2015/11/30

「グローバル時代の世界史の読む方」  お勧めの1冊

月曜午後から学会で金曜まで神戸行き。多分神戸からもアクセスは可能だとは思うが。



「グローバル時代の世界史の読む方」
歴史文化ライブラリー183: 宮崎正勝著、吉川弘文館、2004年初版

冒頭、あのポランニーの経済学が俎上にのる。p5
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ただし自分の理解と少し異なる部分がありそうだ。私が学んだのははるか昔、高校を出たばかりの頃、おそらく間違って理解していた部分があるのだろう。これは今後の課題。

著者は東南アジアの根菜農耕文化などで都市文明が連続しなかったのは、1)灌漑が発達せずに集落規模が拡大しなかったせいだと述べられている。さらに2)根菜農耕では大規模な畑の出現は見られなかったとする。 p20-21

しかし、1)に対し確かマヤの都市文明では特殊な地形(石灰岩の地盤)により灌漑は発達しなかったが、大規模な都市文化が成立したと思うが、どうなのだろう? それともこうした文化は連続しなかったという理解なのだろうか? それともインカーやマヤはそもそも都市文明に該当しないということなのだろうか? 
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また、2)の根菜農耕については長江下流域での最初の稲作はこの根菜農耕から発達したとの仮説もある。今でも田植えは根菜の株分けと同じ意味を持つ。技術が進んだ現在でも直播より株分け(田植え)が簡単。「根菜農耕では大規模な畑の出現は見られない」などと簡単に済ましていいのか?
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こうした様々な湧き上がる疑問に対して、この本はあまりにも概念的、総論的記載で、私はついていけない気分。




<追伸>
上の記事で2007年の記事を引用したが、その時改めて気がついたことがある。
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それは、中国における法治性の欠如を取り上げ、
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『日本はアメリカ以上に食品の安全性については意識の高い(神経質過ぎるほど)国だったはずなのに、何故か動きが遅い、どうしたことだろう? それとも、組み換えDNA食品や、狂牛病のリスクよりも薬漬け中国食品の方が安全だとでも思っているのかしら?

と疑問を投げかけていた。この時期まだ日本では中国産食品に対する危険視は日本で一般的ではなかったのだろうか? 調べてみるとあの「毒餃子事件」が起こったのが2007年12月から 2008年1月にかけてのことらしい。記事が7/16付けとなると、毒餃子事件をある意味予言していたことになる。まさに隔世の感がある。


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2015/11/29

学会シーズン到来  教育

土曜、市内某所で開かれた学会に招待され講演。私の所属する2学会に比べると非常に小さい学会で1会場、1ポスター会場。その分アットホームで中身は濃い。聞くところによれば、演題は100題程度で参加者は200〜300人くらいとか、羨ましい。

私の所属する2学会はともに日本最大を競うもので、大きい分内容が拡散する。今年はその学会が神戸ポートピアアイランドで来週の火曜から金曜日まで1週間合同で巨大学会を開く。
http://www.aeplan.co.jp/bmb2015/

来週神戸近辺のホテルはどこも満員だろう。なにしろ共に会員数は1万人くらいいる。合同で行うのは数年ぶりで前回も神戸。 これだけ巨大になると、もはや日本では神戸と横浜くらいしか会場がない。 
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さて、土曜の学会は会員ではないので、自分の出番の前のセッションしか聞いていないが、その中で内閣府の食品安全委員会の人の発表があった。これが興味深かった。 やはりこうした分野では行政とも関係深い。その方の話では、通常無毒量の1/100量が1日の摂取可能量として規制がかかるらしい。どんな場合も「ゼロリスク」ないのだが、消費者はそのゼロリスクを求める、それが難しい。教育が重要だと述べられていた。例えば放射線の場合も自然放射能として放射性カリウムがある。
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自然放射能はカリウムだけでも0.14〜0.22mSv/Yある。自然も人工も放射線障害には差はない、玄米1キロ食べれば被曝量は28Bqとされる。故にゼロリスクなど存在しない。
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例えば亜鉛は生物にとって必須金属だが、様々な試験によれば発がん性の可能性が高い(ただしAmes test ではネガティブだとか)あるいはヒドラジンは動物試験では発がん性ありとされるが、疫学研究では発がん性は認められない。単純な話ではない。

