学生課レベルでは実行されず、一部の教員レベルで勝手にやっていた。私もその一人。それが公的に行われるようになったということ。

夏休みに入ったのに千客万来、(今の時点で)落ちた学生が続々訪ねてくる。質問の為に… 

「ど〜せなら何で試験前に来んか!(博多弁)」 

と叱るが、ま、こんなもんでしょう(笑)


それに大学の授業としては、昔なら「あり得ない」受験テクを授業中に教えたりする。問題文に「何それ」の言葉があれば、この公式を使えのヒントだとか、炎色反応の憶え方は、『*リアカーなきK村、馬力にするべ〜… 』とか(笑)

   * Li 赤、Na 黄色、K 紫、Ba 緑… のことです(汗)

ま、大学の授業として何となく後ろめたい感じはするが、今は外聞は気にしておれない。
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2011/7/29

『不安定化する中国』  お勧めの1冊

今朝の『ビジネス展望』

は藤原氏による、「内向き化する世界」。内容は$と€をめぐる話だったが、インフレとバブル崩壊のもたらす話は、まるで中国のことを聞いているような感じだった。 

同氏は、このような混乱が北アフリカでみられるような革命や、ノルウェーでのテロを引き起こしたとの論調だったが、同じことはいま中国でも形を変えて起こっているのではないか? 

あの浙江省の鉄道事故が引き起こした民衆の政府批判はこれまでになかった気がする。 中国の特殊事情はこれがすぐ社会混乱には結びつかないはずだが、上からの変化がおこるのではないか?




『不安定化する中国』 
三浦有史著、 東洋経済新報社、2010年初版。

予約していた本、『スターバックス物語』がついたとのメールを受け先日図書館に行くと新しい本が目についた、それがこの本。

今読んでいる『格差で読み解く現代中国』はまだ半分くらいしか読み終わっていないが、何しろ出たばかりの本、『格差で…』の出版年は2006年、これは中国の本としては致命的なほど古い。 ついこちらの方を読み始める。 

そんなわけで今手元には3冊の未読の本が並ぶ。とても期間内に読めそうな感じはしない。読み流すことが出来そうなのは『スターバックス物語』だし、その後の予約も入っているので戦略的にはまずこの本を読むのが正解だろうが…

『不安定化する中国』 
中国初となる農村における公的年金制度「新型農村養老保険制度」がスタートする。p10

世界銀行の資料によれば、中国は過去四半世紀に世界で最も貧困削減に成功した国、これは絶対数の上からも比率の上からも。 1981〜2005年間に6億2,700万人を貧困から脱却させ、人口比でも84.1%から17%に低下させた。(都市44.5%から1.7%へ、農村94.1%から24.1%へ) p19~21

最近はそれがうまく進んでいない理由は最貧困層の出稼ぎ率が低い。 原因は雇用機会を提供するネットワークを持たない地域がある(従来は地縁、血縁によるネットワークで、それが使い尽くされた?)p29
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2011/7/28

当てにならぬ専門家  震災ー原発事故

今朝の『ビジネス展望』は、

かえつ大学の黒瀬氏。 話題は行き詰まる中国の中小企業(温州モデル)。 このところ事業からの撤退が増えているとのこと。 問題はインフレと金融引き締め。 この5年間で賃金は2倍に上がり、それが価格に上乗せ出来ない。 また中国の金融機関は中小企業に対する長期金融戦略のノウハウがないということも原因の1つとか、この点に日本の技術提供の可能性も述べられた。

…わずか3年前である(2008/6/5)、「元気な中国の中小企業」として、新規参入率が、日本では極端に低いのに対しアジア、特に中国では1990年代以降に生まれた企業は全体の何と90%近いとして、日本に活力がなくなり、アジアの国の活力が上昇しているとの論調をぶった評論家がこの『ビジネス展望』でいたが??

当時私はこの論調に対し、「理論の薄っぺらさにガッカリした」と述べ、その新興企業の何パーセントがその後企業として維持出来たかのデーターは示していないと批判した。 その素人批判はスバリ当たっていたようだ。
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今朝も過激で元気がよい?(笑)


昨夜のBSフジ・プライムニュース

<牛肉の全頭検査の難しさ>
放射性セシウムを検査するには全国に100台しかないゲルマニュウム半導体検出器が必要。これは1台2,000万円もするらしい。しかも1日数頭分の検査しか出来ないらしい。

時々沸々と怒りが込み上げてくることがある。

理由は判っている。原発事故のかなり初期の段階で(2011/3/15)自分の専門に関わる知識から「ただ事ではない」と感じたにも関わらず、デマを流してはいけないと思い声をあげなかったこと。
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自分よりはるかに知識と情報を持つ本物の専門家が沢山いるはずだから、それを待とうと思った。しかしTVに登場した所謂、専門家は「安全だ」としか言わなかった。今イライラすることがある。自分に対しての後悔なのか、あるいはこれら専門家に対する怒りなのかよく判らないがイライラさせられる。

