2016/9/30

『バカだけど社会のことを考えてみた』  お勧めの1冊

朝の通勤時間に運転しながらいつも聞いている「私の視点」最近はあまり新しい視点や知識を得ることが少なくなった気がする。それでここに書き込むことも殆ど無くなった。むかしは毎日のように書いたものだが…  昔の「ビジネス展望」の方が格段に優れていた。

さてそれはともかく、木曜の番組では、「貧困の世代間連鎖」が話題にされていた。コメンテーターの大学の先生が、『世代間連鎖が一番少ない国はどこかと聞くと多くの人がアメリカだと答える』というようなことを述べ、 実は一番連鎖が強いのが <意外にも>アメリカだ、というようなことを言われた。

実はこの言い回しこそ、私には意外だった。少しでも知識があれば「貧困の世代間連鎖」の一番大きな国がアメリカであるのは常識だろう? 

この人が言うには、理念やキャッチフレーズとしての「アメリカン・ドリーム」なるものが、人の見る目を曇らせていると言うが、 そうではなく「理念や理想」と「現実」を分けて考える習慣がない、そして何よりも知識がない=勉強していない、ということが根本にある。 

知識は自然に身につくものではない。本を読み、場合によっては自分の足で情報を収集するしか方法はない。


『バカだけど社会のことを考えてみた』
雨宮処凛著、青土社、2013年初版。

同氏の「怒りのソウル」を読んだことがある。多少の違和感は感じつつも、非常に判りやすい本でなかなか勉強になった記憶がある。実はとても知性的な人だと感じた。
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2000万人の生活保護予備軍がいるが、うち受けているのは216万人。1割しか生活保護を受けていない。p19 不正受給は数として全体の1.8%、額にして0.5%。p20

生活保護の申請にベストのタイミングを述べる。曰く、『残金が6万円で収入のアテがない』 そうしないと申請自体のチャンスを失うとか、実に具体的。p23 

日本の場合、最低賃金を決めるにあたって「事業の賃金支払い能力」を考慮して決める規定があるらしい。なるほど、それではいつまでも最低賃金は上昇しないだろう。最低賃金の決定には受給者の最低生活水準を基準にして決めるべきだとの基本的なことを無視して「支払い能力」とするのは本末転倒だろう。p33 実に分かりやすく問題の本質を突く。

さらに生活保護の申請に、以前の「口頭での申請」から、多くの書類を出すように2013年に変わったらしい。そしてそのきっかけを作ったのが「売れっ子のお笑い芸人の母親が生活保護の受給を受けていた事件」かららしい。知らなかった…

表題に『バカだけど…』とあるが実はとても知性的な人だと思った。
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2016/9/29

『図説:イスラーム庭園』7  お勧めの1冊

<震災派遣報告>
某学会誌を読んでいたら先日の熊本地震における支援活動報告が目に付いた。印象に残ったことを記録する。

予定された宿泊先では寝る場所以外、水も食料も提供できない状況下に大臣から現地入りの「命令」がでた。結局、水や食料、それに医療物資をかき集め、個人の車も使い現地入りしたらしい。一方、何も持たず現地入りした某大学の医療班は1日の活動でそのあと継続できず帰途に着いたとも。さりげなく書かれているが、本文中に「命令」という不自然な言葉が使われていることなどから著者が暗黙のうちに 政府への批判が感じ取れる。 

支援班は数組、1週間単位で支援に入ったが、必ず1日は重複するようにしたのは、東日本大震災の教訓から。『点ではなく、線の連携』が重要だと。最後に結びの言葉として、植物の最少量の法則を例えに挙げ、

『植物が窒素やリンなど必須なものが1つでも足らないと、他のものをどんなに豊富にあげても育たないのと同様、支援も必要なものが1つでも足らないとどんなに立派な医療支援があっても成功しない』

