2015/4/30

『アジア人の戦後50年』3  お勧めの1冊

今朝一番、TVで安倍さんの米国議会での演説の一部が放映されていた。内容よりも彼の英語の演説の方に気をとられた。

彼は留学経験も、海外勤務経験もあるそうなので英会話はそれなりに巧いはずだが、演説の方はワザとだと思う程、切れ切れで非常に聞き取りにくかったのではないかと思う。

おそらく演出効果を狙って何度も練習されたことだと思うが、普通に喋っても良かったのではないか。ワザと過ぎるよね。好き嫌いは別にして、彼はいま日本を代表する立場なのだから。



『アジア人の戦後50年』3
5章の「インドシナ---動乱を越えて」
著者の友田氏はベトナムを「やわらかい下腹」と表現する。歴史的にも中国とベトナムは微妙な関係にあり朝鮮半島の国とも少し異なる関係をもっていると感じる。p146

『ベトナムの現代史は大国の対立を利用しながら、結局はいずれかの大国への依存を深め、しかもその大国から裏切られる、ということの繰り返しだった』p155

著者はドイ・モイ路線を市場経済政策への転換という意味だけでなく外交政策の大胆な転換であるとし、「中国との関係正常化」「カンボジアからの撤兵」を含んでいるとする。p156

北京がポルポト派を支援したのは、ソ連とベトナムの連合勢力が南から中国を包囲するのを阻むためだったと言う。p157
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2015/4/29

再びAIIBについて  試行,指向,志向、思考

日経web版の経営者ブログに丹羽宇一郎氏がAIIBに関して寄稿されていた。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO85898690Q5A420C1000000/

同氏は「感情論より勘定論で」と述べられ、欧州の参加の背景には「実利を求める緻密な計算が働いている」と指摘されている。特に世界金融の中心であり続けようとするロンドンは将来の国際通貨となる可能性の高い人民元の中心的な取引市場に育てたい思惑があるとも。

今までは、アジアの国々がインフラ整備の計画をたてると、その情報は金も技術もある日本に最初に伝えられたが、AIIBができれば、そちらの方に先に流れる可能性があるとも。


さて、同氏の意見に対しての個人的感想だが、AIIBの設立が中国の国内事情に強く依存していることは多くの人が指摘しているところ。国内の過剰生産物を、AIIBを通じて周辺諸国に掃き出そうという意図があるのだろう。また特に陸のシルクロードについてみれば、中国の軍事的意図が強いとも感じる。これらの点についての同氏の意見がないのは残念。

同氏に対する反論として、
「アジア開発銀行=ADBがあるのに何故、ワザワザAIIBを設立するのだ」という意見がある。しかし、これまでADBはその要請に対し十分に応えていなかったことが、アジアが雪崩をうってAIIBに参加した理由があると指摘されている。その背景には米国がこの地域での、経済合理性より覇権性の確保こそ、重要と考えているからだとも。  
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/3995/trackback

それに対し、「米国は日本の最大の同盟国なのでアメリカとの関係を損ねるAIIB参加には反対だ」との意見がある。しかしながら、アメリカの覇権の確保は国益の為にあるわけで同盟国日本の利益とは重ならない部分がある。実際、アジア通貨危機のときを思い出してみよう。日本主導で設立しようとしたアジア通貨基金=AMF構想は米国の意向で頓挫したではないか? アメリカはどの国であれ(例え同盟国日本であれ)自国の国益を損ねる動きに対しては断固とした態度をとる。それに対しこれまで日本は、

『アメリカ以外の選択肢を持たない』

それが片岡義男氏の云う「影に内に籠ってきた」ということだろう。
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片岡氏の云う、『影の外に出る』ということがあっても良いはず。勿論それには多くの人が指摘するように「リスクもある」 しかし、それこそ、

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ということではないだろうか?