先の経済評論家といい、原子力の専門家といい、つくづく当てにならないものだ。自分の目と頭で考えないと馬鹿を見ると実感した。

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2011/7/27

日本では考えられないこと?  震災ー原発事故

昨夜Skypeで話していたら大勢の声が、どうやら山東省から一族杭州に集合しているらしい。 

明日には帰るらしいが、しょっちゅう一族が行ったり来たりしている。 多分、いつもの通りに車での移動だろうが、新幹線には気をつけるようにと余計なお世話をしてしまう(汗)



今朝の『ビジネス展望』は慶応の金子氏による牛肉等の放射能汚染について。同氏は根本原因に東電とそれをとりまくマスコミ、そして政府の <情報隠蔽> があったとする。 そして喫緊の対策としては前頭検査が必要とのこと。 

この<情報隠蔽> については今日のテーマでもある。

『日本では考えられないこと』?
TVではこの数日、浙江省で起こった高鉄事故のニュースが流れる。 事故車両を重機で壊して埋めたことを取りあげ 「日本では考えられないこと」 という論調だ。 しかし果たしてそうだろうか?

そうではないと考える。あの原発事故を巡る様々な疑惑を思い出すがよい。 ここで何度も述べたように、あれは組織的、消極的隠蔽工作。 ただ日本はあからさまでないだけに判りにくいだけのこと。この日中2つの事件は同じ行動原理で動いた者たちが招いた結果に違いない。


中国はこれまでいくらでも強権で情報統制を行い、真実を隠し通せた。その同じ感覚でやったのだろう。 ところがこの数年、中国は爆発的ネット社会に成長した。昨日書き込んだように「ネット革命」が起こった。あの「人肉捜査」などはよい例だ。

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動画や画像が瞬時にネット上に広がり、しかも監視の壁を越えて世界中に情報が増殖するようになった。

Youku → Youtube
↓     ↓ ↑
削除   Youku → Youtube
       ↓    ↓ ↑
       削除  Youku  このサイクルが完成している。

しかも蟻族をはじめとする「怒れる若者」達が怒りをもってネットの中をかけずりまわり世論を形成している。
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今朝のニュースでも中国最大の検索サイトの世論調査の結果もその現状を端的に示している。いまや中国国民も政府の公式発表を信じていない。

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その状況の変化を理解していなかった者がこれまで通り隠し通せると思ってやったに違いない。

翻って日本ではあからさまにそのようなことをしない。しかもマスコミがきわめて巧妙に情報操作をする。それだけに隠蔽は極めて判りにくい。
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2011/7/26

『中国ネット革命』  お勧めの1冊

昨夜のBSフジ、プライムニュース

孫氏の提言:
時計付きの電気メーターでスマートグリッドの90%は解決。
節電でナンボ、数字でナンボの精神が此所でも重要。

小宮山氏:
意識が変わるだけで22%の節電が現在でも可能になっているではないか。

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『中国ネット革命』石平著、海竜社、2011年初版。
2008年南京の共産党幹部周久耕氏が免職処分になったのは、同氏が業者による不動産安売りを牽制したことで、大勢が人肉捜査を行い。同氏の机にあった高価な煙草、給料ではとても買えないような煙草があったことからスタートした。p41

上場国営企業の幹部と職員の給料格差は18倍、国有企業幹部と一般会社員の格差は128倍。p83

行政にかかる費用がGDPに占める割合比較
  中国 25.6%、アメリカ 3.4%、 日本 2.8%
教育や医療にかかる費用がGDPに占める割合比較 p128
  中国 3.8%、 アメリカ 21.5% 日本 23.3%

東日本大震災でネット世論に大きな変化がみられた> 民主化の兆しか? p209

中国のGDPは1978年から2009年の31年で705倍に膨らんだ。 p214

ここでも中国人の「容易に転向する」ことが述べられている。

『とう小平は、人民とエリート達を市場経済の中での富の追求に狂奔させることによって天安門事件に対する彼らの記憶を希薄にし、経済の成長と繁栄をもって血の鎮圧を正当化しようとした。』 p222

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2011/7/25

証拠隠滅?  

事故車両を壊して埋めようとしたと思わせる動画が、YoukuからYoutubeにコピーされ、ドンドン世界に広まっている。どんなに削除してもコピー、増幅されて広がっていくのが今日の世界。

それにしても、本気で証拠隠滅出来るとでも思ったのだろうか?





