2011/3/15

原子炉事故とVogelsteinの多段階発癌説  震災ー原発事故

ニュースで400mSv/hrの数字を聞き、驚いた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110315-OYT1T00898.htm


確か数Svも浴びれば命に関わるはずと調べてみると確かにそのような数字が出ている。

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計算上は1日これだけの量を浴びれば人は死ぬ計算になる。0.4 Sv/hr x 24 hr=9.6 Sv

しかし報道からは余り深刻さは感じられなかった、何か計算間違いをしたのかな???  よくわかりませんw



さて今回の事故、これまで幾重にも安全装置が施されているので関東大震災級の地震が来ても原子炉は大丈夫と聞かされていたように思う。それが何故、このようにあっさりとそれら安全装置が外れてしまったのだろうか? 

安全神話に誤摩化しがあったのか? それともそもそも危険度の予測値に誤算があったのか? あるいはそのどちらもなのか? もう誰も原子力は安全だと言われても日本では信用する人はいなくなるだろう。

原子力発電に色々問題があることは以前から議論されていたが、
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/686/trackback

そんな議論も吹き飛ぶような今回の事故。



そんなことを考えるうちに、類似のことを以前もblogで議論したことを思い出した。それは「バブル崩壊の確率」について。
http://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/1526/trackback

あの時、危険度の予測の前提に問題があったのではないかとの疑問。その疑問は未だ解決していないがここでも同様なことが言えるような気がする。


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発癌に関する有名なVogelsteinの多段階発癌説によれば、細胞の癌化は複数個の遺伝子の段階的突然変異の蓄積によるものとされている。
http://www.biken.osaka-u.ac.jp/biken/BioScience/page20/index_20.html#midashi05

ところが、それぞれの突然変異を独立の事象として考えると、その変異率の低さから理論的に人間の寿命の間に癌は発生しないことになる。しかし実際に癌は生じる。これについては以下のように考えられている。

初期の突然変異がもしその後の突然変異率を上昇させる遺伝子に起こった場合、癌化は容易に起こる計算となる。 つまり、独立と考えた事象が連動する場合、リスクは劇的に上昇する。 

例えばVogelsteinが例に挙げた大腸がんでは3個の癌遺伝子に突然変異が起こり初めて癌になると言う。この場合を参考に考えてみよう。

  独立の事象の場合、突然変異の確率を10^-5とすると、4個で、
  10^-5 x 10^-5 x 10^-5 = 10^-15 となる。

この値は人間の寿命の間に癌は発生しないことを意味する(1個の受精卵から1個体の全細胞数まで分裂する複製回数から計算可能)。

  しかし、最初の変異が後の変異率に影響する場合、
  10^-5 x 10^-3 x 10^-3 = 10^-11

となり、確率は一挙に1万倍上がる。

最初の確率(変異率)はともに10^-5と低いが、それがあとの変異率に影響を与える遺伝子(突然変異抑制遺伝子)に起こると、それは後の確率を全て上昇させ(この場合100倍上昇し、10^-3になるとすると)人間の寿命の間に癌は発生するのに十分な値となる。

さて、これがどのように原子炉事故に関係するかというと、

仮に地震が様々な安全装置である冷却用の給水ポンプや、バルブ開閉装置、停電の事故発生確率に影響すると考えると(あり得そうなことではないだろうか?!)1ヒットで全ての安全装置が駄目になる確率が飛躍的に上昇し、それが累積することで事故が発生しうる。




…当然そこまで計算した上で原子炉は設計されたものだと信じているが、このような大事故が起こるとそれへの信頼も揺るいでくる。実際のところどうなんだろう?

上記は素人の思考テストです、本気にしないように(笑)

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