ということを言われていた。「成る程な」と思った。



『図説:イスラーム庭園』7
次の章でカシミール地方のムガール庭園ではヒマラヤからの豊富な水脈があり噴水や大きな水槽、人口滝などを造ることができたとかいてある。p144 先日の記載は間違っていなかったみたいだ。

ここでタージ・マハルについて今まで間違って理解していたことがあることに気がついた。それはタージ・マハールの川を挟んで反対側に「黒いタージ」が建設され、愛妃のタージ・マハール廟をいつも見られるところに王の墳墓が建てられたと聞いていたような記憶があるが、これは全くの根拠のないことで実際には反対側には「月光庭園」なるものの廃墟があるらしい。これは17世紀にこの地を訪れた、ジャン・バティスト・タヴェルニエにより記録に残され、後、オリエンタリズムを満足させることから広まった噂らしい。p150  

知らなかった。でも確かにロマンティックな話ではある。

なおこのタージ・マハルの左右対称性は極めて有名だが、以前テレビでその誤差はなんと3.5cm以下だとか。
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ところでこの時代、17世紀頃にヨーロッパと南アジアでの庭園に同じような嗜好=装飾的花壇、が認められるが、これがどちら(西欧か南アジアか)の影響によるものかは実際には判っていないらしい。p150 これは造園学がなく、あくまで建築の中の一部という意識しかなかったからだろう。
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2016/9/28

『図説:イスラーム庭園』6  お勧めの1冊

壇上から拍手を求める。こんな映像をよく北朝鮮や中国の政治ニュースで見かけるが、同じような光景が日本の国会でもあったらしい。 

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自衛隊に対する感謝のような誰も反対できないような事柄を盾にして拍手を強要する。狡いし、なんだか嫌だな〜と思う。 自民党にはリベラルな政治家がいたはずだが、何故か最近沈黙している。 

北朝鮮のお坊ちゃんのように 「拍手をしなかった輩は死刑!」?
「がきデカ」ではないのだから…  ←ご存知ない世代もいるだろう(汗)

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『図説:イスラーム庭園』6
さて、庭園に隣接される墓地はどうだろうか? もともと預言者ムハンマドは自宅敷地内に埋葬されたが、これも歴史とともに変遷する。 またイスラーム以前の伝統の影響も大きい。

著者は中央アジアと北西イランでは10世紀以降、多くの墓が作られこれは、チュルク族=トルコ族?の習慣からきたものだろうと示唆している。p126 

確かに、こうした遊牧民族にとって住居は移動するものであり、埋葬された場所は何かの印をしなければ判らなくなってしまう恐れがあり、墳墓をきちんと造る必要性があったのではないかと思う。 

そのほか、庭園の初期には池や貯水地が必ず併設されたが、デリー・スルタン朝ではむしろ泉が周りを取り囲むほどに景観を支配するに至ったとか。p130 確かにイスラームという風景には水が重要なモチーフになっているのはわかる。遠く離れた中国上海のイスラーム寺院にもそれがあるのを見てきた。
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もともと、砂漠の信仰であるイスラームはその勢力が急速に拡大し、この地、北西インドは依然として乾燥地帯ではあるが、水にはアラビア半島ほどは困らなかったはず。それだけに十分な水源を確保できたから、規模も貯水池から逆に池が周りを取り囲むように逆転したのはそれはそうだろう。
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2016/9/27

『図説:イスラーム庭園』5  お勧めの1冊

『イタリア横断の旅』
月曜BSでアマルフィを観た。近くに温泉もあると聞いたことがある。
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番組によると、アマルフィは最初にオリエントから製紙法が伝わって場所だとか。 いつかアマルフィにも行ってみたい、、 最近イタリアに嵌っています(汗)




安倍さんて、本当にお嫌いなどこかの国の真似をしたいようですね。 似た者同士?

