2012/12/21

『中国文明史7図説、成熟する宋文明』  お勧めの1冊

『中国文明史7図説、成熟する宋文明』
創元社、2006年初版。

冒頭、監修者、稲畑耕一郎氏は
「唐より以降、中国の王朝として、治世のもっとも長かったのは『宋』だと言うと、誰もが意外だと感じる… 南北両宋あわせると320年にもなる…」iii
と述べる。

確かに宋は前の唐や後に続く元に比べると影が薄いし、当の中国人にも人気がないようだ。それは1つには1004年の「澶淵の盟」や1127年の「靖康の変」に代表されるような屈辱的な歴史があるからだろう。

先日、岳飛は刑死(1142 年)したのでお墓があるのは不思議だと述べたが、この本によると20年後の1162年に新皇帝が即位した際に名誉回復されたようだ。p27
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この本の著者はこれらの講和を「屈辱的」と表現したり、p38 後ろ手に縛られて跪いている秦檜像を挙げて、

「最後に歴史は2人(岳飛と秦檜)の功罪について公正な評価を下した」p27 と表現しているが、意外に思った。

何故なら、これまで読んだ本の中で岳飛の好戦的態度が果たして宋にとってよい選択なのかについては疑問を指摘されている場合が多かったからだ。*それに秦檜は天寿を全うしている。

例えば、中国自身の教科書ですら、そのような命題を挙げていたくらいである。
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それでこの著者について少し調べてみると実はこの著者、杭侃(こうかん)氏は北京大学で学位(博士)をとられた中国人研究者のよう。専門は仏教美術、唐宋期の古建築、宋元時代の考古学とか。

北京大学の院生だったのなら多分、共産党員だろうな?と妙なことも思い浮かべたりして…(汗)
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