一方で高い発がん性が広く認知されているアクリルアミドは食品の加熱で、特にジャガイモの加熱で容易に生成されるが、それをどう考えるか? 遺伝毒性は閾値なしという立場に立てば難しい問題。むかし学生の時は「遺伝毒性は閾値なし」と習った、さすがに今はそうではないだろうと思っていたが、そうではないらしい。
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2015/11/28

苦手とする類の本  試行,指向,志向、思考

<ダブルスタンダード>
米財務省の推計では、ISの収入源は、
石油密売の収入は毎月約4000万ドル=年間48,000万ドル(600億円)
「徴税」が年間、数億ドル(数百億円)
身代金が年間2000〜4500万ドル(約25〜55億円)、
海外からの寄付が少なくとも年間5000万ドル(約60億円)
http://www.yomiuri.co.jp/world/20151126-OYT1T50177.html?from=ytop_main6

数字が出ているので経路や資金源も判っているはず。この送金を断つのは非軍事的でかつ可能ではと思うが? なおこの寄付の大部分がサウジからだという。何故その資金源を断つことができないのか? それが上手くいかないのはサウジが米国の同盟国だからだろう。



<苦手とする類の本>
「内陸アジア」の後に「グローバル時代の世界史の読む方」という本を読んでいる。 内容的にも興味ふかく、対象もまさに個人的に「アタリ」のものなのだが、なかなか進まない。先週から読み始めてすでに1週間以上経つのに30ページくらいしか進んでいない。何故なのか? 

実は理由ははっきりしている。この手の本、実は私が最も苦手とする類のもの。同じようなものにジャック・アタリ氏の著作があった。
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両者とも、教壇の上から講義を受ける感じで、一緒に史料をもとに解き明かすという類いのものではない。読者に高邁な説を「教授する」という感じ。 尤も、アタリ氏の本も1度で懲りて、その後別の本を読んでいないので、もしかすると単にその本だけが「あわなかっただけ」かもしれず簡単に結論は出せないが…
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2015/11/27

『内陸アジア』4  お勧めの1冊

『内陸アジア』4
1つ重要なことが書かれてあった。それは「シナ」という言葉にはモンゴルやチベットは含まれないという地域概念がある。それに対し「中国」という地域概念には多元的一体としての中国、すなわち、費孝通氏の言う多元一体構造としての地域概念があるという点。p156

だからこそ中国は「シナ」と呼ばれることを非常に嫌うということだろう。あるいはそれ故に、わざと「シナ」と呼ぶ日本人もいるということか?

もともと中央アジアは長い歴史を持つ人間関係を中心とした「属人主義」から国境を設定したことで「属地主義」に転換した。これが内陸アジアの歴史世界はその自律性を決定的にかつ、最終的に失った言う。p163-4

ここでまた一つ重要な事柄が指摘されていた。それは現在使われる「ウイグル」という概念は1921年の旧ソ連のタシュケントで開催された諸民族会議で提唱された概念でその定義は、

<トルコ系言語を使い、オアシスに定住し、イスラーム教徒で清朝以来の中国領に住んでいる人々> とした。p170

ならば、回族は同様に民族的定義ではなく <漢語を使い、イスラーム教徒で清朝以来の中国領に住んでいる人々> ということか?
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2015/11/26

『内陸アジア』3  お勧めの1冊

『内陸アジア』3
ティムールは都市の重要性を理解していたので配下の中央アジアからは収奪せず、対外戦争で戦利品を獲得しこれを分配する方法をとった。p99

ムガール帝国の建国者はティムール朝の継承者、バーブル。彼自身もトルコ化とイスラーム化の象徴する人物で、武人のみならず文人としても評価が高く彼が書いた『バーブル・ナーマ』はトルコ文学史上の傑作と言われる。この散文にはイスラーム社会では禁止される飲酒すら語られているとか。是非一度読んでみたいものだ。p110

1755年、57年に清朝はジュンガル王国(モンゴル族)に侵攻しこれを崩壊させた。この王国が史上最後の遊牧帝国と考えられる。p122

著者はこの中で、

『もともと「民族主義」なるものは一つの「民族」が本来的に強固に備えているものとは言い難い… 異なる「民族」と接触することによって、自己の所有する価値体系なり、自分のあるべき姿を問い直すことから生まれる』と述べる。p139 実に同感。