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『図説:イスラーム庭園』5
クルアーンやハーディスには楽園が庭園として描写され、モスクには楽園を想起させる樹木や自然を描いたモザイクが施されてはいるものの、イスラーム初頭の400年間に本物の庭園が楽園を象徴していたという証拠は見つかっていない。p121 それどころか、コルドバのモスクに隣接する庭園について*マリーク学派は「ふさわしくない」との見解を9〜11世紀のモスリムの権威者はすべて述べているとか。p109 

*マリーク学派は信仰者の「意図を探り」法的擬制を認めない学派であり。行為の外面(形式)に重きをおくハナフィー学派やシャーフィイー学派と区別され、モロッコ、アルジェリア、チュニジア、エジプト北部、スーダン、バーレーン、クエートで支配的な法学派。なるほど、よくそれぞれの嗜好にあう。
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ただし、そうは言っても、モスクにはしばしば庭園が隣接された。その理由に著者はモスクの管理者に報酬として、すなわち+ワクフとして植えられていた可能性を述べている。p110 

+ワクフ制度は所得と富の再配分と社会資本の形成の為のチャンネルとして機能したとされている制度である。
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とはいえ、実際に庭園を作るのは法学者ではない、それを作るのは建築家(当時園芸家はいない)であり、それを楽しむのは権力者である。それぞれが別の意味合いを持っていたのは想像に難くない。
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2016/9/26

『図説:イスラーム庭園』4  お勧めの1冊

<図の見方>
『日本企業のパフォーマンスはなぜ低いのか?』という短い記事を読んだ。 
http://www.rieti.go.jp/jp/projects/fcga2011/columns2/33.html

その結論に、著者は『日本はリスクテイクについても主要国で最も低い値となっているが、回帰線の下方に位置し、そのリスクテイクに見合う収益性も上げられていないのが現状である。』と結論づけるが、添付された図2からは誤差の範囲ではないかと思う。むしろ、日本企業の低収益性はローリスクを取っているからとの一般的な理解が「証明された」ということではないか? 

同じデーターで違う結論が出る例。



『図説:イスラーム庭園』4
文章だけで過去の庭園を再現する難しさを同じ『農業便覧』という本から20世紀の2人の研究者が描いた図面を比較することで著者は具体的に示す。p72〜74

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さて、チャハール・バーグという庭園の形式がクルアーンに描かれた「楽園」とよく似ている(4つの庭園と4つの川が流れる緑滴る場所)ことから、聖典が原型になったという解釈があるが著者はこれを否定する。何故なら、この形式はイラーム以前から見られるもので、むしろクルアーンが既存の庭園の姿から楽園を描いたものだと述べている。p105 

さらに重要なことが書かれていた。それは初期イスラームが見せた強さの一因がビザンツを始めとする様々な起源からの役に立つ考え方や、技術を取り入れることに躊躇しなかったからだと。逆に言えば後期イスラーム世界は逆に外部世界の技術や考え方を取り入れなくなったということ。p106

実は全く同じことをバーナード・ルイスやフンケが述べている。 フンケは彼の著書、『アラビア文化の遺産』で初期のイスラーム社会が、古代のギリシャ・オリエントの学問を、砂漠に水が吸い込まれるように吸収していったのに対し、ルイスは 『イスラーム世界はなぜ没落したか?』 で末期のイスラーム社会が、外部の文化や学問に対し全く興味を失っていったと。
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2016/9/25

『図説:イスラーム庭園』3  お勧めの1冊

<研究倫理>
研究は研究者の独自で自由な活動であるが「人類の福利」と「社会からの支援」の観点から規定され、時代や社会により「相対的」に決まる。

<行動規範>
不正行為(捏造、改竄、盗用)
人類の福利と安全に貢献する
客観性と公開性、記録保存責任、中立性、差別排除
法令遵守(研究費使用、知的財産権尊重)
利益相反

