2009/2/17 15:26
誓い
今日はとても寒い・・・おまけに雨まで降り出してきた
どうせなら、雪になればいいのに_とか思いながらだれもいない客席を見つめながらため息をついた
今日は早終いにしょうかな_そんなことを考え出したとき店のドアが開いた
いらっしゃいませ_
ずぶ濡れになった20代半ばくらいの女性だった
雨にうたれ凍えているらしく ブルブルと小刻みに震えていた
私の正面の席についてもらいすぐにタオルを渡すと、とりあえずなにか温かいものをと、ジンジャーエールの原液にレモンと蜂蜜を加えて生姜湯を作って出した
あ〜 あったかい_ありがとう
いいえ、とんでもございません、ご注文はおちついてからでけっこですから_
大変失礼なんですが、ご来店していただいたことがございましたか_
お客としての記憶はないのだが、どこかで会ったような気がした
いいえ、ここに来たのは初めて・・・でも会ったことがあるといえばあるのかな_
と静かに微笑んだ
はて、いったい何処で?_しばし考えていると
あっ、ごめんなさい もういかなくてはいけないの、おいくらかしら_
えらく急だなとは思ったが、なにか思い出したのだろうとか思いながら
いいえ〜、こんなんでお代なんかいただけません_
そう_じゃあこれおいていくわ_といって右耳のピアスをカウンターの上に置いた
そんな、いいです、いいです_
いいの、あなたにもっていてほしいの、あいにくもうひとつはなくしてしまって・・・
そう、ずっとむかし、あなたの生まれたころに_
はい?_ちょっと、わけのわからないことを言う人だなと思いながらも
それより傘もていってください、今出しますから_といいながら
カウンターのなかでしゃがみこみ置き傘をひっぱりだしてきて
返していただかなくてもけっこうです_か・ら・・・・・・
傘をとって立ち上がるとだれもいない 立ち上がった気配も、足音も、扉の開く音もしなかった ただ、カウンターの上に片方のピアスだけが残っていた
とりあえずトイレを確認してピアスをもって表にとび出した・・がそれらしい人は見当たらなかった
しかたなく店にもどて渡したタオルを・・・・
って、ぜんぜん濡れてないじゃん_
そういえば、カップの生姜湯もまったく減っていない
うそ、たしかに飲み干していたはずだよ_
さすがに怖くなり あとかたずけもそうそうに店をでた