以前同じようなことを私も述べたことがある。

異なった文化がぶつかりあい、お互いに内面に取り込みあいながらも、アイデンティティー確立の為、絶え間なく自他の境界線を引き直していく過程こそが文化創成なのだ』と、 
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/122/trackback

それ故に、 

『ことさらに各々の文化の違いを強調し、それらが衝突する図式でもって現代の紛争を説明しようとする輩からは距離をおく必要がある』とも。


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2015/11/25

『内陸アジア』2  お勧めの1冊

月曜のBSフジプライムニュースで興梠氏はオバマ大統領が南シナ海の問題について「Claimers」と複数形にしていることを指摘されていた。ここは重要。

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さらにリスナーの質問に答えて、日本が南シナ海に出て来れば東南アジアはもちろん、米国すら日本に猜疑心を持つとの答え。単細胞な質問に少しがっかりしていたので、膝を叩いた。

別のニュースでは拘束されたISの3人の戦闘員はいずれもクルグスタン出身とか。なお証言によればクルグスタン出身のIS戦闘員は1,000人とも。
http://www.asahi.com/articles/ASH9K12JTH9JUHBI03C.html?ref=yahoo

公安調査庁のデーターにはクルグスタンのデーターはない。
http://www.moj.go.jp/psia/ITH/topic/2015_topic_02.html



『内陸アジア』2
カラ・ハーン朝の治下に中央アジアのトルコ化とイスラーム化が起こり、現代までに連なる中央アジアを決定したとか。p71

ティムールはチャガタイハンと共にモンゴリアから中央アジアに移住したモンゴル貴族の子孫であったとする。ただし移住後言語は完全にトルコ化し、かつ宗教的にはイスラーム化したが、遊牧民としての習慣は維持していた。p94 ただ彼がチンギスハンと決定的に違っていたのは都市の機能を理解しその価値を判っていたこと、それゆえ、単なる都市の破壊者だけでなく建設者でもあった。p96

彼がモンゴル人であったことからウズベキスタンでティムールを建国の父とするような事が起こっているのはかなり無理があることは他の本でも指摘されたこと。これは一種のナショナリズムによるもので正確な歴史認識ではない。しかしこのようなことはどの国でも起こっていること。
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2015/11/24

『内陸アジア』  お勧めの1冊

『内陸アジア』
野間英二、中見立夫、堀直、小松久男 朝日新聞社。1992年初版。 四半世紀も前の本である、しかし歴史書であれば問題はないと思ったのと。小松久男氏が著者に名を連ねていたこともある。同氏はこのblogで紹介したことはないが、何度かこれまでイスラーム関係書籍で目にし記憶にあった人。

遊牧社会は通常氏族の規模(最大50帳のテント、数百人)で十分で権力分散型。ここに有能な指導者(例:チンギスハン)が氏族連合を作り部族となる。もともと遊牧社会は富の蓄積がない社会なのでこの部族を維持するためには略奪(征服活動)が必要となる。p6

やがてそのような遠征や外交により部族を固める十分な富が獲得できなくなると遊牧国家は崩壊する。この繰り返し。p8

この社会が内陸アジアで終焉したのが18〜19世紀。清朝とロシアによる火器による遊牧国家の殲滅、清、ロシア自国領への組み入れによる。p18

9〜10 世紀における内陸アジアでの最大の現象はトルコ化とイスラーム化。このことはいろいろな本でも指摘されていたこと。
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サーマーン朝はイラン系がイスラーム化し、後アッバース朝から独立した国。この王朝はトルコ系奴隷をマムルーク軍団を組織化し、それに成功した。p66  しかし、そのサーマーン朝を殲滅したのが、そのトルコ系のカラ・ハーン国。この歴史的意義は1)西トルキスタンのトルコ化を行ったのと(この地は昔はイラン系とソクド系の地)、2)イスラームを受容したことにより東トルキスタンと遊牧民をイスラーム化したこと。p70



<データーベースとして>
スキタイは史上配所の遊牧国家でその卓越した軍事力はオリエントから鉄器文化を導入したことによる。p31
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2015/11/23