全て当たり前のことだが。1つだけ建前だけの議論がなされているとしか思えない部分がある。それが、記録保存義務。

過去の実験ノートを個人的に保存しているが、これがそろそろダンボール9箱になろうとしている。
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10人研究室員がいれば単純計算で90箱になるが、物理的にそうしたノートを教室にすべて保存することが可能だと考えているのだろうか? しかもこれは途中から部分的にデジタル保存に移行したのでまだ少ない方。
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これについても「デジタルデーターはダメだ」と、実態を知らないようなことを言う研究倫理の専門家もいる
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これについては2人の研究倫理の専門家にデジタルタイムスタンプの運用例を聞いたが、2人とも「こうした分野の専門家」であるにも関わらず知らなかった。

建前だけの議論がなされている。






『図説:イスラーム庭園』3
バグダットはティグリス川から容易に灌漑できるが、サーマッラーでは運河が必要とされたので9世紀半ばに遷都後直ちに問題となった。p33 なお、この地は自衛隊が派遣されたサマワとは別。

十字型、4分割された庭園はチャハール・バーグと呼ばれた。この概念の先行例は地中海沿岸やペルシャに存在していた。p50 これは効果的に灌漑ができるという実用的な面もあるとか。p53

著者は何度も現存するイスラーム庭園の植生は昔のものとは違う可能性を指摘している。そしてその点での研究はほとんどなされていないともいう。だが日本の考古学の世界ではこれは普通に行われていて土壌を垂直に掘り起こし、それぞれの層に含まれる植物の遺物、大抵は腐らないプラントオパールなどを対象に顕微鏡的解析を行う。これまでの研究対象は主にイネ科だったが、植物細胞の細胞壁に蓄積しガラス質の細胞体を形成するということなら、イネ以外でもできそうだ。そうした分析はまだやられていないということだろうか?
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2016/9/24

既に起こった未来  試行,指向,志向、思考

先にGordon会議の1つを例にとり議論したのだが、その参加者に中国人が多いのに偶然気がついた。
https://www.grc.org/programs.aspx?id=17287

Gordon conference自体はアメリカの組織だが時々こうして国外でも(上記は香港、今度私が行く予定なのはイタリア)開催される。上記の会議が香港で開催されるというのも中国人が多くなる原因には違いないが、それでも多い。逆に日本人は1人もいない?

実はこのような変化がサイエンスの世界では随分前から起こっている。超有名誌であるNatureやScienceでは中国本土からの論文(海外からの華人の論文ではない)は毎回必ず出ているが日本からの仕事はたまにしかみない。まさにこれだ。先端科学の世界では経済や軍事と同様、中国パワーが無視できないほど大きくなって、日本は遅れているのが現状。

確かに、ノーベル賞の数は日本が多いし、最近ようやく初めての中国研究者の受賞があったばかりだ。しかし、こうした業績は何十年も前の仕事。 これから10年後には続々中国人受賞が出てくるだろうが日本人の受賞は少なくなるだろう。これは予測ではなく、今ここにある未来だ。
http://blue.ap.teacup.com/salsa2001/2228.html

ドラッカーが言うように「既に起こった未来」なのだ。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/2229/trackback




…いまだに多くの日本人が中国のことをバカにしたような記事を嬉々として書いているのに出会うが、彼らの視線は所詮 <自らの社会的位置を示しているにすぎない> 要するに、彼らは上に視線が行かないのだ。

よく言われることだが、中国の人口は日本の10倍以上、日本のトップ1%と中国のトップ0.1%を比べれば、もちろん中国のトップ0.1%の方がはるかに上だが、このトップ0.1%の数が日本のトップ1%よりも多いという現実。これを我々は認識すべきだ。
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2016/9/24

ニュースより & 『図説:イスラーム庭園』2  お勧めの1冊

<都道府県議会、海外視察報告不要3割>
ウ〜ん、これでは観光旅行になるでしょうね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160923-00000004-mai-soci

我々は国内外を問わず、必ず報告書は出さないといけないし、さらに現地での活動内容も相手方組織が出したHPに内容が出ているので、URLを報告書に記入しておくだけで簡単に誰でも閲覧可能にしている。今の時代、簡単なことではないでしょうか? 

