2017/11/22

『貧困と闘う知』  お勧めの1冊

<年末調整の完全電子化>
「年末調整」を、2020年をめどにインターネットだけで行えるようにするとのニュース。
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20171121-OYT1T50019.html?from=ytop_main2

先日話題にしたが、保険会社の証明書も電子化されて初めて意味があるというもの。当然の動き。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/5132/trackback


『貧困と闘う知』
エステル・デュフロ著、みすず書房、2017年初版。
GDPに代わる指標として、アマルティア・センは「Capability」を提唱する。すなわち、平均余命、就学年数、個人所得の3点である。p10 それを比較すれば日本は世界最高のスコアに達するだろう。

開発途上国における教育について著者は『皆が学校に通うべき』だとの認識は<幻想>だという。何故なら、途上国では教育機関における職員の欠勤やサボタージュが頻繁に起こっていて世界銀行の2004年度の年次報告は <社会サービスは貧者を裏切った> という表現でこの現状を批判している。p12

新しい教育の試みはそれの効果が自明だと思われるようなことでもキチンと評価されなければならないとする。何故なら、もしその試みが失敗であることが後で判った場合、提供された努力の信頼が丸ごと失墜する危険があるからだという。p14 実に同感だ、

職場でも様々な「改革・改善」と呼ばれる試みが次々に導入され学生も教員も疲弊しつつあるが、結果がでない。そうなるとこれまでの努力そのものに否定的な意見がでてくる。

著者はその典型例として「同じものを増やす」という失敗例を著者は示している。ハーバード大学のマイケル・クレーマーは新しい教師を増やしたり、教科書を無料配布するというようなことが期待を裏切る結果であったことを膨大なデーターから示している。p35 こうした事例は職場での試み、すなわち模試の数を増やしたり、補習授業を増やしたりすることが成功を導くとは限らないことを暗示している。検証が必要であることは当然だ。
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