今朝は少し涼しく感じましたが、日中は暑くなりそうです。
がん細胞だけを破壊する特殊なウイルスを使った治療で、食道がん患者7人のうち5人で腫瘍が消えるなどの効果があったと、岡山大学のチームがまとめ、学会で発表する予定です。
このウイルスは、岡山大らのチームが2002年、風邪の原因となるアデノウイルスの遺伝子を操作して開発されました。
がん細胞に感染して増殖し、細胞を破壊しますが、正常な細胞に感染した場合は自然に消えます。
チームは13〜15年、抗がん剤治療や手術が行えない50〜90歳代の食道がん患者7人に、ウイルスを使った臨床研究を実施。
内視鏡で腫瘍に直接3回注入し、並行して6週間、放射線治療を行いました。
その結果、4人の腫瘍が消え、1人は腫瘍が縮小しました。
残り2人のうち1人は腫瘍の大きさが変わらず、1人は病状が進みました。
副作用は、発熱や食道炎など軽い症状のみでした。
年内にも、薬事承認のために行う臨床試験の計画を医薬品医療機器総合機構に提出し、2020年頃の薬事承認を目指すということです。
また、国立がん研究センターの調査で、2006年から2008年の間にがんと診断された人の5年生存率が62.1%だったことが分かり、前回調査の2003年からの3年間の58.6%からわずかに向上しました。
5年生存率が高いがんは、男性では、前立腺がんの97.5%、皮膚がんの92.2%、甲状腺がんの89.5%で、女性では、甲状腺がんの94.9%、皮膚がんの92.5%、乳がんの91.1%でした。
5年生存率が低いのは、男女ともすい臓がんや胆のう・胆管がんでした。
治療は進んでいますが、やはり早期発見、早期治療が大切です。
定期検診を必ず受けるように心がけて下さい。

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