来年行くことになっているイタリアでのGordon会議の場合も、Gordon会議のHPに各発表者の発表タイトルが予告公開されている。(ただし会議での詳細な内容は論文未発表なのでGordon会議では原則非公開)例えばここなど。
https://www.grc.org/programs.aspx?id=17287

誰からでもチェック可能にするだけで大抵の不正は防げる。 そしてそれは今の時代とても簡単なこと。それをやらないのは、何かの理由があって、やりたくないだけでは?


別件だが、この"Advanced Health Informatics"の参加者はアメリカ人と中国人がほとんど、日本人は1人もいない!!
こうしたBig dataを利用した医療の世界は既に中国に追い抜かれている!



<日・キューバ首脳会談>
良きこと、歓迎したい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160923-00000017-jij-pol

以前より、米国の妥協すべき相手はイランとキューバという立場。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/4139/trackback

それにSalsa関連で、なんとなく近親感があるし…
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/976/trackback

もちろんゲバラファンという要素もある。
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それにしても、アメリカの顔色を見てしか外交を決定できないのはやはり日本がアメリカの属国と言われるのも仕方ない。悲しいけど。




『図説:イスラーム庭園』2
イスラームの太陰暦では季節が毎年、ずれてくる。それで農作業にはヨーロッパの太陽歴が便利なので特にアンダルス地方では折衷主義がよくみられるそうだ。p38

10世紀から12世紀にかけてイスラーム世界では安い記録媒体=紙が普及しはじめたので、口承文学から筆記文学への転換がみられたそうだ。いまでもイスラーム世界でクルアーンの暗唱のシーンがよくみられるが、あれはまだそうした安い記録媒体がない時代からの伝統なのだろう。

イスラーム世界での土地所有者と小作人の契約は通常、歩合制だったので、地主=王族は農学に興味を持ったとか。p45 それが、10世紀までに農業技術の発展が起こり社会は好景気にわいた。それがアッバース革命の背景なのだろう。そうなると識字率の上昇と農業技術の向上は相互的なものだったと言える。
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後ウマイヤ朝のカリフ、ハカム2世(在位961-976)はモスリムとしてワインの原料であるぶどう栽培を追放しようとしたが成功しなかった。宗教的価値観よりも収益が大事にされたということは「愉快」なことではある。p46 だから彼は、蔵書40万冊にのぼる王立図書館を持つことができたのだろうから、文句はあるまい(笑)
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2016/9/23

『図説:イスラーム庭園』& 確率 & ツケ  お勧めの1冊

<弁護するわけではないが… ツケが回ってきたということ>
石原元都知事の責任問題。 まず断っておくが、私は常々 「石原氏は老害」 と言って憚らないほど彼は嫌い。しかし今回の豊洲問題のすべての責任を問うのは難しいのではないかと思う。それは、東京都はヨーロッパの1小国に匹敵するほどの規模を持つ、都知事がすべてを把握するのは土台無理。

責任を持つべきは担当するそれぞれの部署で、それが専門家会議を「アリバイつくり」にして、勝手に事を進めたことについては責任を問われるべき。ぜひ真相の解明を願う。もちろん問題の本質がGovernanceである以上、当時の長としての石原氏にはそれなりの責任がないとはいえないが。すべての責任があるかのような報道はどうか? 

いずれにしても、ここは新都知事小池さんに大ナタを振るってもらわないといけない。 その意味で都民ではないが、小池さんには期待している。

それにしても、あの老人はいつも偉そうにして、記者の質問に対しても、『もっと勉強したまえ』と恫喝していた。そのツケが今やってきたというところだろう。


<走行中はハイビーム?>
96%がライトのロービームでの事故だったことから、走行中はハイビームをとのこと。

それはハイビームの方がはるかに夜間視界がよくなるのは当然のこと。しかし反面対向車は目潰しをくらう。果たしてこの数字はそのまま信じられるか? 

