2017/3/4

カナダ人研究者との会話  教育

知り合いの教授からiPS関係のセミナーとその後の宴会に参加してくれとの依頼。専門が違うのでサイエンスの会話はほとんどなかったが、たまたま宴会の席が隣同士にされて、サイエンス以外の話に沸いた。

<グループプロジェクトについて>
その研究者は京大のiPS研究所、CiRAの招待で来日されたらしい。
http://www.cira.kyoto-u.ac.jp
その方もカナダで多くの共同研究プロジェクトを率いてこられたが、同氏曰く

『グループプロジェクトは成功しない』 

お金だけ(研究資金)の寄り集まりで皆勝手なことをする、ということらしい。半ば同意しつつも元々研究者は自分の興味の対象からスタートするもので、統一の目標を立ててその歯車の1つとなり仕事をするのには研究者は向いていない。それは別の組織、集団に任せた方がよいというのが私の立場。一番よい例が「ヒトゲノムプロジェクト」だ。地図の作成に似た、ヒト遺伝子の全構造の解明にどれほどの科学としての魅力があるだろう。もちろん、その地図が偉大な遺産となり様々な研究の種が撒かれたのは事実だが、地図作り自体に科学的価値があるわけではない。

<トランプ現象>
カナダでもトランプ大統領の出現は大きな話題になっているとか、特に移民が米国からカナダに流れてくるのではないかとの恐れについて。 それはそうだろうな〜と思う。そして同氏が言うに

「ラストベルトの雇用を守ることには何の意味もない。それより、まともな教育を受けていないラストベルトの失業者を再教育し新たな産業に就けるだけの能力を持たせることが重要だ」 と。
 
全く同意できる、しかしそれは「言うは易く行うは難し」の典型。

<アルバーターの経済>
同氏の勤める大学はロッキー山脈の東側、アルバーター州にある。かつて何度かカルガリー近くでよく行われた学会に参加したことがあるが、実に風光明媚な土地。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/msgcate9/archive

アルバーター州は実は石油で持っている州らしい。それ以外の産業をこれまで育ててこなかったので今原油の価格が低下して、経済的に非常に苦境に立たされているらしい。セミナーでもなんども新たな研究プロジェクトをスタートしたいが、資金集めに苦労していると語っていた。

<耳寄りな話>
耳寄りな話として、最近<クルーズミーティング>というのが始まったらしい。今度行くゴードンにしても、先のカルガリーの国際学会もシーズンオフのリゾートホテルや大学の寮に缶詰になり1週間密度の濃い学会が行われる。学会といっても100人程度の会合なので1週間もいれば、かなり親密な関係が築ける、そうした機会がどれだけ多くの遺産を科学の世界にもたらしたかは経験すれば実感できる。これまでの国際共同研究の多くがそうした機会から生まれたものだ。 さて、最近船に缶詰になりミーティングを行い。時々の寄港地で観光するというゴージャスな計画があるとか。これはぜひ経験してみたいところだが、果たして機会はあるか? 地中海であるといいな〜  ちなみに同氏の話によれば、今度行くピサ周辺には取り立ててのところはない。ぜひ近くのシェーナにいってみてはとのこと。残念だがその時間はなさそう?(涙)
http://www.amoitalia.com/siena/

<コロンビア自転車旅行>
娘さんが先ごろボーイフレンドとラテンアメリカに旅行したらしい。それで足をのばしコロンビアまで行こうという話になりそうになり、必死で止めたとか。誘拐でもされたら大変だということらしい。 結局それは中止となったが心配で、iPhoneの位置確認情報で常時行程をチェックしていたとか。なお同氏のおすすめはグアテマラ、ホンジュラスで、昔と違い治安はよくなっているとか、むしろ今はメキシコの方が危険とも。

それと、この先生の和尚お師匠さんはマウスの遺伝子改変でノーベル賞を受賞された先生、その先生の和尚お師匠さんが実は私のスタンフォード時代の和尚お師匠さん。世界はつながっている!



