2016/7/22

情報をどうやって選別するか?2  試行,指向,志向、思考

日経の南シナ海での領有権に関する仲裁裁判所の裁定に対するASEANの反応についての記事のうち、参考とすべきものと、参考にすべきでない記事。

6/16付けの記事では、
『強硬中国にASEAN反発 「中立国」が批判主導』と題して、
http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM15H6I_V10C16A6FF1000/

<ASEAN外相は閉会後の記者会見に姿を見せず、ホスト国中国(雲南)の王毅外相が一人壇上に立ち、予定していた共同声明の発表も見送りとなった=事実>

   さらに、
<ASEAN外相は会合終了後、中国抜きで共同声明を発表した=事実>

というこの2つの「事実」からこの記事が参考にすべき情報で、これにより中国の外交的敗北を判断できる。しかもこれはホスト国という立場で起こった。メンツを重要視する中国であればなおさら重大事件だが、そこは流石ASEAN、

<最後「修正が必要」として深夜に声明自体を取り下げた=事実>

ここにASEANの対中国への現実的な「対応=事実」をみる。いずれにせよ、これらの記述は現実に起こった「事実」であり誰でもが確認できた情報。


それに対し、裁定後の7/22付けの同じ日経の記事では、

『中国に怒った2人のASEAN外相』として、
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO05077900R20C16A7000000/

この会議で、インドネシアとマレーシアの外相が中国に対し怒ったという。しかしこの記事は伝聞であり、事実かどうかは判らない。判断から外すのが正しい。


情報の判断は誰でもが確認できる表に現れた「事実」を元にするのが原則で、それが6/16日付けの記述には示されている、一方、7/22の記事は誰でもが確認できた「事実」ではない。

先日、情報源の信頼度評価は重要であると述べたが。それ以外にもそうした個々の情報の価値判断基準もある。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/4573/trackback
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2016/7/22

『イスラームから見た「世界史」』6   お勧めの1冊

前回、著者はイジュティハードが
   「理性にもとづく自由で独立した思考」  としつつも、 

   「発展される類のものではなく、発見される類のもの」  で、

それ故、昔私が理解していたような、「現代への飛躍が可能な道筋」ではないというようなことを書かれていた。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/326/trackback

しかし、再度考えるに著者はスンニ派の立場からの解釈であり、前は『シーア派』からのもの。 やはり昔の理解でよいのかもしれない。


ポケモンGOとやらが話題になっている。基本ゲームは何ら生産的でなく、時間の無駄、人生の無駄だと断言できる。以前も繰り返し述べたように、
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/3874/trackback

貴方がもし高い生産性や創造性を求められているならばゲームから(場合によってはスマートフォン自体からも)遠ざかるべきだ




『イスラームから見た「世界史」』6 
イスラーム世界最大の哲学者として、アル・ガザーリーの名前を聞いたことがある。彼はアリストテレス哲学を手中のものとしたのみならず、それをイスラームの立場から批判した点で評価されている。著者によれば彼は物質的現象における因果関係という観念を論破した。

曰く、『我々が、綿が燃える原因を「火」であるとするのは、燃えている時に必ず火が存在するからだが、これは空間的接近と原因を我々が取り違えているからにすぎない』 と、著者によればアメリカの禅仏教家、アラン・ワッツも同じような論証をしているとか。ワッツは 『塀の向こう側の猫を見ると頭が最初に見え次に尻尾が見える。しかしこれは頭が尻尾の原因であることを意味しない』 と。p221

いずれにせよ、ガザーリーは神が唯一の原因であり、因果関係を論じることの意味を認めない。…しかしそうであれば、

因果関係を論じることの無意味さを主張すれば、科学的な営みをすべて否定することになる。神がすべての原因であるとすれば、研究に値するのは啓示だけとなり、わざわざ自然界を観察する意味はなくなる。

しかしそうした結論は果たして彼ガザーリーを本当に満足させるものだったのだろうか? 思うに、誰よりも哲学的であるが故に、真実への探究心は彼を不安に陥れた。それが彼をして神との合一を求めるスフィーズムに接近させる原因になったのではないだろうか? 専門家の方の意見を伺いたいところ。
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