日本でも増えてきている加齢性黄斑変性症。
最近はマスコミでも取り上げられて、よく知られるものになりました。
中心がゆがんで見えたり、暗く抜けて見えたりします。
レーザー治療、手術、PDT(光線力学療法)などが行なわれてきましたが、効果は少ないものでした。
今は眼の中に抗VEGF抗体を注射することが行なわれ、ある程度効果が認められています。
ただし、これも一回だけではなく何回も続けなければなりません。
治療の研究はあらゆる角度から行なわれています。
理化学研究所の神戸研究所では人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った研究が進められています。
患者さんの皮膚細胞から作製したiPS細胞を、網膜の「網膜色素上皮細胞」に変化させ、シート状にして移植するというものです。
実際に人間に応用できるのはまだ先だと思っていましたが、19日に理化学研究所(理研)の倫理審査委員会は臨床研究について計画は適正として承認しました。
21日には共同研究機関の先端医療センター病院(神戸市)の倫理委でも審議が予定され、承認されれば年内にも厚生労働省の委員会に計画が申請されます。
国が承認すれば、iPS細胞を使った世界初の臨床応用が実現します。
計画では加齢性黄斑変性症の患者さん6人前後を対象にしています。
今回の計画では「臨床研究の初期段階」と位置づけ、安全性の確認を主な目的にしています。
これからどんどん研究が進んできそうです。
注目していきたいと思います。


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