そんな具合で2時間弱だったが、いろいろなことを話しあえた。 確かに最初の数秒、言葉がすぐ出てこなかったがすぐ、元に戻った。やはり3年の留学は本当に自分の財産となったと思う。 これは別にプロキャリアだけでない、それ以外の点が大きい。 
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/msgcate38/archive

最近は日本の若い人の間に昔ほど留学希望者が少なくなっていると聞く。それでは日本の将来はない。ぜひ若い人には留学で外に出ていくことを希望する。そしてそれを社会や特に企業が正当に評価することが長い目でみて日本の将来に最重要。スタンフォードで日本人留学生が「その他」に分類されていることを聞いて愕然とした記憶が有る。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/3207/trackback
0

2017/3/4

Gordon Research Conferences & Nature Medicine  教育

今月末行くGordon Research ConferencesのオフィスからBus Reservation Reminderのメールが届く。

Our records indicate that you have registered for the GRC on Oxidative Stress & Disease to be held 03/19/2017 - 03/24/2017 at Renaissance Tuscany Il Ciocco in Lucca (Barga), .

Bus service is available at this site. Click here to make a reservation now.

In some cases, the above link may not work. If you have trouble please copy and paste the following link into your web browser.
https://www.grc.org/bus/login.aspx?id=3976389

Information about the bus schedule, pick up locations and cost is available by following this link and then clicking the GRC Buses tab at the top of the page. In some cases, the above link may not work. If you have trouble please copy and paste the following link into your web browser.
http://www.grc.org/sites.aspx?id=10&page=4

Should you have any questions, please contact your conference operations associate via email at your earliest convenience.

夕方の飛行機だが念のため朝のバスを予約。空港で待つのは苦にならないし、何時でも前倒しが海外旅行の鉄則。ただし、一度だけスウェーデンの空港でターミナルを間違えハラハラしたことがあるし中国では新幹線と地下鉄の乗り継ぎでギリギリセーフだったこともある。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/2103/trackback





ついにNature Medicine投稿! さてどうなりますやら? 

Dear Dr. xxxxxxxxxx

Please note that you are listed as a co-author on the manuscript "xxxxxxxx xxxx xxxxx xxxxx xxx" (reference number: NMED-Axxxxx), which was recently submitted to Nature Medicine.

The corresponding author is solely responsible for communicating with the journal and managing communication between co-authors. Please contact the corresponding author directly with any queries you may have related to this manuscript.

You can now use a single sign-on for all your accounts, view the status of all your manuscript submissions and reviews, access usage statistics for your published articles and download a record of your refereeing activity for the Nature journals. Please check your account regularly and ensure that we have your current contact information.

In addition, NPG encourages all authors and reviewers to associate an Open Researcher and Contributor Identifier (ORCID) to their account. ORCID is a community-based initiative that provides an open, non-proprietary and transparent registry of unique identifiers to help disambiguate research contributions----.
0

2017/3/3

『上海1930年』2  お勧めの1冊


来年度からシラバスはネット配信となる。これまでのように紙媒体は無くなる? 授業の変更なども、教師自らネット経由で入力し、学生さんもリアルタイムで確認できる。一見便利だが、なんでも教員自らやらなければならない。学務課の仕事は減る? ということは、これも行きつく先は人手減らし?(汗)

クリックすると元のサイズで表示します



『上海1930年』2
ここで東亜同文書院が出てくる。p114 以前出てきた東亜文書院大学のことかな? 卒業論文として中国奥地に行き「調査報告書」を陸軍に提出する必要があったらしいことをここでも書かれているので、間違いないだろう。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/4704/trackback

最後にあのゾルゲ事件についての記載がある。彼は1895年に南カフカスでドイツ人の父親とロシア人の母親から生まれたとか。p153 どうやら筋金入りの共産党員のようだ。 この中で1931年に華中で長江、淮河、黄河が氾濫し8省を跨ぐ大洪水が起こったとか。p175 以前中国の公務員に洪水の心配がないのかと聞いたところ、すぐさま否定したが、やはりという感じ。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/1563/trackback