『漢代以前のシルクロード』2  お勧めの1冊

テロは「犯罪」だが「戦争」ではない。それを取り違えるとまた同じ轍を踏む。ヨルダンやイスラエル、ローマ法王はこれをもって「第三次世界大戦」という。これは何だろう? 千載一遇のチャンスと捉えているのでは?? 日本はこうした者たちから距離を置くべき。


まず為すべきことは、テロ組織の金ヅル、人脈を断たないといけない。 では資金援助をしているのは誰か? IS戦闘員がどの国から来たかこれらについても、誰もが遠慮(?)して言わない。最大の戦闘員の提供先でもあり、資金源でもサウジと言うが本当なのか?
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ちなみに日本の公安調査庁の正規なHPにも、戦闘員の提供先としてはチュニジアが3,000人、サウジが2500人、ヨルダンが2200人と明記されている。もし本当なら何故、それが問題とされないのか? 
http://www.moj.go.jp/psia/ITH/topic/2015_topic_02.html



『漢代以前のシルクロード』2
馬の飼育の開始時期を推察する考古学的証拠としてハミ跡というのがあるらしい。これは手綱を取り付ける際に一番簡単な方法として切歯と臼歯の歯槽間にハミを噛ませ、その端にい手綱を取り付けることで、これが行われるとその部位に磨耗が起こりそれが骨に残るとのこと。p77 

さらに著者は去勢についても議論する。 様々な理由から、去勢の技術はもともと西ユーラシアから由来したものとする。これまで去勢が家畜化において動物をおとなしくさせることができると一般に考えられているが、その信憑性には疑問があると著者はいう。実際日本では近代以前は、家畜を不去勢状態で使役していたらしい。

この家畜に施していた去勢の技術はやがて人にも行われるようになったようだ。もともとは刑罰の1つとしてのものと考えられるが、そのうち宦官制が生まれる。最古の人の去勢の例はシュメール時代のモザイク画に残されているとするが、その図を見ても必ずしも十分な証拠とは思えない。p106  それより後代のアッシリアの宮廷には宦官制度があったことが記録上残っている。p105

ロシアの研究から古墳出土の馬の骨から、去勢の証拠として引き合いにだされる「パジリク去勢馬」というのがあるらしい。しかし著者は骨の寸法や形態から去勢の有無を論じるのは信憑性がないというが、それはそうだろうと思う。p109

一方、中国における初期去勢のほぼ確実な証拠は始皇帝陵で出土した兵馬俑にある。ここでは実に写実的な造形をもった銅車馬が発見され、去勢が確認されている。p127 さらに後漢代画象石に「胡人が走りながら手際よく去勢手術をしてみせる図がある。確かにこの図では去勢が確認されるほど明瞭である。p128

いずれにせよ、著者はこうした写実性の高い作品以外では信頼のおける去勢の確認とはならないと指摘し「(生殖器の)有は確認できても、無の確認はできない」とする。それはそうだろう。p129

なお人に対する去勢については唐代墳墓壁画にそれが認められるとか。p126

結論として、
1) 去勢の風習はユーラシア西で、おそくとも紀元前3000年には人畜ともに行っている。
2) 中国では殷代後期に象形文字によれば人への去勢があったようだが、家畜利用がなかったことから去勢は行われなかったとする。
3) 西周時代の文献に残る去勢は戦国〜漢代のことを反映しているかもしれないと著者はいう。
4) 春秋時代には宦者がいたことは文献上確認される。
5) 戦国時代には宮廷制度として宦官が存在する。
6) 家畜去勢については後漢時代以降(先の始皇帝兵馬俑を上げれば秦時代以降?)p132

最後の章で著者は印欧語族の民族移動が紀元前2000年頃に起こったとされるが、馬家畜化・騎馬遊牧を開始したのも彼らだろうという。p136

こうしてみると、今まで文化は中国とローマーから流れでてきたという印象を持っていたが、もしかすると漢時代以前ではむしろユーラシア大陸のシルクロードから流れ出した方が多いのかもしれない。もしそうなら少し考えを変えないといけない。

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2015/11/22

言うは易く、行うは難し  試行,指向,志向、思考

<日曜特番を観て思う>
パリのテロに関連して最近のマスコミ報道の中には「日本でテロが起きる危険性はフランスと一緒」だとか「宣戦布告のない戦争」だとか言って不安感をつのらせる風潮がある。
http://www.sankei.com/premium/news/151122/prm1511220023-n1.html