次の日、リビングでくつろいでいると あら?これこんなとこにしまってたんだ
_と母の声が聞こえた
なに?どうしたの?_
うん、むかしの友達の形見なのよ_
形見?_
そう、わたしの一番の親友だったのよ_といいながらわたしにそれを見せた
!?_それはまぎれもなく彼女がおいていったのと同じピアスだった
母の話はつづいた
いまだからいうけど、彼女生まれたあなたを見ようと病院にくる途中、雨でスリップした車に轢かれてね・・・・・そのまま意識不明・・・・・一月後迷ったんだけどあんたを抱いてお見舞いにいったらわずかに唇が動いた気がして
ね・・・・・それで耳を近づけたら・・・・あなたの子ちゃんと優しい子になるから_っていったんだよ、たしかに_他の人には気のせいだって言われたけどね_そして3日後亡くなったの
その話が終わるころにはわたしは涙でぐしゃぐしゃになっていた
母も少し涙ぐみながらも私の肩を優しく抱きながら
そしてこのピアスは事故現場に落ちていたの・・・・あたしが誕生日にプレゼントしたものなんだけどね・・・・もうひとつはどうしても見つからなくて_
〜お母さん、もうひとつは時間をとびこえあなたの娘に届けられのですよ〜
のど元まででかかったが、のみこみ、そして誓った
あなたの子ちゃんと優しい子になるから_
自分が胸をはってそう思えるようになったときにこそ母に伝えようと
_____というような感じの話を電車の中とかでボケーと考えたりするのが好きです
また、納得いく(自己満足ですけど^_^;)ものができたらUPしますね
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どうせなら、雪になればいいのに_とか思いながらだれもいない客席を見つめながらため息をついた
今日は早終いにしょうかな_そんなことを考え出したとき店のドアが開いた
いらっしゃいませ_
ずぶ濡れになった20代半ばくらいの女性だった
雨にうたれ凍えているらしく ブルブルと小刻みに震えていた
私の正面の席についてもらいすぐにタオルを渡すと、とりあえずなにか温かいものをと、ジンジャーエールの原液にレモンと蜂蜜を加えて生姜湯を作って出した
あ〜 あったかい_ありがとう
いいえ、とんでもございません、ご注文はおちついてからでけっこですから_
大変失礼なんですが、ご来店していただいたことがございましたか_
お客としての記憶はないのだが、どこかで会ったような気がした
いいえ、ここに来たのは初めて・・・でも会ったことがあるといえばあるのかな_
と静かに微笑んだ
はて、いったい何処で?_しばし考えていると
あっ、ごめんなさい もういかなくてはいけないの、おいくらかしら_
えらく急だなとは思ったが、なにか思い出したのだろうとか思いながら
いいえ〜、こんなんでお代なんかいただけません_
そう_じゃあこれおいていくわ_といって右耳のピアスをカウンターの上に置いた
そんな、いいです、いいです_
いいの、あなたにもっていてほしいの、あいにくもうひとつはなくしてしまって・・・
そう、ずっとむかし、あなたの生まれたころに_
はい?_ちょっと、わけのわからないことを言う人だなと思いながらも
それより傘もていってください、今出しますから_といいながら
カウンターのなかでしゃがみこみ置き傘をひっぱりだしてきて
返していただかなくてもけっこうです_か・ら・・・・・・
傘をとって立ち上がるとだれもいない 立ち上がった気配も、足音も、扉の開く音もしなかった ただ、カウンターの上に片方のピアスだけが残っていた
とりあえずトイレを確認してピアスをもって表にとび出した・・がそれらしい人は見当たらなかった
しかたなく店にもどて渡したタオルを・・・・
って、ぜんぜん濡れてないじゃん_
そういえば、カップの生姜湯もまったく減っていない
うそ、たしかに飲み干していたはずだよ_
さすがに怖くなり あとかたずけもそうそうに店をでた

次の日、リビングでくつろいでいると あら?これこんなとこにしまってたんだ
_と母の声が聞こえた
なに?どうしたの?_
うん、むかしの友達の形見なのよ_
形見?_
そう、わたしの一番の親友だったのよ_といいながらわたしにそれを見せた
!?_それはまぎれもなく彼女がおいていったのと同じピアスだった
母の話はつづいた
いまだからいうけど、彼女生まれたあなたを見ようと病院にくる途中、雨でスリップした車に轢かれてね・・・・・そのまま意識不明・・・・・一月後迷ったんだけどあんたを抱いてお見舞いにいったらわずかに唇が動いた気がして
ね・・・・・それで耳を近づけたら・・・・あなたの子ちゃんと優しい子になるから_っていったんだよ、たしかに_他の人には気のせいだって言われたけどね_そして3日後亡くなったの
その話が終わるころにはわたしは涙でぐしゃぐしゃになっていた
母も少し涙ぐみながらも私の肩を優しく抱きながら
そしてこのピアスは事故現場に落ちていたの・・・・あたしが誕生日にプレゼントしたものなんだけどね・・・・もうひとつはどうしても見つからなくて_
〜お母さん、もうひとつは時間をとびこえあなたの娘に届けられのですよ〜
のど元まででかかったが、のみこみ、そして誓った
あなたの子ちゃんと優しい子になるから_
自分が胸をはってそう思えるようになったときにこそ母に伝えようと
_____というような感じの話を電車の中とかでボケーと考えたりするのが好きです
また、納得いく(自己満足ですけど^_^;)ものができたらUPしますね

タグ: お話
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