それからもう1つ個人的に心配していることがある。それは水面下では米中は人的繋がりが日本以上に深いという点だ。

私が留学していた頃、中国からの留学生は日本の2倍で1番多かった。その後、日本はどんどん数が減り、逆に中国は急増した。
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当時の留学生で帰国した人の多くが今トップになっている。勿論、共産中国を嫌って米国に居残った人も当時は多かったが、そんな人たちでさえ大成功すれば中国政府は有利なポジションを約束して帰国を薦めた。 実際現在の精華大学の医学部には世界中から優秀な中国人研究者を集めている。主にNeroscienceに特化して教授の多くがハーバードやプリンストン、Cold Spring Harbor との兼任をし、一番弟子(中国人)を准教授にして精華大学に送っている。これはあくまで自然科学の世界だが、経済や政治の世界ではさらに状況は突出していることを折に触れて見て来た。

第二のニクソンショックが起こったら… 第一とは比較にならないだろう。人的絆が今は日本以上に太いということ。
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2015/4/29

『アジア人の戦後50年』2  お勧めの1冊

「クローズアップ現代」の過剰演出について
確かにNHKには裏付け調査の不足、過剰な演出があったのかもしれない。それは反省して貰わなければならないが、これで今後、報道が萎縮してしないことを切に望む。

これは独断と偏見だが、今NHKのみならず特定の報道機関が狙い撃ちにされていると思う。政府の意向に添わない報道に対しては様々な形で圧力が係っているというのが私の独断と偏見。日本の中国化と感じている。
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『アジア人の戦後50年』2
3章の「激動の中国現代史」の著者はスパイ容疑で拘束された朱建栄氏。 
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20年前、1995年頃の段階で、共産党員の数は5,500万人とのこと。p66  2011年末で8260万人、つまり15年で5割も増加している。
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著者は云う、『19世紀以来の戦乱、自然災害および列強の侵略などの苦難をなめ尽くし… 中国人は、政治の混乱と社会の不安定に過敏なほど反応する特徴を身につけた…』

それはよく判る。これが共産党が中国で曲がりなりにも支持されている理由だろう。p67

著者は文革中に「特に道徳教育がおろそかにされ、敬老精神や、社会へのサービス精神などは何も教えなかった… モラルが低下し、助け合う精神がまだまだ確立されていないのは、文革による後遺症が重要な原因だと言える」と云う。p79

もし著者が言う様に文革が全ての原因ならば、また道徳やマナーは回復するということになるが… どうだろう?? いずれにせよ、敬老精神に関しては、それでもなお中国では日本以上に尊ばれているように感じるのだが? 
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2015/4/28

地震国に住む  震災ー原発事故

ネパールで大地震が起こり、日本人も登山家1名が犠牲になられたとニュースでは伝えている。

世界の地震発生頻度分布図をyoutubeで公表されている方がいる。あの2011年だけの分もあるが、

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下のサイトには21世紀分も公開されている。
https://www.youtube.com/watch?v=E6QAxZGxPZc

これを見ると、日本ほどではないがネパールも地震多発国であることが判る。

西から、イタリア/トルコ/イラン/パキスタン/アフガニスタン/中央アジア諸国/ネパール/ミャンマー/インドネシア/フリッピン/日本… あるいは、フリッピン/パプアニューギニア… という具合に地震帯があるようだ。特に太平洋一帯は地震大国。

個人的にも大きな地震は3回ほど経験がある。最初は「えびの地震」。二回目は1989 年のSF地震(ロマ・プリータ地震)でベイブリッジが落ち、オークランドを走るハイウェー880が潰れた地震。そして最近では2005年の福岡県西方沖地震。

最初の2つは震源から近かったが断層の関係か、それほど大地震とは感じなかった。しかしSF地震の時は研修中だったこともありTVで行方不明者に上げられるなどした。また現実問題としてもハイウェーがあちこち寸断されてレンタカーでの移動で難儀した。