31年の満州事変も32年の日本人僧侶殺傷事件も日本軍の陰謀だと著者は断言する。いずれも戦火を開くためのものだと。p185
0

2017/3/2

『上海1930年』  お勧めの1冊

『上海1930年』
尾崎秀樹著、岩波新書。99 1989年初版。
著者は「ゾルゲ事件」に連座して処刑された尾崎秀実の弟で、兄の軌跡を上海に追うというストーリのようだ。「ゾルゲ事件」は聞いたことがあるが、詳しいことは知らないのでこれを機会に読んでみることにした。

冒頭、尾崎秀実が親交を持った羽仁五郎の言葉の中に彼が座右の銘にした言葉があるとか。それは、 新聞は食事をしながら読むようなことではダメで、真剣勝負で読まないといけない。そして、

『何が本当か、何が嘘かをはっきり考えることだ』 とか。p7

羽仁五郎の「都市の論理」は大昔読んだ記録があるが、ほとんど記憶がない。

日本の台湾支配の時期、武力強化政策により1910〜14年にかけて3,400人もの死者をだす高山族に対する「理蛮政策」を行ったとか。p12  これは1930年の「霧社事件」とは時期が異なることから別の事件なのだろう。

当時上海が列強の帝国主義と外国資本の特権と利害が交錯する拠点であり、同時に租界という特殊さ(警察権が及ばないエリアが散在する)故に国際共産主義運動が勃興する国際都市であったらしい。p20 例えば、狄思威(デクスウエル)路は、表門は中国の警察権が及ばず、裏門は租界の警察権が及ばない場所なので、自由に逃げることができたらしい。p104 それもあってかあの有名な内山書店では日本では容易に読めない書籍も読めたとか。p23 

租界の警察権とはあの工部局、『上海租界興亡史』の主人公が勤めていた部署。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/1635/trackback
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/1637/trackback
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/1638/trackback
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/1643/trackback
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/1645/trackback

なお当時の(1930年)在上海日本人人口は3つの道路沿い、呉淞路・崑山路・南⚪︎路に515人+295人+235人、と在留邦人の80%が住んでいたとか、30年代後半になるとこれがさらに増えて行くが、新たに北四川路を北に増えてくるとか。p26 上海は今でもこうした道路が残っているので地図上でこれらを確認するのは楽しい。
https://www.google.co.jp/maps/@31.2491402,121.4893079,18z

魯迅は廈門大学で教授として教えたこともあるらしいが、確かに先日訪れた廈門大学で彼の肖像を見た。p34
http://blue.ap.teacup.com/salsa2001/4788.html


クリックすると元のサイズで表示します
0

2017/3/1


「AIは生活を楽しくする」として野口悠紀雄さんが日経電子版に寄稿されている。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO13324840U7A220C1NNP000/?dg=1&nf=1
曰く、

「AIにより、やみくもに知識を蓄えなくてもよくなりました」 それは、

「『資本財』としての知識から『消費財』としての知識へと、知識の位置づけが変わったから」 だと。 これをスポーツで同氏は説明する。 資本財とするのはプロスポーツ選手。消費財としてはアマチュアだとか。成る程!

さらにAIは高齢者にも優しいという。これは音声入力をすればキーボードの操作はいらない時代になったことが大きい。同氏はすでにスマートフォン(スマホ)で、文章を吹き込むと、そのままテキストデータになる。だから、「私はほとんどこのやり方で原稿を書いています」 と。 単に音声情報を文字に直すだけでなく、パターン認識ができるようになったことが大きい。特に自動運転は私も個人的に期待している。最近高齢者の事故が話題になるが、過疎地の高齢者の脚としてもはや車は離せない。運転を任せることができれば移動中に別のことができる。

実は、担当する1年生の「一般教養」の時間に情報収集法なるものを1コマ用意している。医療などで使う、化学物質、医薬品に関して何も全て覚える必要はない。どこで入手できるかを知っておけば十分なのだ。そのデーターベースに何時でも、誰でも、タダでアクセスすることができることを実感してもらうのが目的だ。
http://www.genome.jp/kegg/medicus/
http://www.nite.go.jp/chem/index.html
0



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