事故や天災は悲劇だが、証拠隠滅は犯罪。

同じことは日本の原発事故でもあった許せないこと。

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2011/7/25

中国高速鉄道事故  

日曜は家の掃除の他に庭仕事、先月切り落とした樹木がよく乾燥して燃えるようになった。山積みにして放置しておくと危ないのでBBQセットで処分。

  裏庭の金柑2本=風の通り道を塞ぐようになった。
  楓が家に掛かるようになり台風時危険というので枝1本切り落とす
  巨大になった梅の樹も台風時に危険ということで数枝切り落とす

画像は半日かけて燃やした最後の炎

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中国、しかも杭州の近くで高速鉄道の大事故のニュース、映像をみる限りかなりの死傷者が出ているだろう。

   亡くなった方のご冥福をお祈り致します。


さて、ネット上には、案の定「それ見た事か」的書き込みが散見される。実に情けない。 例え中国の新幹線に複雑な感情を持っていたとしても、これは惨事、その人の人格が疑われる。

中国の高速鉄道特許申請に関する立場は先に書いた通り、
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<纏まっていないが、将来の為のDatbaseとして>

<中国のジニ係数>
国家統計局からの数字(『格差で読み解く現代中国』 よりp95 )
1988年(0.38)
1995年(0.45)
『中国ネット革命』より
2009年(0.49)
2010年 (0.52)
他の資料では、
2010年(0.45)
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2010平均値をとって0.485とすると徐々に伸びは収まっているのか?

なお明を滅ぼした李自成が農民反乱を蜂起したころのジニ係数は0.62、
清末の太平天国の乱の際には0.58と言われる。 
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このままいけば太平天国の乱の当時の状況に近づく、不動産バブル崩壊の危険を犯してもインフレ阻止に進むというのが私の独断と偏見。さて、どうなるか?


追加:
Skypeで聞いたところ知り合いで巻き込まれた人はいないようだとのこと。
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2011/7/24

汚染稲藁>牛肉  

牛肉だけの問題ではないだろう。日本の農産物全てのブランドが失われた。此所に至って、実質的危険性の有無は関係ない。例え、危険性がなくても「とりあえず日本産は止しとこう」となる。 日本もむかし狂牛病でやったこと文句は言えない。
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SPEEDIの予測が何故初期の段階で利用されなかったか実に残念。

原発事故が起これば広域にかつ長期的に被害が及ぶことは国民全員が覚悟したということかな? それでも使う? 使わざるを得ない? 

ところで大気圏核実験が行われていた時期、どのくらいの放射能物質が日本に降っていたか、データーはあるはずなので知りたいね、それとの比較で。特に中国のやつは直接日本に降り注いだはずですが… 
  原発反対の人に「核実験と比較するな」と言われそうだけど…
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2011/7/23

『格差で読み解く現代中国』6   お勧めの1冊

今朝はすがすがしい。気温25℃、快適、車の燃費もこの数日のクーラーなしでついに25キロを越える、今日から暑くなりそうだから、ここまでかな?

昨夜のBSフジプライムニュース: マニフェストの見通しが甘かったという岡田・管発言に対し鳩山氏が「とんでもない話だ」という反論に対し、与謝野氏は「あれは宗教」だと述べる。 マニフェスト原理主義? 「聖書に書いてあることと、現実とは違う」という例えも、「異端には厳しい」という例えも、とても面白い。

復興の為に必要な17兆円のうち、メドがたたない10兆円を復興債でまかなう。どうやって返済するのか? 

与謝野氏は面白いことを述べられた、5年間で返すとして、携帯電話1日10円(1月で300円/1台)で年間4000億円、消費税1%上昇では年間2.5兆円。所得税だと14%上昇する。 

法人税だと空洞化を招きかねない。それにとにかく所得税、法人税だと出せる人と出せない人、不公平がでる。あと個人的には相続税にかけるのもいいと思う。もっと相続税を高くすべき、それが機会の公平さを保証すると考える、生まれた時点で差があるのは社会としてよくないというのが持論。

時限付き復興寄付金として携帯電話にかけるのはいいのでは? 税金と考えると反対が出るが、寄付金と考えればよいではないか。1台年4000円の寄付そのくらいしてもよいのでは? 皆で支えるのではなかったのか?

それに時限だというのも賛成。時間を区切らないと国債の信用に関わる。金利はあるとき制御の効かないかたちで上昇するというのが歴史的教訓と、16世紀のジェノヴァを例に挙げて与謝野氏は説明された。


『格差で読み解く現代中国』 
1993年11月の第14回党大会の第三中央総会で、

『社会主義市場経済体制構築も若干の問題に関する決定』が採択された。その中で、

「都市と農村住民の社会保障はそのやり方に区別がなければならない」(第26条)とあり、都市と農村の不公平、不公正が引き続き維持される腹づもりが政権にある。p77-8

多くの貧困地域では、非識字と疾病の発生率は所得不足より深刻。p93
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