一番、酷かったのが最後の福岡県西方沖地震。土曜日だったと思うが研究室からランチを7-11に買いにいった途中でやられた。直ぐ、研究室に戻ると廊下や室内にガラス瓶が壊れて散乱し途方にくれた。幸い火災や機械の倒壊はなかったので直ぐに帰宅し自宅の無事を確認した。


さて、地震は何処でも起こるわけではなく、ヨーロッパや、中国。アメリカでも東海岸に住む知人達は地震の経験がない人も多い。日本はとりわけ地震大国である。

こうした地域に原発を造る、あるいは核廃棄物を安全に長期間(=人間の時間では、ほぼ永久に)保管するということが如何に難しいことか考えてみたことがないのだろうかといつも不思議に思う。

その他の発電システムと原発が異なるのは、放射能が物理的現象で姿を変えても(化学変化を起こしても)残ること。また、その半減期を考えると、人類が一度も経験したことことがない程、半永久的に安全に保管しなければならず、人類のこれまでの経験則が役に立たない。 

今度のネパールの地震でも歴史的建造物が崩壊したとか、これも30年、50年といった人の時間の経験則が役に立たない事の実例だろう。
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2015/4/27

『アジア人の戦後50年』  お勧めの1冊

『アジア人の戦後50年』
亜細亜大学アジア研究所、平成8年初版。まさに20年前の本。今年安倍首相は戦後70年談話を出すことになっている。 読みながら感じたことは、20年前にこの本で課題とされたことは今でも何一つ解決してないどころか最近では、むしろ後退しているかのように思える。何故か?

「日本とアジアの半世紀」で著者の元駐中国大使、故中江要介氏(1922-2014)は以下のように述べる。

『このような混迷の原因は、日本の敗戦が“恵まれすぎていた”ためだと考える。本来ならば、あのような大戦争をして、あのような莫大な損害を与え、挙げ句の果てには無条件降伏をして完敗した国に対しては、戦勝国や被害を受けた国から、もっともっと厳しい条件をつけられるべきではなかったか… そのため、日本は、日本国民は戦争について十分自己反省することなく、日本を敗北に陥らしめ、国を破滅に導いた当時の指導者に対する(日本自身による)裁判のようなものは一切行なわれず…』p18

そう、戦犯の中にはかつての敵国米国に協力し罪を問われることなく権力を握り続けた裏切り者すらいるのだ。そのことについて我々はもっとよく知るべきだ。

著者は最近、亡くなったシンガポールの元首相、リ・クワン・ユウ(Lee Kuan Yew、1923―2015)氏の言葉を挙げる。

『孤立した日本は再び過去の過ちを繰り返すこと憂慮される』『(日本人は)嫌われる金持ちより、愛される貧乏人になれ』p34

一方で、著者は故福田首相の「福田ドクトリン(1977)」を高く評価する。
1) 日本はいかに経済大国となっても、軍事大国になることはない。
2) 日本の東南アジアに対する協力においては「心と心のふれあい」を重視する。
3) 日本は自由主義国ASEANとも社会主義国3国(ベトナム、ラオス、カンボジア)とも経済発展に援助を行なう。
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2015/4/26

『イスラーム世界の創造』8  お勧めの1冊

先週末壊しておいた、シロアリに食われた塀を燃やす。ついでに駐車場に溜まった落ち葉も処分。前々から車の周りに積上った落ち葉は気になっていたのですっきりした気分。 狭い庭だが、それなりに毎年枯れ枝や落ち葉が大量に出る。組み立て焼却炉が必需品。

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特に今回のように塀の分までとなるとこれがないととても無理、3時間程燃やしてようやく半分程かな?
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夕飯に久しぶり野菜カレー=茄子カレーをつくる、実に美味。食後に横になりテレビを見ていたらいつの間にか睡魔に襲われ気がつけば深夜。ま、たまにはいいでしょう。

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『イスラーム世界の創造』8
当時の日本の軍部は、支那回教徒を1つの民族としてこれを漢民族と分離し、防共の砦として利用していたという。p238

