2017/11/2

『世界ノンフィクション全集4』 耶律楚材「西遊録」  お勧めの1冊

「なぜ、中国で不動産と株のバブルが続くのか?」
            についてこれまでの理解をまとめてみた。

マネーの海外移転が制限され、国内ではキャピタルゲインにかかる税が微税で(「一律」20%で)、しかも相続税のない中国では、不動産価格が上がり続ける限り、誰でも資産形成のために「持ち家志向」になる。しかも現時点では固定資産税もないので住宅取得し続けることにお金がかからない。ただし男子漢さん情報によれば2020年には何らかの不動産税(固定資産税)が導入されるとか。
https://ameblo.jp/nanzuhan/entry-12324158359.html#cbox

逆に不動産価格が低下しはじめれば、マネーは「株」に逆流していく。

           そうではないよ、という意見があればコメントください。



外の図書館からの取り寄せなので、今読んでいる「The Great Divide」を中断して読み始める。

『世界ノンフィクション全集4』耶律楚材「西遊録」

筑摩書房、1968年初版。この本の中に耶律楚材の「西遊録」が収納されている。訳者はあの『中国の妖怪』や『西遊記』の著者である中野美代子氏。書庫納と赤いラベルがしてあったし、紙も茶色く変色し年期がたっていることがわかる。半世紀前の本。
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冒頭、訳者の中野美代子氏がこの本が完全な形で世に出たのは日本で、昭和2年のことだと解説する。その間の経緯がとても興味深い。耶律楚材の「西遊録」の後半部分には生涯の敵対者であった全真派道教に対する攻撃を含むものがあったらしい。それで楚材の子、鋳が道教を奉じていたためこの書の後半部分を公にすることを憚ったらしい。

後代、南宋の時代に日本から僧、慧日祖塔が入宋したおり持ち帰り、(この時期なら耶律楚材がこの旅行記を書いてそれほど経っていない)その後、写本され宮内庁に献じた。それが700年を隔てて昭和2年に本書が排印されたとか。p395 実に興味深い。

おそらく日本に持ち帰らなかったらその後、戦乱に明け暮れた中国では残らなかったかもしれない、この書籍は元初頭における仏教と道教の論争について重要な資料であるとともに中世の中央アジアの情勢についても貴重な史料でもあるらしい。p398 それはそうだろう。

冒頭、耶律楚材はこの書を書き下ろした経緯を述べる。曰く、

『人々が訪ねては西方の異国のことを尋ねるのである。いちいちの応待も煩わしいので、かくては「西遊録」として公にすることとした』と述べている。p399
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2017/11/1

『世界に分裂と対立を撒き散らす経済の罠』7  お勧めの1冊

『世界に分裂と対立を撒き散らす経済の罠』7
スティグリッツは『ピラミッドの頂点はしっかりした土台がなければ安定しない』p144と述べ、
自分自身の為に不平等を是正すべきだと述べている。p145 そしてそのことがよくわかっていたヘンリー・フォードは従業員に適正な賃金を払い自社で生産する車を買ってもらったと。

ここで、米国における医療制度を著者は挙げる。曰く、『1人あたりの絶対額でも、対GDP比でも医療負担がほかの国を凌駕するにもかかわらず、健康状態では他国に劣ると。例えばオーストラリアの1.5倍の医療費をかけて平均寿命は3年も短い。p148

実はこれは昔からよく知られている事実。下の図がわかりやすい。日本は最優秀。というか、この図をみれば米国が特別な状況であることがわかる。何か米国の医療制度には大きく深刻なもん愛があることが一目瞭然。
http://www.huffingtonpost.jp/2013/11/24/american-health-care-terrible_n_4334810.html

著者はEUが長期的に生き残るためには、財政および金融の一元化は必要で、そのためには政治統合をしないといけないという。p158 確かにそれはその通りだと思う。EUはあまりに広がりすぎてそれは無理になったと見るがどうだろう?
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