あのテロが本質的には欧州内部に問題があり、そこにISが付け込んだと考える者からすると、危険な考えかたで、そのようなことを<日本について>述べる「本当の目的は何だろうか」と不信感がつのる。だいたい、テロリストの多くがHome grown terroristである事実をまず考えるべきた。以前から私が「移民は慎重にすべきだ」という主張する理由もここにある。
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そしてその危険性は昔から一部の識者は指摘していた。繰り返しようだがToddは四半世紀も前に(1990年)以下のように述べていた。

『…イデオロギーが消え去ろうとするまさにその時に、新たな人間集団が外から来て住み着いたことによって、階級とは何か、民族とは何かという定義を巡る本質的な問題が突きつけられることになったのである。流石の歴史も、これほどの策謀と悪意と倒錯を見せた事は無い』 
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9-11と今回の違いの1つもそこにある。9-11の実行犯の半分はサウド家のアラビア出身。
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シリアからテロリストがやってきたと「一歩譲った」としても、その破綻国家状態にあるイラクやシリアをそうさせたのは誰かを考えるべき。イラク戦争を始めたあの「トホホのブッシュ」ではなかったか? 
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ただ、「Wait minute. Step back」というのは言うは易く、行うは難し。
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<データーベースとして>
IS戦闘員の70%が外国人(主にアラブ諸国)から入ってきている。ただし欧米からは一割程度で、後はどの国かということについて誰もが遠慮して言わない。ちなみにフランス人700人に対し、ロシアが800人、中国が100人程度。
http://www.moj.go.jp/psia/ITH/topic/2015_topic_02.html
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地上軍を投入しないと無理だが、旧ソ連もアメリカも軍事的成功の経験がない。
テロ戦争で逆にテロリストが増えたのが事実。
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2015/11/22

『漢代以前のシルクロード』  お勧めの1冊

ヘリコプターツアーも予約したとか15分で1900デュラハムとか(〜64,400円)

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『漢代以前のシルクロード』
副題:運ばれた馬とラピスラズリ(瑠璃)、川又正智(まさのり)著、雄山閣、2006年初版

冒頭でアレキサンダー大王の征服をとりあげ、彼の征服事業はアケメネス朝ペルシャの版図であって、すでに一つの政治圏になっていたところの征服だと指摘する。つまりアレキサンダーはいきなり大征服をしたわけではないということ。すでに道はつけられていたということだろう。p17 
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言われてみればその通りだが、これまでの歴史が西欧中心(ヨーロッパの視点)であったことが背景にあるのだろう。同様なことは、ヴァスコ・ダ・ガマによる喜望峰航路の「発見」という西欧中心的史学でもある。

ところでこの本は固有名詞について通常呼ばれている名称ではない発音で記載されている。例えば以下のような記載。

『ペルシャ戦争とよばれるハハーマニシュ(アケメネス)朝ダーラヤワウ(ダレイオス)I世とフシャヤールシャン(クセルクセス)I世によるヘラス(ギリシャ)侵攻…』p34

これは古代ペルシア語の発音に従った「ハカーマニシュ」を使うということらしいが、高校世界史で古代ギリシャ語由来の「アケメネス」と習った世代としては少し戸惑う。今の高校ではどちらを使っているのだろう?

この本の副題にもなっているラピスラズリ(瑠璃)の産地の1つとして、コクチャ河が挙げられているが、ここは最東のギリシャ都市がある場所の近く。『シルクロードの古代都市』によれば、この都市の近くに有名な鉱山(サリサングラピス鉱山)が位置する、とのことだったが、この鉱山でラピスラズリ(瑠璃)は採掘されたのだろうか?
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こうして色々な情報が縦糸横糸風に重なりあってくる感覚がたまりませんね!

ドイツの東方植民や十字軍、南米移民(=南米棄民)のことを調べるうちにそれらが違う視点で描かれた本に出会う経験から言えること。
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ただしこの本、図表の表し方がちょっとという感じ。例えば別の本の図表の番号を本文に入れてみたり(ルデンコ 1971 図74)、65ページで図60の説明があるのに、その図はp138に載せてあるとか。歴史学の分野では許されるのかどうか知らないが、自然科学での論文作成のお約束からは外れる。


<Databeseとして>
メソポタミアは堆積地なので石器すらも外部からの輸入品。p39
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