このように、戦前の所謂「イスラーム世界」が日本にとり、北支や南洋だったのに対し、戦後は中東が主になるこれは日本のエネルギーが中東に依存しはじめたのが理由の1つだろう。いずれにせよ学問と政治経済のつながりが判る。p269

著者は「終論」で「イスラーム世界」史からの訣別を宣言する。それは所謂「イスラーム世界」なるものが所詮理念上の空間であり机上の空論だったからということだろうが、これまで「イスラーム世界」を受け入れてきた一般の読者(自分も含め)にとっては慌てさせる宣言でもある。p287

著者は云う。『従来「イスラーム世界」の特徴と説明されてきた要素の多くは、実は「イスラーム世界」をアプリオリに前提とし、それに結びつけて語られただけなのではないか』と。p291 そしてその原因に19世紀のヨーロッパの知識人とイスラーム主義者は共犯関係にあるとさえ云う。p294

最後に著者の提案として『あくまでも理念としての意味でのみ「イスラーム世界」という言葉を使用すべきだと述べる。p306

一般読者としては「イスラーム世界」という言葉が余りにも使い勝手がよかっただけに急には変更出来ないかもしれないが、この著者の言葉は頭の片隅に入れておいた方がよさそうだ。
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2015/4/25

When I dream at night 3  震災ー原発事故

日経電子版によれば、最も実用化に近いのが潮流発電。発電量は小さいが、発電量が一定なのが利点、地産地消タイプの小規模発電に向いているとか。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO84589480Z10C15A3000000/

同様なものに地下熱という無尽蔵で場所を選ばないエネルギー源もある。エネルギー量は小さいが、 昼夜、四季を問わず発電量が一定なのが利点。これも地産地消タイプの小規模発電に向いている。
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一方、巨大な発電が期待されるのが海流発電。ただしこれは設置場所が沖合10〜100キロメートルと遠く、電力ケーブルを伸ばすコストがかかってしまうが、日本は領海と排他的経済水域を合わせた海域の面積は447万平方キロメートル。世界6位の海洋大国。試算によれば100万キロワット級の原子力発電所の約230基分のエネルギーが得られる計算となるとか、この実用化が成功すれば日本は一気にエネルギー大国になれる。

その他、化石燃料だが海洋には別の巨大なエネルギー資源も眠っているし、火山列島ならではの地熱資源も膨大だ。
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直ぐに原発の代わりにとはいかないだろう。発電コストもまだ高いだろう。しかしあと半世紀もすれば、否、技術開発さえ進めば、もっと早く低コスト化が実現するに違いない。こうした日本にとって最大限有利なエネルギー源を開発することが重要。何故、原発に拘るのか? (ま、理由は判っていますが)
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…考えるに石炭から石油、そして海洋油田、さらにはシェールオイルとそれまで使えなかったエネルギーが技術革新によって使えるようになったとたんエネルギー革命が起こった。

しかし日本は自分で技術開発をせず、他人の褌で相撲をとるばかりではなかったか? 直近の話、アメリカの真似をしてシェールオイル投資をした途端、最近の原油価格の暴落により巨大な損失を抱えることになった。ここは自前で技術を開発し外国の市場操作で影響されないエネルギー戦略をとらないといけない。



貴方は夢だと笑いますか?



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2015/4/25

『イスラーム世界の創造』7  お勧めの1冊

医科のCBT が全国統一化されるらしい。即ち国家試験化され、これに合格した学生だけが進級し臨床実習が出来るということ。
www.mhlw.go.jp/shingi/2007/02/dl/s0205-9b-3.pdf

これまでの流れを考えると当然だと思う。各大学に任せるという今までのやり方には無理がある。噂ではそれにより合格基準が上がるとか?