どれだけの車が通常ハイビームで走行しているかが、わからないとこの数字はあてにならないからだ。 例えば100台中、99台がロービームで、そのうち1台が事故を起こしたとする。1台のハイビーム車が事故を起こしたとするなら。2台の事故車のうち、それぞれ1台ずつとなり、両者に差がないということになるが… おかしいだろう!

こうした確率の基本的なことがまるっきり無視されて議論されているのは困ったもの。



『図説:イスラーム庭園』
フェアチャイルド・ラッグルズ著、原書房、2012年初版。

『ヨーロッパ庭園物語』の中でイスラーム庭園の影響が大きいとの記載があったので、ついでにこの本を読むことにした。ただしA4版で300ページくらいの厚さなので簡単に持ち運べないので少し不便。

この著者によれば、イスラームの正式な庭園はイスラム史を通して1つしかないらしい。それはチャハール・バーグ(四分庭園>沈床花壇)、すなわち中心軸となる十字に交差する通路によって四分割された庭園。p6 

確かにこれを『バーブルナーマ』の解説本の挿絵でみたことがある。あれが典型的なイスラーム庭園なのか!
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/4285/trackback
http://www.ne.jp/asahi/arc/ind/1_primer/questions/xchaharbagh.htm


また著者が言うに、現存するイスラーム庭園は土壌も植栽も異なるとか。p7

イスラーム台頭後の150年はその政治的、経済的成功の鍵は水と土地管理だという。p26 確かに乾燥地帯に生まれたイスラーム世界では当然、水利管理は重要だろう。
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2016/9/22

『ヨーロッパ庭園物語』  お勧めの1冊

選ばれました♪ 募集開始の週にOKの返事♪ これは行くしかないでしょう?!

    GO TO TOSCANA!!

いえ、あくまでも仕事ですゾ…(汗)

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『ヨーロッパ庭園物語』
ガブリエーレ・ヴァン・ズイレン著、創元社、1999年初版。
ペルシャの庭園、イスラームの庭園において糸杉は永遠を象徴するらしい。p28 しかし糸杉はギリシャ正教の回廊でも沢山みてきた。(ただし本物でなく図鑑で、涙) 
http://www.uchiyama.info/kaigai/tiku/ousyu/portugal/batalha/nakaniwa/

残念ながら、このblogには残していないがあのトゥールーズの素晴らしいイスラーム風?の聖ヤコブ教会でも素晴らしい糸杉を回廊中庭にみてきた(これはトゥールーズを訪問した時本物を♪)。下は他の人のblogから借りてきた画像。もしかしてそれはペルシャ起源?
http://ameblo.jp/co-malico/entry-11373711879.html

西欧中世の庭園は3つに分類され、1つは観賞用、2つ目は菜園、そして薬草園だとか。p39 

イタリアの庭として有名なのが「水の庭園」のエステ荘:Villa d'Este (Tivoli)で、斜面を利用して入り口から見上げると全体が一望でき、宮殿に行くまでのあいだ 水路が張り巡らされているらしい。そして宮殿に着くと下に庭園の全貌が見渡せるとか。p54
http://www.japanitalytravel.com/sekaiisan/tivoli_villa_deste.html
さらにこの庭には迷路が4つあるらしい。むかし観た映画に「シャイニング」という恐怖映画があったがあのなかでも重要な舞台装置だった。

それから来年行くGordon conferenceの会場、Lucca近くにバロック様式のガルツォーニ庭園(GARZONI)あるらしい。p63 是非、足を伸ばしたいものだ。
http://www.japandesign.ne.jp/HTM/REPORT/toscana/12/index2.html
http://happy.ap.teacup.com/nekomata/1241.html
https://www.google.co.jp/maps/place/Villa+Garzoni/@43.8774915,10.476633,11z/data=!4m5!3m4!1s0x132a7fcd8c2e126f:0xdab7dc1e3bc39108!8m2!3d43.9017391!4d10.6531062
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