2018/1/13

『資本主義はなぜ自壊したのか』5  お勧めの1冊

このところ男子汉さんのblogで老後資金の話題が出ていた。実は、ずいぶん前から申請書類が来ていたが、これまでなんとなく億劫で放置していた。読むうちに流石に気になり始め、今日休みを取って役場で書類を揃え年金事務所に行ってきた。

申請書類にはいろいろ揃えるべき書類が記載してあったが実際には住民票と職場からの証明書類があれば済んだ。特にマイナンバーを登録すれば書類がずいぶん少なくて済む。そのためのマイナンバーだから、それは当然だろう。マイナンバーがあればかなり便利。

年金事務所の人が、

「すべての人向けの説明文を書くと、説明文のようにたくさんの書類を揃えないといけないような記載になるのでご迷惑をおかけします」

と丁重なお詫びをされていたが、逆にこちらが恐縮してしまう。

さて、問題は実際に受け取る金額だが、それによれば、基礎年金+公務員&私大厚生・共済年金合計で220万円程度。いやはや、思ったよりかなり少ない。原因は大学院と留学で未払い期間が長いので自業自得とも言える(合計35年)。当時は「年金なんて!」て、思っていたので平気で未払いを放置していた。「ま、それならそれで、何とでもなる」と妙な自信もないことはないが(笑)

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『資本主義はなぜ自壊したのか』5
著者はアメリカ経済が戦後世界一になったのは、市場経済至上主義によるのではなく、ニューディール政策以降、政府による適切な企業統制、社会福祉政策や労使協調路線があったことによるとする。p253 それに付け加えるならば、戦後の冷戦構造により、社会主義的要素を取り入れなければ敵対する陣営に飲み込まれると考えたこともあると思う。

自動車産業のような複雑な製品を提供する産業では長期的な信頼関係を下請けと構築する方が高品質の自動車を作る上で重要。p257 これは日本のような閉鎖的な社会では短期的競争よりも長期的勝利を志向する社会に有利だったとする。p261 

こうしたことが必ずしも日本だけのことではないことを著者は「レモン市場」で説明する。レモンとは中古車のスラングで「情報の非対称」が市場での効率的取引の妨げになる例を挙げて説明する。すなわち買い手はその中古車がどのような物であるか知らない(事故車かも、タクシーで使われていた物かもしれない)そうすると疑心暗鬼となり取引の効率性を著しく低下させるという。p264

アダム・スミス的世界では買い手も売り手も完全な情報を持つもととして想定されているが、実際にはそのような世界は存在しないということ。


民営化すれば医療効率が上がるというのは、必ずしも正しくないのは米国をみれば判る。 米国は2倍の費用をかけても平均寿命も健康寿命も日本などより低い。p170

世界は多極化するのは間違いないだろうが、それはいまや世界第二の(そのうち世界第一になる)中国の存在や資本主義に根強く抵抗するであろう、イスラーム諸国の存在がある。p175

著者がアメリカの基本理念を解説するところはなかなか本質を突いていると思う。この国は土地も新天地であり、民族も文化も異なる移民により人工的に作られた国。従って「理念国家」であるという点。p176 しかし一方でカルビン主義に代表される、極めて宗教色の強いキリスト教国であるという点。 多様な文化という一方でキルスト教国というのは一見矛盾するようだが、その起源は建国の歴史にあり、あくまで主流派はWAPS=白人アングロサクソンプロテスタントということか?

この本はオバマ政権ができた年に初版が出版された。そこでこの政権の課題として3つが挙げられている。1つは経済の修復。2つ目は福祉政策への転換。3つ目がモラル・リーダーシップの修復。そのうち最初のものは成功したが、残り2つは失敗したと見るべきだろう。p199
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