上海の大学では医療の最前線に学生が投入されていたが、あれはあれで問題がある。
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出口段階でそれぞれの大学の品質検査が国家試験の形で試される医科系に比べ文系ではどうやって品質を担保するのか、それはそれなりに大変だと思う。


『イスラーム世界の創造』7
この本の中で一番勉強になったのは、第二章の「日本おけるイスラーム世界の発見」だろう。この中では最初に新井白石を取りあげ、彼が『西洋紀聞』等で既に回教について言及しているのみならず、それがキリスト教と関連を持つ事すら承知していたことを論証する。p211

著者は日本では長い間イスラーム世界(まだその概念は存在していなかったが)は西洋史に付属しているものとしての扱いを受けていたと述べる。p226 そしてそれが転換するのは1930年前後だとする。

何故、1930年なのか? これには日露戦争が関係しているらしい。その後日本は満州への政治経済的進出の地歩を固め、この地に移住していたタタール人との接触が始まり彼らのパン・イスラミズムと当時敵対していたロシアとの対応上、彼らとの連携が必要になったのだろうと云う。p229

そして1936年に出版された『現代回教圏』という本によってはじめて「イスラーム世界」という概念が日本に導入された。p232

さらにこれと前後して、イスラーム圏を対象とした研究を進めるグループは政府や軍部との繋がりを深めていった。p234 実に面白い歴史展開だと感じた。 実はこの分野の有名な研究者である山内氏の本を読む中で政治的、軍事的匂いをいつも感じていたので、これを読んで納得した次第
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なお山内氏は安倍氏の立ち上げた教育再生実行会議のメンバーの中で数少ないアカデミックの人。
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2015/4/24

『イスラーム世界の創造』6  お勧めの1冊

BSフジのプライムニュースの後の「ヨーロッパ空中散歩」を楽しみにしている。昨夜はスペイン、芸術家達の町。いつもどうして撮影しているのか不思議に思っている。あの話題の無人機、ドローンによる撮影なのだろうか? 

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それにしても地中海、いつかは訪れたい。 最後にヨーロッパに行ったのは随分前のことだが、南仏ツルーズまでで地中海までは足を伸ばせなかった。



『イスラーム世界の創造』6
サイイド・クトウブの名前もここで出て来た、ムスレム同胞団として活躍し、ナセル暗殺と国家転覆の罪で処刑されたイスラーム主義者。彼の名前も昔イスラーム思想史を勉強した時にしばしば出て来た人物。
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彼はイスラームには「特異な」性格があり西洋人には理解出来ないし、「イスラーム世界史」はムスレムにしか判らないと云う。p194

著者はそのような彼の主張に対し、『ムスレム史家にしか書けないイスラーム世界は普遍的な世界史の一部として叙述されうるか』と問い批判する。p196

私もその通りだと感じる。 同じような感じを持ったのは昔、エドワード・サイイドの「オリエンタリズム」を読んだ時に感じ、このblogに「お勧めの1冊」というカテゴリーをつくり、その最初に載せた本。 そしてその最後に、

「このように批判はしても、彼の著書は文句無しにお勧めの1冊です」とした。http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/13/trackback
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2015/4/23

『イスラーム世界の創造』5  お勧めの1冊

『イスラーム世界の創造』5
著者は云う、

『19世紀に創造された「イスラーム世界」という空間概念は、正負どちらの属性をもつにせよ、一種のイデオロギーである。それが存在すると思う人にとってだけ意味を持つ概念だと云えるだろう。1つの空間イデオロギーはその歴史を持つことにによって実体化する。その命題の正しさは近代国民国家という「想像の共同体」を補強するナショナルヒストリーの役割を思い浮かべればよく理解できるはずだ』 p178 と。

この言い回しはよく聞く、しかしそれらはしばしば西洋史家の得意とする言い回しのような気もする。昔から島国で外部からの異民族の侵入もなく比較的まとまっいた日本にとって近代国民国家という概念は必ずしも「想像の共同体」には当たらないと思う。

他の本でもしばしば指摘されたことがここでも繰り返されていた。それは、
『イスラームは都市の宗教である』という点。p185
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